緋鞠

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3/19/2024, 4:52:33 PM

僕はよく自分の中で“新しい”ものに出会うと胸が高鳴る。
初めて行く場所、初めて“しる”こと、初めて聞くこと、初めて見ること。
同時に好きな物には何度でも胸が高鳴る。
好きな場所、好きな本、好きな音楽、好きな映画やアニメ。
“しらない”を“しる”ということは、僕にとって冒険と同じだ。ドキドキとワクワクとほんの少しの不安と恐怖。
初めて行く場所っていうのは、旅行もそうだし、近場だってそうだ。自分の育った街の中だって意外と知らないことだらけ。そんな場所を歩いて探索するのが好きだ。車とかで移動してたら、きっと見逃してしまうような、忘れてしまうような、そんな小さなときめきが街の中にはたくさん隠れてる。
“しる”ということも、本を読むことも、映画やアニメを見ることも、人と話すことも、音楽を聴くことも。僕にとっては全部、小さいかもしれないけれど、他の人からは見えないかもしれないけれど、たくさんのときめきで溢れている。
だから、本を読むことも、音楽を聴くことも、映画やアニメを見ることも、外へ出かけることも、人と話すことも好きだ。
とはいえ、体力がないせいであまり長く散歩はできないし、話すのも聞くのも上手くはないから人と話すこともあまり多くはないのだけれど。
僕が僕らしく生きていられるとき、それがきっと一番胸が高鳴っているときなんだろう。

テーマ:胸が高鳴る

3/18/2024, 12:41:51 PM

世の中さ、好きなことを仕事にすればいい、とか、何にでもなれる、とか言うけどさ。実際のところそう簡単じゃなくて、得意なこと、苦手なこと、頑張ったら何とかなること、どうやったってなんともならないこと。いっぱいあるわけで。どんなに頑張ったって上には上がいて、下には下がいて。人間全員がナンバーワンでオンリーワンなんて割と綺麗事と言えば綺麗事で。そりゃ大まかに見ればオンリーワンかもしれないけれど、ナンバーワンではなくて。そもそも学校だって仕方ないのかもしれないけど、順番を競わなきゃいけないし。それこそ、勉強面でのテストなり、内申点なり、成績なり、体育面での体力テストなり、記録なり、なんなり。そんなこんなで競わされてきて、いざ大人になってみればみんな並んで仲良くゴール。それぞれナンバーワン。そんなの急に言われたって対応出来っこない。その上、学校では化粧はダメって言うくせに、社会に出た途端に化粧はマナーって言われ出す。これっていっそ面白いなと思うのです。

テーマ:不条理

3/17/2024, 2:18:48 PM

あれだけ僕に置いていかないでって言っていたのに、君は僕を置いていくんだね。でも君は僕の笑顔が好きだと、僕が笑えば君も笑えると言ったから。僕は泣かないよ。

テーマ:泣かないよ

3/16/2024, 10:21:52 AM

「ねぇ、もう帰ろうよぉ。もう充分調査できたよぉ……。」
「まだだ。まだ情報が充分集まってない。」
あいつは僕の相棒のフレディ。僕と同じ学校に通ってる幼馴染みでもある。あいつは頭はいいけど、すっごく臆病なんだ。ちょっと暗い場所に行っただけで、ビビってすぐに帰りたがる。ぼ、僕は暗いところだって怖くないからな。暗いところだって平気だぞ。強がりなんかじゃないからな。僕とフレディは、同じ学校のマークとトム、それからジュディとマリーの六人で、怪談話の調査をしている。僕らの学校は、寄宿学校で全寮制だから色んな怪談が生まれる。それこそ、絶対作り話だろってモノから、有り得そうな話まで。俺たちは最高学年だ。怪談話はたまにちびっ子が興味本位で夜中に抜け出そうとするから、男子寮の寮長、副寮長のトムと僕、女子寮の寮長、副寮長のジュディとマリー、が中心となってちびっ子が危ないところに行かないように、僕らであらかじめ校内を調べて回ってる。そのために、今日も校内に調査に来ていた。

テーマ:怖がり

作者のつぶやき:
3月20日1:53 誤字を訂正しました。

3/15/2024, 5:11:03 PM

「人ってね、死んだら星になるんだって!知ってた?」

ある夏の日、僕は孤児院に入ることになった。別に話し相手なんていなくても良かった。それなのに彼女は毎日僕に話しかけてきた。好きなことの話、孤児院での生活の話。彼女は重い病気らしい。もう、治らないぐらいに。そのくせに、大人しくするのは嫌いなようで、いつも年下の面倒を見たり、外で走り回ったりしている。
ある日彼女はいつもよりはしゃいでいた。彼女が言うには、人は死んだら星になるらしい。彼女はあの星になりたい、だとか、どんな風に見えるのかな、だとかいろいろと言っていた。
「死んだ人全員が星になったんじゃ、今頃宇宙は星で溢れかえってるよ。」
「もー!夢がないなぁ!こういうのは、想像するのが楽しいんじゃん!」
そんな会話をした気がする。正直あの日の前後の記憶は曖昧だ。なぜなら、翌日彼女は死んだ。元々僕と初めてあった日の時点でもうそこまで長くは生きられないと言われていたらしい。もしも。もしも神様がいるのなら、
「彼女を星にしてあげてください。」
それがきっと、彼女の夢だから。

テーマ:星が溢れる

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