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8/2/2023, 12:45:08 PM

病室
ベッドから見えるのは白い世界と
四角く切り取られたかのような自由な空。
いつここから離れられるだろうか?
ここは、静かで少し寂しい。
生きると死ぬが共存する世界。
けれど、だからこそ、
希望や絶望も存在しうる世界。
ここでは、知らない人と出会い
お互い励まし合いながら、
激しい苦しみの果てに得るのは
元々の自由だけでなく、新しい絆。
一期一会。
その言葉がふと蘇る。

白い世界は、少し怖いけれど、
そこは渡したを閉じ込めている窮屈な鳥籠ではなく、
私たちを守り、少しでも「今」を永くしようとする場所
「今」を大切にしようと思わせてくれる場所

8/1/2023, 11:25:35 AM

明日、もし晴れるなら
青空を眺めよう。
白い鳥が空を自由に飛ぶのをみよう。
過ぎる時間を、ただ謳歌しよう。
みんなが忙しく、街を縦横無尽に忙しくする横で、
今を大切にしよう。
同じ日は2度と来ないのだから。


一緒に過ごす人を大切にしよう。
青い海や、色があふれる街並み。
その全てが刻一刻と変わっていくように。
今いるこの場所も、一緒にいる人たちも、
自分でさえ変化していくのだから。
その一瞬を大切にしよう。
数々の思い出が降り積り、
いつしか、それに輝きが灯るように。
晴れの日は太陽が私たちを見守る日。
そのものに胸を張れるようにする日。

7/31/2023, 5:27:29 PM

だから一人でいたい。
夜、ふと空を見上げる。
優しい、光が私に降り注ぎ、語りかけてくる。
今日のできごとのひとつひとつを…
時には心配を滲ませて。
私の言葉を静かに聞いてくれる。
優しい時間が流れる。
時々、ぽつりぽつりと灯る光が心を温めてくれる。
一人ではないのだと、
一緒にいるよ。といっている。
貴方と話していると、
時間の流れが早く感じる。
優しい顔、怖い顔、少しヘンテコに見える顔、
その全てが私だけのものだと思うと、少し優越感を感じてしまう。
その全てが私一人のものでなくとも、
たった、少しの間だけでも貴方と言葉を交わせたのなら
私はし汗です。
だから、今は一人でいたい。
私と貴方二人でいたい。
夜の間だけ一緒にいてくれる、優しい隣人。
いつも見守ってくれる友人。
貴方がそこにある。そのことが当たり前過ぎていつも忘れてしまう。
一人きりになろうとしないで。
貴方がいる夜がいつも恋しい。
貴方を思う夜に流す涙が光って、ふと見上げる。
あー、また会えたね。私の話を聞いてくれる?
そんなことを言いながら。
今夜もまた、貴方と一緒に。

7/29/2023, 11:36:34 PM

嵐が来ようとも
みんなといれば時は早く過ぎるのだから。
このひと時を楽しもう。
夜の帷が降り、眠りの時間
互いの体温を分かち合う。
優しい匂いと温もりが、嵐の激しさを忘れさせる。
「だいじょうぶ」
嵐の後には必ず虹がかかるから。
架け橋の向こうに何があるかはわからない。
しかし、一人ではないのなら歩んでいける。
そう思えるから。
嵐の後には笑顔の、幸せの花が咲くよ。

7/28/2023, 7:49:34 PM

お祭り
夜の闇に光がぽつぽつ灯り始める。
静けさが耳に痛いほどだった道も、
笑い声や、話し声がほら、また一つ二つ。
賑わう声を横目に、進んでいくと
先には赤い「門」
そこを潜れば何があるんだろう?
好奇心に負け「門」を潜った。
先にあったのはこの世とは思えない風景。
人の形をなさない生き物たちのお祭り。
見たこともないものや、食べ物
話をしてみると、自分たちと何も変わらない者たち。
怖いものは怖い。
悲しいことは悲しい。
楽しいは楽しい。
そんな当たり前の感情も同じだった。
楽しい時間が過ぎていく。
終わりの時間が近づいていく。
この「門」を引き返せば、きっと終わりが来るだろう。
この時間は、たった一度の気まぐれが起こした奇跡。
本当は交わらない二つの世界が交わり、
そして、離れていく。
寂しい。
けれど、例えもう2度と会えないとしても。
きっと今日笑ったことも。勇気を出してここを訪れたことも。
私は忘れないだろう。
みんなは忘れないだろう。
「門」を振り返っても、何もない。
遠くから聞こえる音楽も、賑わいの音も、
その全てが、一つのお別れを知らせる。
少し切なさを残す。そんな夜にお話し。

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