君が居るから僕は頑張れる。
まだまだやれる、走れるよ。
ちょっと身体が痛い時もあるけど、大丈夫。
君が優しく僕を撫でてくれれば。
すぐに痛くなくなるんだ。
だから、ずっと僕のそばに居てよ。
ぼくをおいていかないで。
テーマ「友情」
カラーひよこが欲しかった。
水泳じゃなくてピアノを習えばよかった。
スポーツ系の部活に入ればよかった。
自分が行きたかった学校に進学すればよかった。
もっと真面目に勉強すればよかった。
ラテン語やスペイン語を学びたかった。
マックのハンバーガーが70円くらいの時にドル買っとけばよかった。
……私に必要なのはタイムマシンじゃないな。
テーマ「もしもタイムマシンがあったなら」
仕事に家事に趣味に地域の行事。
あれをしなきゃ、これをしなきゃ。
あれもやりたい、これもやりたい。
しかし、どんなに時短をしようが一日は二十四時間しかなく、睡眠時間や食事の時間を抜けば、一日に使える時間は実質一二時間程度だ。
とても足りない。
購入したまま積まれた書籍やゲーム、木片に厚紙その他諸々の趣味のものによって、そろそろ一部屋埋まりそう……。
誰だよ、一日=二十四時間なんて決めたやつ!
テーマ「今一番欲しいもの」
今日は良い天気ですね、なんて汗一つかいていない爽やかな笑顔で言う君。
こちらは照りつける太陽に焼かれてミイラになってしまいそうだというのに、この暑さのなか悠然とした君が何だか恨めしく思えて。
私は柄にもなく往来で、此方ではごく一般的な挨拶をしてやった。
ギュウギュウと抱きしめれば流石に暑いのだろう、腕の中でモゾモゾと動く君の、日に焼けた肌に薄っすらと汗が滲んでくる。
心配そうに私の顔を見上げてくる君に「すみません、立ちくらみがして……」と白々しく囁けば、君がすぐ側の喫茶店を指差した。
テーマ「視線の先には」
来るもの拒まず、去るもの追わず。
そんな生き方をしていた私には、親友は疎か友人と呼べるような他人はおらず、しかし、それを特に孤独を感じることもなく、自由気ままな一人暮らしを満喫していた。
庭木に留まる小鳥や虫を愛で、日課の散歩に趣味、身の回りの細々とした用事にと、静かでゆったりとした毎日だった。
早くに夫を亡くし、女手一つで育て上げた息子と娘は北と南、離れた所で家庭を築いており、実家に訪れるのも年に二回程。
なかなか帰って来れないことに二人とも申し訳なさそうな顔で謝っていたが、私としては二人が立派な大人になって、孫の顔まで見せてくれたことが嬉しかった。
お父さんも喜んでるよ。
きっとあの世で小踊りしてる。
ふふふ、と笑っていると左肩をトンと叩かれた。
懐かしい樟脳の香りに、ゆっくりと振り向けば、息子よりも何歳か若い青年が一人。
僕はそんないかれポンチじゃあないよ。
そう言うと、大仰な仕草で肩を竦めてから夫は笑った。
テーマ「私だけ」