神様が降りてきて、こういった。
「今眠れば、その子は助かるだろう。
しかし、貴方は助からない。」
そんな言葉に、っはとしながらも、
大きく深呼吸。
しばらくすると、
息がし辛くなり、なんとか貴方をみようともがいた。
貴方を見れば、
何故か当たり一面をきょろきょろ
一体何を見ているだろうか?
気が抜けてしまう光景だが、なぜかほっこりし、
少しずつ、深呼吸をしながら、呼吸を整える。
部屋を移り、
貴方を見れば今度は眠そうに「ふあ〜」、とあくびをしている。
こっくり、こっくりと船を漕ぎついにはその瞼が閉じられた。
そこまで見て、やっと肩の力を抜く。
貴方と見る明日を、
そして、その先に続く、明るい未来を…
それは、いつか聞いた、自分の誕生の話。
誰かと過ごす今が、
家族と過ごす今が、
当たり前ではないのだと、思い出させてくれる話。
今、ここで、当たり前のように息をし、
明日を迎えられることが奇跡の積み重ねなのでは、と思わせてくれるお話。
誰かのためになるならば。
私は、空を飛べるだろう。
誰かのためになるならば。
私は砂漠を狩れるだろう。
誰かのためになるならば。
人は皆、何かを成し得ようとするだろう。
それが大切な、かけがえのない人であればなおさらに。
誰かのために、明日へ進んでみよう。
その笑顔が曇らないように、
いつまでも、綺麗なままでいられるように。
そんな明日を信じてみよう。
鳥かご
鉄格子の間から見える空の広さは出てみないとわからない。
けど、果たしてこの囲いは自分を閉じ込めるためだけのためにあるのだろうか?
空を自由に飛ぶだけが全てではない。
風の強さも、
理不尽な自然の摂理も、
自分を死へ誘う、捕食者たちも、
暗く先が見えなる夜深も、
この翼を焦がすだろう太陽の熱さえも、
籠から出れば、
すぐさま、自分を襲うだろう。
そして、きっとそうしなければ見えないものもあるだろう。
けれど、籠の中にいることは果たして
必ずしも不幸せなのだろうか?
籠の中に閉じ込められてはいるけれど、
それは自分を守るためではないのか?
それは自分を失うのが怖いと思うからではないのか?
そうわかっていながらも、
果たして私は、それへ飛び立ちたいと思えるだろうか?
ここに、多くのものを残して、
与えられた愛を裏切ってまで、
私は青く、そしてどこか、悲しい空へ飛ぶのだろうか?
もしもタイムマシンがあったら
歴史を覚えるのは簡単になっただろう。
今は、謎とされている多くのものが明かされるだろう。
しかし、それは正しいことだろうか?
多くの時間が重なり、今を作っている。
それはまるで、
糸を紡ぎ一つの服となるかのようなものだ。
一つ違えば、それは果たして今につながるだろうか?
一つ違えば、今私は、存在しているのだろうか?
タムマシンがあれば、確かに後悔なく前へ進める。
しかし、その後悔があるからこそ強くなれる、
後悔しない様に頑張ろうと思える。
もしいつでも、どこへでも、簡単に過去に戻れるのなら
果たして、生きていると言えるのだろうか?
人の数の分だけ、願いがある。
一人の願いが叶えば、別の一人のは叶わない。
表裏一体なのだ。
鏡合わせのように、いいことも悪いこともある。
間違いを起こしたから、繰り返さないように学ぶ。
そういった考えが積み重なり、
感情を作り、
そして、今を作る。
今を生きる全てが色付いているのは、過去があるから。
一つが違えば、今見えてる全ては壊れてしまう。
なら、貴方は?
貴方は、そうなるかもしれないとわかっていながらも、過去を変えますか?
それとも、まだ確定し得ない未来に希望を託しますか?
そんな疑問を持ち続けてくれたのなら、
きっと、今が、少しでも光あふれるように、
笑顔が溢れるように、努めるだろう。
今欲しいもの
頭の中を巡るパズルのピースの様な
様々な欲求。
それは、大好きなアイドルのコンサートチケットかも、
それとも、一目引かれた服やアクセサリーかもしれない
私たちは多くのものを欲して、生きている。
でも忘れないで。
現在、過去、未来でさえも、
誰もが意図せず欲しているものはすでに
手の内にある。
近すぎ過ぎると見えなくなるが、
日常の中にある当たり前が、
何よりも大切で、
手に入れたくても、入らない人もいるのだと。
家族、友人、暖かい家、ペットの動物や、公園で毎日の様に眺める木々。
道端に咲く花でさえも、
いつか、消えてなくなるのだと。
それは、記憶の中でしかわからなくなる日が来るのだということを。
そして、それは色褪せ、いつの間にかわからなくなる。
そんな儚いものであると…
思い出してほしい