NoName

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8/7/2023, 3:56:52 PM

最初から決まっていた。
生まれた時に、初めて目にしたのはなんだろう?
ただわかるのは、悲しくて、苦しくて泣いたことだ。
自分が生まれたということ、
この世界の一部になったこと、
そして最初から決まっていたかのように、
死へ向かって歩いていくことに。
今は悲しくも、辛くもない。
ただその瞬間に、
「そうか、ようやく自分の番が来たのか」
と思えるようにしたい。
ただ、願いが叶うとしたら。
私は、大切な人たちより前にこの世をさりたい。
彼らを見送るのは、きっと自分が死ぬより辛いだろう。
きっと彼らが先にさってしまうなら、
私は、自分からこの命を絶つだろう。

きっと最初から決まっていた。
この世からいなくなりたいと思うことを、
この世の酷さに耐えかねることを、
このままここで生きていくこと自体を嬉しいと思えないことを、
「ごめん」そう思える。
私を産んで、育んできた家族に…
この世で、皆んながいなくなった後、
私は私ではいられない。行きたいと思えない。
今でさえ先が見えず、描けず、立ち止まっているのに。
時間はただ過ぎ去るばかりで答えをくれない。
いっそのこと、このまま自分の時だけが止まって仕舞えばいいと、
年が明けるごと、誕生日を迎えるごとに思っている。

きっと、最初から決まっていたことなのに。

8/6/2023, 2:41:38 PM

太陽
太陽と聞くと私が一番に思い出すのは、
太陽に焦がれる余り、
翼を焼かれてしまったイカロス。
それを今の人が聞くと
「当たり前だ」「アホなのか?」
というでしょう。
けれど、私にはわかってしまう。
どんなに遠くとも、手を伸ばしても届かないと
わかっていても。
諦められない。何度でも、
たとえイカロスのように空から真っ逆さまに落ちようとも…
焦がれてやまない感情があるのだと知っているから。
諦めようとしても、胸を焦がす、
激しい感情があるのだと知っているから。
何度でも手を伸ばしては、届かない距離にあるのがもどかしいと感じてしまうから。

8/5/2023, 10:25:05 AM

鐘の音が鳴る。
その下には、新しい誕生を喜ぶかのように。
人組の夫婦が、まだ生まれて間もない赤子を抱いている。
我が子に明るい未来を望む為ここにいる。
優しい顔で寄り添い合い、赤子はすやすやと寝息を立てている。
鐘の音がなる。
祝福するように。
その下には、愛を誓った二人の人がいる。
一生を添い遂げるためにここにいる。
笑顔が溢れ、これ以上の幸せはないのだと告げているようだ。
鐘の音が鳴る。
涙を流すかのように。
その下には涙くれ、明日の希望を無くした人がいる。
亡くなった人を偲ぶためここにいる。
いつ頃からいるのか。瞼を腫らしながらも、それでも溢れる涙は枯れない。
鐘の音がなる。
まるで、別れを惜しむかのように。
その下は、黒で染まっている。
多くの人が集まり、去っていった一人にお別れを告げる為ここにいる。
涙を流すもの、お別れを惜しむもの。また涙の流し方さえ忘れてしまったものまでいる。

鐘の音は、私たちを見守っている。私たちが生まれてからこれまで。そして、いつかくるお別れの時までを。
優しく、まるで子を思う母のように、見守ってくれている。

8/4/2023, 7:18:48 PM

つまらないことでも。
一度始めてしまえな、楽しくなる。
子供の頃、大嫌いだった読書も、
今では、大好きになった。
大好きなものが、いつのまにか空虚に感じるのと一緒で
昔も、今もつまらないと思いうものや、嫌いなものが
いずれ好きになる。
そういうことってよくあることだよね。
つまらないものも突き詰めていけば好きになる。
そう思えば、
つまらないと思えたものが途端に楽しいものに変わる

8/3/2023, 1:30:07 PM

目が覚めるまでに、
この夢を脳裏に焼き付けよう。
貴方の笑顔を、
交わした言葉を、
この儚い時を、
たとえ、目が覚め、
胸の痛みが増そうとも、
涙がこぼれ落ちようとも。
貴方とのこのひと時を忘れてしまわないように。

「さようなら」がこんなにも、
胸を締め付ける。
2度と会えなくなるとわかっていたら、
私はどうしていただろう。
そんな後悔が、とめどなく溢れてくる。
目を開けるといつも、視界がぼやけている。
あの日に、戻りたいのかはわからないけど。
言えなかった言葉は確かにあるのだと
いつも目が覚める時、思い出す。

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