「あ」
「どうしたの?」
「いや、なんとなく同じことを続けていると違うことがしたくなったりするのはまあ良くあることだろう」
「マンネリってやつね」
「そう、しかしこのお題はもしかすると、もしかするかもしれないし、もしかしないかもしれない」
「謎すぎる!」
「いや、このお題は英語だが、英語がゆえに大文字で始まると固有名詞の意味が出てくる」
「もしかして!」
「もしかするかもしれない」
「お題の作者もなんかそれっぽいアニメを見てるかもしれないのかー」
「11月だったら電車なんだが」
「また謎なこと言ってる」
お題、『Sunrise』
「溶けると解けるは使いみちが違う」
「いきなりなに?」
「使いみちというより使いかただが」
「よく分からないけど、それで?」
「空に溶けるだと希釈して一体化、空に解けるだと塊や分離したまま拡散する」
「なんか用語の話をしてるような?」
「まあね。溶け込むといえば空と海の境い目とかも気になるけど、空も海も青いけど理由は違うとかね」
「確かに、どっちも青いけど色が違うね」
「空は青い光が広がりやすいから青く見える。海は青以外の光が吸収されやすくて青く見える」
「空は夕焼けがあるけど、海はそんなのないからね」
「鋭いね。それに海に入る光も同じく太陽からくる光だからね」
「ところで」
「ところで?」
「なんで、海でバカヤローって言うの?」
「う、その手のは苦手なのだ。AIにでも聞いてくれる?」
「えー、君の意見を聞きたいなー」
「嫌いなやつが海の向こうに住んでるから?」
「バカがいたよ」
お題『空に溶ける』
「ところで」
「ところで?」
「こういったのがあるととても気になる」
「いきなりなに?」
「お題だ」
「なにが?」
「三点リーダー、もしくはellipsisだが」
「あー、『…』のことね」
「こう、……意味深なときに使ったり、省略して言外の意味を含ませたりという使われかたをする」
「意味深なのに引っかかってるの?」
「そうではなく、いまどきのネット向け書き方に迎合している感があるのが何となく許せないのだ」
「ん?意味がよくわからないんだけど」
「つまり、旧来の書籍の文化では三点リーダーは二つ続けるもの。つまり点の数は6個セットで使うものだったが最近のネット文化では点の数を3点だけで使ったりもする。つまり昔の文化は負けたのだ」
「気にしすぎじゃない?」
「いや、どうしても……」
お題『どうしても…』
「まって」
「いや、またない」
「なんでやねん」
「なんで関西風ツッコミ?」
「いや、まって。またないって?」
「そう言われればなんとなく?」
「そうだったのか」
「たぶん?」
「ところで」
「ところで?」
「今回のお題だけど」
「あー、また」
「おそらくだけど、こう、難しそうなお題が続くとこういった一見単純なようで会話的なものが入る。かもしれない。それであとは定期的に英語のが入る。英語以外の外国語は一般名詞化したものなら入るのかもしれない。ただ時事情報を参考にしているのが伺えるので中国語は使われない気がするけど、麻婆豆腐みたいのはありそう料理に関しては寛容だからね」
「また早口になってる」
「麻婆豆腐以外にも、エビチリや青椒肉絲、チャーハンや餃子、ラーメンは微妙だけどそういったのはなんかいけるかも。あとはお題にしやすそうな納豆とか豆腐とかもやしとか白米とか。昔のお題を追ってないのでなんとも言えないが」
「早口。食べもの系が出ることを期待してる?」
「今までの傾向から、あまりなさそうだけどね。どちらかといえば時事ネタ、季節ネタ、感情なんかが使いやすい、つまり書きものとしてのテーマが多いものに自然と偏る。時事ネタや季節ネタはエッセイとしての視点があるからって感じがあるね」
「まって、早口!」
お題「まって」
「ところで」
「ところで?」
「人間の視点からみればまだ知らない世界というのは存在するのか?という考えがある」
「どゆこと?」
「人間が観測することによって初めて世界がある。ように見えるということだ」
「んー?」
「つまり、究極的に言えば観測者である人間がいなければ、その世界があるのかないのかわからない」
「そうなの?なんか合ってるような合ってないような」
「そう、でも誰もいなければ分からないのは確かだね」
「なんだっけ量子論の観測者問題だっけ?そんな話があったような」
「似ているけど、別の考えかたみたいだけどね」
「まあ、まだ知らない世界というのは、人間に見つけられていない世界でそれまでは存在してないかもしれない」
「そうだね。それで?」
「見つけられなければ存在しなく、見つけられた時点で知られている。つまりはまだ知らない世界は存在しない」
「言われてみればそんなような?気がしなくもないけど」
「まあ、その人にとって、という意味なんだろうけどね」
「はっ、煙に巻かれてた!」
お題『まだ知らない世界』