最初から決まっていた。
生まれた時に、初めて目にしたのはなんだろう?
ただわかるのは、悲しくて、苦しくて泣いたことだ。
自分が生まれたということ、
この世界の一部になったこと、
そして最初から決まっていたかのように、
死へ向かって歩いていくことに。
今は悲しくも、辛くもない。
ただその瞬間に、
「そうか、ようやく自分の番が来たのか」
と思えるようにしたい。
ただ、願いが叶うとしたら。
私は、大切な人たちより前にこの世をさりたい。
彼らを見送るのは、きっと自分が死ぬより辛いだろう。
きっと彼らが先にさってしまうなら、
私は、自分からこの命を絶つだろう。
きっと最初から決まっていた。
この世からいなくなりたいと思うことを、
この世の酷さに耐えかねることを、
このままここで生きていくこと自体を嬉しいと思えないことを、
「ごめん」そう思える。
私を産んで、育んできた家族に…
この世で、皆んながいなくなった後、
私は私ではいられない。行きたいと思えない。
今でさえ先が見えず、描けず、立ち止まっているのに。
時間はただ過ぎ去るばかりで答えをくれない。
いっそのこと、このまま自分の時だけが止まって仕舞えばいいと、
年が明けるごと、誕生日を迎えるごとに思っている。
きっと、最初から決まっていたことなのに。
8/7/2023, 3:56:52 PM