「今週の課題は風景画を描いて下さい。いい風景を切り取って画用紙に描いてください。」
美術の課題で、風景画を描く事になった。どんな風景を描こうか。校庭、通学路、自宅の窓から見える風景どこを切り取っても上手くいかない。
中々課題を進める事が出来ずにもう週末になっていた。提出は今度の授業だからもう日がない…
それにあいにくの曇り空だ。せっかくの休日、家や学校から離れた場所まで出たのに。家から自転車で30分行ったところにある、山の中の公園。晴れていたら、綺麗な風景が見られたのにな。
下を向いていると、 急に風が吹き画用紙が風に乗ってしまった__
そんなぁ、画用紙を探しに立ち上がると同時に光が目に入った。
曇り空の合間から見える光… オレンジにピンク、彩り鮮やかな色が映っていた。
気づいたらその風景を、私は描いていた。
無我夢中に描き終わったその絵につけた題名は「空模様」
お題「空模様」
これでもう最後にしよう
そう何度も呟いた。分かりきっていた事だったのに、勘違いした自分が悪いだけなのに…
最初は、よく目が合うなと思ったところからだった。廊下ですれ違う時とか、そんな何気ないところから私は意識しはじめた。彼は、とても目立つ人で人気者だった。そうして彼を視線で追うようになったある時、告白された。
驚いたけど、とても嬉しかった。2人での帰り道、休みの日に出かけた事、全部かけがえのない思い出になった。
でも、気づいたんだ。最初は出かける事多かったのに、次第に私の家に来るようになった。気恥ずかしかったけど、親とかにも顔合わせしたから、真剣に想ってくれているんだと、嬉しかった。私が部屋から離れている時とか、視線とかで。
彼が最初から欲しかったのは、私の弟だった…
もう知っているから、先に進むのは卒業してからって言ってたけど、弟としたこと。
ねえ、私は最初から彼と弟を繋げるための道化だったんだよね。2人の関係は外聞が良くないから、私を変わり身にしてさ。馬鹿にしてたんだね。
だから、最後は私の事を忘れないでね。いや、忘れる事出来ないよ
「送信しました」
「ねえ、聞いた?この前の飛び降りの話」
「聞いた、聞いた!あの子利用されてたんだね。」
「でも、この動画とかさ用意して書き込んでから、あの2人の目の前で落ちたんでしょ…中々怖いよね」
お題「終わりにしよう」
子供の頃は
子供の頃は無敵だった。
なんでもできる気がしたし、自分に自信があった。
これからの先にも希望が持てた。
あれから、十数年
今となれば、自己肯定感は底辺に下がり、今後にも希望が持てない。
そんな国に生きている
赤一面 散った花束 大きな金属音
不幸な事故だった、花束を抱えた貴方は迫り来るトラックに気づかないで、撥ねられた
違うんだ、あの時私は貴方に言ったの、
「もう、会いたくない。私の前から居なくなって」
その一言で、貴方は動かなくなってしまったの
でも、笑みを浮かべていたのも見えた。
貴方は、わざと撥ねられて私の中に残るように…
それでも、貴方のおかげで私は哀れみも同情もお金も手に入ったわ
ありがとう、でもそれだけよ
だって、もう貴方の顔思い出せないから
お題「誰にも言えない秘密」
一滴、一滴こぼれ落ちる
それは、私の心
悲しいことも嬉しいことも、全部こぼれ落ちるの
下には水たまり、色々な気持ちで濁ってる
もう、こぼしたくない でも、こぼれ落ちる
だれか、わたしを拾って下さい
お題「雫」