NoName

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高く高く

一郎次  ニ郎次
次々に
雲雀たちは飛び立った
お天と様のかけらを持ち帰り
憎い黒雲おやじをやっつけるのだ

高く高くと翔け上がり
そして焼け死に
光の矢となり
落ちてくる

突きささった金の矢は
やがて麦の畑となって
天をめざして穂をのばす

子供と聴いた昔話
宇野重吉の語りだったか

切なかった

10/14/2024, 3:41:16 PM