かまぼこ

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7/25/2025, 10:53:10 AM

君は半袖を着ない。
いつだって長袖。

「暑そうだね。」
「日焼けしたくないの。」

長い髪は袖の肘の部分にかかる。
汗っかきで、夏は
「暑い」
が口癖で、体育館の競技ですら長袖を着る君。
日に日に違和感を覚える長袖。
私はいつだって半袖を羽織る君の姿を想う。

放課後、一人で帰っていたら、君は少し年上くらいの
男といた。でも、それは違和感だった。
君の立ち方は落ち着いていなかったし、男は君の腕を
こっちから見てもいた差がわかるほどきつく握っていた。君と目があったが、君は男の目を伺い、私を無視した。


君のその謎を秘めた長袖の下には、何が隠されているのだろう。

7/24/2025, 11:46:07 AM

過去へ行けたならば、
あなたが生きている頃に戻れたなら、
あなたに聞きたかったことを聞こう。
私はあなたに聞きたかったことがあったのに。
あなたはまだまだ私のそばにいると思っていたから。
ただ1つの質問に対する答えを求めて、
私は過去へ戻る。

でも、過去には行けない。
あなたとはもう話せない。
あなたにしかわからない質問はもうわからないのかもしれない・・・かもしれない。

私は、長い未来をかけて、その質問の答えを探していく。

過去へは行けないけど、未来へはどこまでも行けるんだから。

7/22/2025, 11:46:02 AM

『来なかった“いつか“を謳って』

あなたと最後に会ったのは、いつか。

あなたは最後に言った、
「また、いつか。」

でも来なかった、「いつか。」

あなたが帰らぬ人になった、五日。

私、あなたを刺した通り魔に一回会ったのよ、
そして行ったのよ、「“いつか“を返して」って。

通り魔はその言葉に首を傾げたけれど、
あなたがこの意味を理解してくれたら、それでいい。

理解できなかったのなら、また会って話しましょう、
いつか。

7/21/2025, 11:00:49 AM

昔、娘とよく星を見ていた。
ベランダで片手にホットミルクを持って。
「お父さん、知ってる?星って少しずつ地球から離れているんだって!!」
娘はテレビで見た知識を俺に教えた。
俺もそのテレビを見ていたので知っていたが、初めて知ったように反応した。(俺が娘に話そうとしていたことなので少し悲しさもあった)

あれから20年くらいたった。
娘とは喧嘩別れだった。
もう5年ほど会っていない。
娘は星のように、地球の俺からだんだん離れていくのを感じた。止める勇気もない。
その時、ベランダから風が吹き、俺の視線はベランダに行った。星が綺麗に瞬いている。
「久しぶりに星でも見るか。」
ベランダにでた。
星は意外と大きく、輝いて見えた。
「・・・意外と、まだ近くにいるんだな。」
俺はベランダでケータイを取り出し、ある電話番号を鳴らした。あの星を追いかけるように。

「・・・もしもし、話したいことがあるんだ。」

7/20/2025, 1:43:25 PM

私を大切にしてください。

あなたはいつも私にあまり気をかけない。
でも、私を大切にしないと、近い未来後悔するので
す。
私は知っているのです。

あなたは昔のことばかり気にかけていつも唸ってる。
そんなに私よりも昔の方が大切ですか。

私を見てください。

私を大切にしてください。





            あなたの『今』より。

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