「ところで」
「ところで?」
「日本語でもほかの言語でも翻訳できない言葉ってあるじゃない?」
「あー、なんか聞く。侘び寂び?」
「そう、そういったの」
「で、ところでには何?」
「今回のお題がそれっぽい」
「あ、まあメタなやつだ!」
「さっきの侘び寂びつながりて、古池やの蛙が複数形で翻訳されたりとか、文化の違いを感じるよね」
「あー、どう見てもちゃぽん、と飛び込むのは蛙一匹でしょ」
「そう、そういったニュアンスは文字だけにはなくて、文化的コンテクストがセットになっていたりする」
「なんか難しいぞ」
「例えば、日本語の果物と英語のfruit(s)は含まれている内容が違うというか、日本のかぼちゃは緑だけどpumpkinのイメージは黄色とかオレンジ色だったりとか」
「あー、それはなんとなくわかる」
「そう、それでメタな視点でみるとこのお題の『木漏れ日』もそういった言葉だったりする」
「なるほどねー」
「で、さらにメタな視点でいうと、このお題を翻訳して文を書いている人にはこの木漏れ日のニュアンスが伝わっているのかとか、英語のお題の時に英語を翻訳した日本語ではなく、日本語かされた英語でもなく、そのままの英語でお題になっているのか?そもそも出題者がそれを認識しているのかとかを考えてしまうわけだ」
「……」
「……」
「考えすぎじゃない?あと長い」
「そうかな?」
「そうだよ」
「そうか」
「こんなに天気が良くて木漏れ日が気持ちいいのに、それを楽しまないなんてもったいないでしょ」
「そういえば木漏れ日といえば、木の葉のさらさらした音も、瞼に映る優しい影、季節によるけど暖かさとかも一緒に文脈に含まれるような気がするのだが……」
「もういいから!」
お題『木漏れ日』
「ミュージカルというか舞台で見たな」
「歌って踊るやつ?」
「そう。なかなか良かった」
「そう」
「しかしだね、こうやって話していると時空が歪んでいるのがよくわかる。といってもこの舞台は毎年やっているので、私たちというか私の年齢は不詳のままだがね」
「またメタ?みたいなことを言ってる」
「それは良いんだけど、こう、ストレートに言わないと通じないということはままある」
「そうね」
「そうでした」
「そうよ」
「ところで、今年もこのミュージカルがあるんだけど一緒に観ない?」
「まあ良いんじゃない」
「!」
「そういえば鳥の鳴き声ってラブソングかしら。天使も羽が生えてるしお仲間かもね」
お題『ラブソング』
「そこは雪国であった」
「?」
「なんて文を書く人が『書く習慣』にそれなりにいるんじゃないかと」
「そう?」
「まあ、雪国パターンはもう固定パターンとなっているので、わかる人にはわかるトンネルを抜けるとパターンだし。この手紙を開くとパターンで、あるのは身近なそう、春の押し花なんていうのもあれば、クローゼットの先にはといった著名になったが故に多用されるパターンもある」
「ふと思ったんだけど、それって?」
「いつものように言うと、メタな視点でいえば。というやつだな」
「やっぱり」
「そういえばメタな視点でいうと今日からお題を更新している人が多い。つまり連休後半は名ばかりな可能性がある」
「ふーん?そういうものなの?」
「メタな視点でいえばそれもあり得る。としか言えないのもメタな視点だったりする」
「メタな視点って難しいのね」
「ところで」
「ところで?」
「ここに君からもらった数年前の手紙があります」
「!!!!」
お題『手紙を開くと』
「ところで」
「ところで?」
「メタな視点で言えば、この連休で他の作者のお題が古いまま!」
「ふむふむ」
「まあ、前も話した作者目線の他の作者の行動。これもまたメタ視点」
「なるほど」
「そして、お題が更新されていないということは、これはつまり」
「つまりもなにもリア充でしょ」
「ガーン」
「……」
「メタな視点というか筆者視点でいえば、旅先で書いたり、出かける日の早朝に書いたり、電車の中で書いたりしてるのに!毎日書いてるのに!」
「そう」
「まあ無理するものじゃないけどね。特に電車の中とかで書いているのを見られたらかなり恥ずかしい。マイナー作家で良かった。書いてるときに目が合ったら恥ずかしいので」
「はっ!お題回収!」
お題『すれ違う瞳』
「キュピーン!」
「なにそれ?」
「閃いた音のSEだっけ?」
「そんな感じするけど、聞いたことが無いような?」
「そう?」
「そう」
「そう」
「それで?」
「今回のお題だけど」
「あ、いつものメタな視点ってやつね」
「うむ、今は黄金週間とかいうのの真っ最中なわけだ」
「そうね。サボりがちな私たちにはあまり関係無いような?」
「う?」
「まあ、それはいいけど、続きは?」
「まあ、そう、それは置いておく。子どもの日、いや、こどもの日
"こどもの日とは、日本における国民の祝日の一つで、端午の節句である5月5日に制定されている。国民の祝日に関する法律では「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことを趣旨としている。また、こどもの日と男の子の成長を祝う端午の節句は同日だが別物である。"(Wikipedia日本語版)
とある」
「んー、長くてよくわからなかったけど、つまり?」
「こどもの日→鯉のぼり→青い青い空!と見た」
「見られた!……」
「ってなんとなく閃いたのであった」
「そう。今日はどうしようかな」
「!」
「はあ」
「心が青い青いじゃなくて、寒い寒いよ」
「滑ったからね」
「ガーン!」
お題『青い青い』