ありがとう
こんな僕にやさしくしてくれて、ありがとう
こんな僕を愛してくれて、ありがとう
こんな僕に一生分の幸せをくれて、ありがとう
これからも、そばにいてくれますか、?
そっと伝えたい
日に日に増してくる "好き"という感情
たまに、ポロっと言ってしまいそうになる
言いたくて、言いたくて…、
その感情を胸にしまっておくのがつらいときもある
ねえ、もうあなたに伝えてもいいですか、?
たとえ、この恋が実らなくとも…
そっとあなたに伝えたい…
『ずっと好きでした…』
星に願う
どうか、世界中の人たちが笑っていられる世界になりますように
"そんな世界になることは難しい"
"絶対にできない"
確かにそうかもしれない
けれど、願うくらいはいいでしょう…?
どうか、これから産まれてくる新しい命が健やかに
育ちますように
どうか…、どうか…、この子たちが大人になったときに
少しでも、世界が生きやすくありますように
君の背中…
物心ついたときから、周りの視線は常に僕にあった
大きな会社をいつくも束ねる社長の息子
いつでも女性が群がってくる容姿
だいだいのことは完璧にこなせる
毎日がつまらなくて…、ただ時間の流れに沿って生きているだけだった
高校の入学式
新入生代表は、僕だと噂されていた
正直、僕もそうだと思った
でも、実際に呼ばれたのは聞いたこともないような
女の子の名前だった
中学まで僕の前に出るものなんていなかったのに、
高校になってから、僕と彼女の1位争いが学校の目玉となった
これまでは自分を自負していた
だから、彼女は許せなくて、1位を譲りたくなくて、
これまでにないくらい頑張った
それでも、彼女に勝つことは少なかった
いつも彼女の背中を見ていた
いつからだろう
忌々しい感情から
"恋心"というものに変わっていったのは
友達に分け隔てなく接する姿
友達のことをさりげなく、カバーする姿
床にゴミが落ちていたら、当たり前のように拾う姿
君の背中に見ているうちに
君の良いところ、好きなところ、
たくさん見つけたよ…
わたしには、忘れられない人がいる
小学校のころ好きだった男の子
笑顔が素敵で…、
太陽のような、花が咲くような
そんな笑顔が大好きだった
いつも明るくて、友達には優しくて
でも、怒ったときはちゃんと怒って、
自分の意思も強く持ってる人だった
本当に大好きだった
だからね、中学校が離れてしまう、卒業式の
次の日にわたしは告白した
振られちゃったけどね…、、、
よし、これでわたしは振られたから前に進める…!
そう思った
けど、友達が爆弾を落としたんだ
『夏ごろは、あなたのこと好きって言ったんだけどな』
この言葉を聞いて、わたしは振られたことに加えて
もっと悲しくなってしまった
この言葉が嘘だったとしても…、
もしも本当なら、半年前は、わたしたち両思い
だったってこと…、?
未練がましく、そんなことを思ってしまった
その友達は、顔が広く、新しくて正しい情報をいつも教えてくれる友達だったから多分、正しいんだろうな…、
※
それから約1年…
わたしはまだ、新しい恋をしていない…、できない…、
あなたのことが忘れられないから、
まだ大好きだから、
あの頃は、同じクラスだったから、まだわたしのことを見てもらう機会はたくさんあった
でも、学校が違うから、もうわたしのことなんて
ほとんど覚えていないだろうな
もしかしたら、もう彼女がいるかもしれないし
好きな人がいるかもしれない、
もう、ほんとうに叶わない恋なんだ
もともと遠かった存在が、この1年間で
地上と宇宙くらい…、果てしなく遠くなってしまった
いや、もしかしたら繋がってすらいないかもしれない
わたしは、どれだけ遠くても、
ずっとあなたのことが忘れられない
遠く…、遠く…、
多分もう、交わることのない道
それでも、想うことくらいは許してくれますか…?