Morris

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12/20/2022, 9:14:41 AM

知ってるよ。気まぐれな君が、こんな時間に連絡を寄越してくるなんて、人恋しかったんだろう?

「──?眠れるまで、一緒にお喋りしようか」

『遠い誰かと』

お題
「寂しさ」

12/17/2022, 10:03:38 AM

朦朧とする意識の中、俺は無意識に彼女を呼んでいた。

「……」

握られていた手はまだ温かい。

お題
「風邪」

12/16/2022, 10:29:22 AM

雪は雨より生まれ、積り溶けてゆく。

「雪と桜はよく似ていると思わないか」

もう一人の「自分」がこちらに語りかける。
雪は溶ける、桜は散る。短く儚い命の代償にした美しさには古より語り継がれてきた。

「確かに」

私のところはめったに雪が降らない。
雪が一面に広がったときは、勝手に飼い犬と出かけて怒られたんだっけ。
雪は綺麗だけれども、その重み故に我々の命を脅かすこともある。

「ねぇ、お願いがあるんだけど」
「何?」
「春が来たら、そっちの桜を集めてほしいんだ」

何をするのか、少し考えてみる。

「こっちの桜は遅いし、色が濃いんだ。薄いのも欲しくて」
「そっか……わかった、何を作るの?」
「雪を使うとだけ言っておこうか。楽しみにしてて」

心の底から楽しいのだろう。内緒だと言って笑う姿が無邪気で、愛おしく思えてくる。
鏡の向こうに映るノートには、何かがびっしりと書き込まれていた。

「考えるのもまた一興。春になったら答え合わせしようか」




『冬春の美巧』

お題
「雪を待つ」

12/15/2022, 10:06:16 AM

七色に彩られる街は、訪れる夜を受けて更にその輝きを増していく

「イリュージョン」

お題
『イルミネーション』

※未完成

12/12/2022, 10:06:00 AM

厚い雲が星を隠し、雨が降ってきた。
何処かで雨宿りしたいところだが……いくつか理由があって、それも叶わない。
気圧が下がって頭が痛む。フードを被ったとはいえ、この雨を一晩も凌ぐのは不可能に等しい。

「こんばんは、お嬢さん」

どうしようか考えていたところ、突然声をかけられた。声を掛けられた。
その体躯と刀を携えた姿に圧倒され、私は後退りした。

「……えっと、こんばんは」
「驚かせてしまったなら申し訳ない……しかし、この雨の中で傘も差さずに、どうしたのかと気になってな」



『』

お題
「心と心」

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