「ところで」
「ところで?」
「子供表記にはいろいろあってね」
「何が?」
「公的なものだと『子供』と書くのが一応、一応ね標準的な扱いなんだけど、記者ハンドブックだとずっと『子ども』なんだよね」
「基準が2つあるみたいな?」
「まあ記者ハンドブック基準でメディアが書いてるから、公的なものというよりはメディアの文を読むほうが多そうなので『子ども』を見ることが多いと思う。でも一般の人が書いたりするのも、作家が書くのも別にそれにとらわれる必要はないからね」
「なるほど」
「お題で開いていないほうを選んでいるのはそれはそれで思想があるわけだね」
「漢字ひとつでねー」
「他の時には開いている(子ども)はあるかもしれないけどね」
「あーでも、旧仮名遣いの人は思想強そうぽい」
「あれを普段使いするなら、昔の新聞とかを読まないと使い方が変だから難しいよ。青空文庫だけだと偏るし、ジェネレーターを使うのは学習データが少なくて違和感があるからね」
「そうなの?分からないから分からないけど」
「まさか子供の頃の夢が侍だったりするかもね。一人称が某とか」
「それは……渋い夢だね」
お題『子供の頃の夢』
「ところで」
「ところで?」
「今回のお題だが、こういった内面や心理的なものをお題にするのはどうも気になるね」
「どんなとこが?」
「例えば、秘めた恋なら秘める→露出があり、耐えられない怒り→耐えかねて、というのがあるが、これは内面だけどもしかすると外面かもしれない」
「んー、つまり誰かに言っちゃったこと?」
「そうとも取れるということだね。おそらくは幼さと不安を暗示しているお題なんだろうね」
「なるほど。道に迷うのとはちがうんだね」
「似ているというか、同じ要素もあって、不安と自身の幼児性というか未熟性も含んでいる。道に迷うのはある意味未成熟とみなされることもあるからね」
「なるほど。服の端っこ掴んでるイメージもあるなー」
「あー、君がよくやるやつだね」
「方向オンチなんだよ!」
お題『どこにも行かないで』
「ところで」
「ところで?」
「いつのまにか投票ができるようになっていた」
「あー、昔は20歳からだったみたいだね」
「そう。子どもの頃はなんか格好良いと思っていたりする。今は自分で投票するとなるとちょっとイメージが違うね」
「ふーん。どんな?」
「自分が大人じゃないのに大人の行動をしているような違和感がるというか。18歳で大人ってことになっているけどね」
「あー、誕生日になったら急に変わるとかじゃないしね」
「それでも選挙に向かう後ろ姿は良いものだよ。候補者も投票者も」
「そうかも」
お題『君の背中を追って』
「ところで」
「ところで?」
「今回のお題で思ったのだが、『、』で終わっているのはつま、その後に何か続くものを誘導している」
「そうかも」
「それでいくつかパターンを考えてみた『好き、嫌い、好き』オセロタイプで普通に『好き、好き、好き』と同じ。やっぱり好きみたいなのでも良い。つまり真ん中の嫌いはツンデレ要素だね」
「なるほど。ツンデレかー」
「そして『好き、嫌い、大嫌い』またはやっぱり嫌いで終わるのもデレツンタイプで昔は好きな子をイジメるパターンのように見える。つまりツンデレだ」
「なるほどー、ツンデレか」
「でも好きって言っている時点で甘えがあるのだから、本当に嫌いなんてことはありえない。つまり、最後が「、」で終わらせているのはツンデレを誘導しているわけだ」
「アホくさ」
お題『好き、嫌い、』
「ところで」
「ところで?」
「におい系の表現は恣意的なんで好みではないんだよね」
「恣意的?」
「『におい』を『匂い』や『香り』にすると良いもの、『臭い』にすると悪いイメージがついてしまった。本来はにおいだったものに漢字を当てはめていったというのはあるね」
「ふーん」
「だからこのお題には匂いや臭いを使わず香りを選んだというのもありそう。『におい』はもともと常用漢字があてられていなかったので、この認識ができたのも近年の話だけどね」
「ふーん」
「そういえば、雨のにおいがわかる人とわからない人がいるとかはあるけど、雨の香りは季節によって変わったりするね。南の海から来たものだと潮の香りがしたり、夏は草花の甘い香りがしたり」
「そういえば」
「そして雨は涙と例えられることも多いね」
「それでか」
「あー、今回のお題ね。メタな視点で見るとってやつだね。この辺りの雨と涙の類推はなかなか普遍的なものがありそうだね」
「ただの雨なのにね。雨の時期はうつうつするからかな?」
「鋭いね。それはありそうだね。類推が行われる環境的な要素」
「うーん、そろそろ外に出ない?雨も止んだみたいだし」
お題『雨の香り、涙の跡』