10/17/2024, 6:46:08 AM
やわらかな光
離れて暮らしていた家族が
やっと一緒に住めるようになった
その春
幼い妹と6年生の私と
母の3人で近くの小さな池の堤へ
土筆をつみに行った
土手の上でほほえむ母
土手をよじのぼる妹
やわらかな光をあつめる
母の白い割烹着は
今も私にとって
幸せの象徴だ
10/14/2024, 3:41:16 PM
高く高く
一郎次 ニ郎次
次々に
雲雀たちは飛び立った
お天と様のかけらを持ち帰り
憎い黒雲おやじをやっつけるのだ
高く高くと翔け上がり
そして焼け死に
光の矢となり
落ちてくる
突きささった金の矢は
やがて麦の畑となって
天をめざして穂をのばす
子供と聴いた昔話
宇野重吉の語りだったか
切なかった
10/12/2024, 10:44:37 PM
放課後の屋上で
ずっと夕陽を見ていた
あの頃
ただ空しくて
自分が何を求めているのか
自分で自分がわからなくて
何をする気にもなれなかった
孫娘が泣いた
何をしたいのかわからない
何をする気にもなれないと
私は初めて気が付いた
あの頃
自分しか見えていなかった
私の傍らに
そっと寄り添ってくれていた人が
いたことに
10/6/2024, 10:10:04 PM
過ぎた日を想う
過ぎた日
もう戻らない
過ぎてしまった日
もう取り戻せない
過ぎていない日
もうあとわずか
10/5/2024, 4:34:37 PM
星座
夜空に星座を見つけようと
目を凝らしても見つからない
もう探すのはあきら めて
ふわんと空を眺めながら
輝く星をあちこちと
きれいだなあと見ていたら
ふいに 星座が 浮かび出て
ああ びっくりした
こんなに大きかったんだ
そういえば
あの絵本
見開きページいっぱいの星空だった
そして羊飼いが何人かいて