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9/27/2025, 1:49:05 PM

涙の理由


「ごめん、」

この言葉を聞いた途端、目尻が熱くなった

やばい、

「あ、ありがとう、またねっ…」

わたしにはこれで精一杯だった

すぐにわたしはその場を離れた

静寂に満ちた、校内

外からは部活の声が聞こえてくる


その瞬間、わたしの涙は溢れた

ずっと、ずっと、ずっと、好きだった

あなたの太陽みたいな笑顔も

さりげなく優しいところも

全部、全部、全部っ…

好きだったなぁ…、


  わたしの初恋は、呆気なく、
           だけど確実に、幕を閉じた

9/27/2025, 1:54:07 AM



コーヒーが冷めないうちに


「さあ、召し上がれ」

目の前に出されたカップに入ったこげ茶色の液体

湯気がふわりと浮いている

「あら?コーヒーは嫌いだったかしら?」

目の前にいる、可愛らしい女の人が
不安そうに尋ねてくる

「い、いいえ…」

せっかく出してくれたんだ

冷めないうちに飲まなきゃ

でも…、
飲む前に、ちゃんと話しておかなきゃいけないことが
ある

"わたしの……罪を…、"


           
           『コーヒーが冷めないうちに』



9/24/2025, 11:02:59 AM


時計の針が重なって

約束の時刻になる


二人きりの教室

夕焼けに照らされている放課後の教室


今から…、わたしはこの3年間の想いを伝える

きっと、叶わないだろう

なにせ彼は、"ずっと想い人がいる"そういう噂があるのだから

でも…、それでも、初めてのこの感情を
なかったことにはしたくない


鳴り止め、この心臓


大きく息を吸う


「…、あの…、今日は、
   言いたいことがあって…、わたし、ずっとね、」

「待って」

「え、?」

「続きは、僕から言わせてよ」

いたずらっ子みたいな顔


こんな少女漫画みたいなことがあってもいいのかな…?


『時計の針が重なって、わたしたちの人生は重なった』

9/23/2025, 3:34:29 PM

「僕と一緒に、未来を歩いていってくれませんか?」

突然のプロポーズ

別に彼とは恋人関係でもない

ただのクラスメイトだ

こんなの、驚かないはずがない

「え、あ、え、えっと…」

頭も舌も回らない

そんなわたしを見て、彼はふふっと笑った

「突然でごめんね。でも、本気だから…。本当はもっと仲を深めてから言うつもりだったんだけど。他のヤツにとられたくはないから、」

他のヤツ…

もしかして、最近学年で流行ってる噂だろうか

"わたしが他校の生徒に告白された"っていう…

だとしたら、ものすごく気まずい…

「あ、あの…、それ、実はちょっと尾ひれが付いてるっていうか…」

「え?」

申し訳なさで声が小さくなる

「それ、わたしのお兄ちゃんで…。たまたま道で話してるところ見かけた人が、たぶん勘違いして…」

なんて、恥ずかしいんだろう…

沈黙が痛い

「そっ、か。……なんだ、よかったぁー」

「え?」

戸惑うわたしに、彼は、いつもとは違う、いたずらっ子みたいな笑みを浮かべた

「君の良いところは、僕1人が知ってれば充分だからね」


胸がドキっとした

こんなの、意識する…、

「じゃあ改めて、僕と一緒に、これから先もずっと、笑い合ってくれませんか?」

9/22/2025, 3:25:12 AM





虹の架け橋


久しぶりに虹を見た

小さい頃は

「わぁ〜きれい…!」

なんて無邪気に喜んでいた


でも、今はただ


虹が架け橋となって、わたしをどこかに連れていってくれるんじゃないかって


ありもしないことを考える



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