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「僕と一緒に、未来を歩いていってくれませんか?」

突然のプロポーズ

別に彼とは恋人関係でもない

ただのクラスメイトだ

こんなの、驚かないはずがない

「え、あ、え、えっと…」

頭も舌も回らない

そんなわたしを見て、彼はふふっと笑った

「突然でごめんね。でも、本気だから…。本当はもっと仲を深めてから言うつもりだったんだけど。他のヤツにとられたくはないから、」

他のヤツ…

もしかして、最近学年で流行ってる噂だろうか

"わたしが他校の生徒に告白された"っていう…

だとしたら、ものすごく気まずい…

「あ、あの…、それ、実はちょっと尾ひれが付いてるっていうか…」

「え?」

申し訳なさで声が小さくなる

「それ、わたしのお兄ちゃんで…。たまたま道で話してるところ見かけた人が、たぶん勘違いして…」

なんて、恥ずかしいんだろう…

沈黙が痛い

「そっ、か。……なんだ、よかったぁー」

「え?」

戸惑うわたしに、彼は、いつもとは違う、いたずらっ子みたいな笑みを浮かべた

「君の良いところは、僕1人が知ってれば充分だからね」


胸がドキっとした

こんなの、意識する…、

「じゃあ改めて、僕と一緒に、これから先もずっと、笑い合ってくれませんか?」

9/23/2025, 3:34:29 PM