理想郷
自分の願い、理想を具現化するから
理想郷と呼ばれる。
花が溢れ、動植物が幸せを噛み締める場所。
光が溢れ、
時はゆっくりと流れる。
流れる川の水の様に
自由の都である。
懐かしく思うこと
それは罪ですか?
今はもう記憶の中にしか存在しない場所
帰りたい場所
多くの思い出が詰まっている場所
そして様々な感情が生まれた場所。
出会いと別れの場所
忘れられない場所。
そんな、自分の心を全てを置いてきたかの様な場所
そんな場所に帰りたいと、戻りたいと思うことは
罪ですか?
私にはもう、そこ以外生きたいと思える場所はないというのに…
今いる場所が自分の居場所ではないと、
いるべき場所ではないと思えるのに。
もう一つの物語
めでたしめでたしに続く物語
それはいいことも、悪いことも
自分の行動次第
全てのものは簡単なものではないけれど、
掴み取ったものにこそ価値は存在するのではないのか?
今ある幸せもまた、過去に多くのものが
掴み取った幸せ絵の果てなのではないのだろうか?
それとも妥協や挫折、諦めと
繋がった縁なのでは?
暗がりの中で
膝を抱えて息を潜めていた。
誰にも見つからないように、気付かれないように
生きることは窮屈で、
息をするのさえ難しい。
面白いこと楽しいことは本の刹那の時間で、
そのあとはただ、無為意味な時間が続いている。
そんな中をただ、歩いていた。
疲れてしまって、優しい暗がりの中に身を潜めて
時間が過ぎるのをただ黙って眺めていた
悪いこと、いいこと、
楽しいこと、辛いこと、
世の中に溢れる表裏一体のものたちを
その優しい闇に抱かれながら見ていた…
紅茶の香り
それは苦い香り
君と一緒にいた思い出と、
今いないのだという事実を教えてくれるから。
楽しかった、幸せだった記憶が多ければ多いほど
今、私の胸を締め付ける。
どうしたらよかったのだろう?
どうすれば今もあなたは私のそばにいてくれたのかな?
苦しいのに、悲しいのに
同時に、君が私を私にしてくれていたのだ
あなたがいない今、自分の心に穴がぽっかりと開いている
その喪失は他の誰にも埋められない
私は今後も
その喪失を抱えて生きていく…