シリーズもの 2/10

Open App
6/2/2023, 11:38:45 AM

正直に言うと、人生ってだるくてめんどくてかなしい
だから、いったんばいばい

5/31/2023, 11:47:57 AM

「あ〜、雨じゃん。ユウウツになるね」
おー、と返事をする彼女を横目に、
俺は心の中でガッツポーズをした。
(これ...あいあい傘のチャンスじゃん!)
だが人呼んで、話せば残念、歩く姿は奇行種の俺だ。
(絶対普通に誘ったら断られる...!!)
それだけは勘弁。俺はイケメン。片思い歴3年の男。
いける。いけるはず...。
「あ、なあ」
「何?どうかしたん?」
「あ〜、えっと。傘忘れたから入れてくれ」
「お前朝ビニール傘差してきてたじゃん」
「あ」
忘れてた。完全に忘れてた。
いや、まだいける。
「教室に忘れてきてさ」
「お前の腕見てみろよ」
「あ」
あった。今朝買ったビニール傘が。
いやいやいや。さすがにおかしい。誰かの陰謀だ。
いや、いやぁ...まだ、いける?
「さっきからお前おかしいぞ。どうしたんだよ。」
彼女が聞いてきた。これが正真正銘最後のチャンス。
「あいあい傘してぇな〜的な?」
「は?」
言われちまった。お前何言ってんだの感嘆符。
昔からこれが怖くて自分の本音言えんかった。
「ほら」
「え?」
「早くしろって言ってんの。雨止んじゃうから」
「あっと...よろしくお願いします...?」
「ハハッなんだよそれ」
もう雨は止み始めている。
「走ろ!」

5/30/2023, 11:04:31 AM

ただ必死に走って走って...
今視界の端に見えたのは、若い頃の私のママ。
大きいお腹の中には私がいるのかな。
いま追い越したのは私の母校。
あの先生、元気かな。
流れてきたのは私が好きだった歌手の歌。
狂ったように毎日のように聞いてたっけ。
空はレイヤーを被せたみたいに赤くて、
道は影さえできない。
それでも走らなきゃ。
私は、きっとこの先を知らなくちゃいけない。

しばらく走って見えてきた。
あれは。
あれは、赤ちゃんがいなくなったときの私。
死産だった。
夫も、親も、義親も、慰めてくれた。
けど、そのせいで余計辛かった。申し訳なかった。
ママみたいに、私みたいに、
元気に産んであげたかった。
あなたは私を恨んでるかな。
名前、決めてたんだ。
女の子って言われたから、
どんな名前がいいだろうって毎夜、夫と話して...。
あなたの名前は、心愛って言うの。
優しくて、愛を沢山受ける子になって欲しいから。
ベビーカー買って、
ちょっと早いかもだけど、服も買って。
心愛と話せるのを楽しみにしてた。
本当にごめんね。
だめな母親でごめんね。
いつか、あなたと出逢えたなら。
溢れるくらいの愛と、優しい言葉をかけたいな。
またね、心愛。

5/29/2023, 10:25:56 AM

「ごめんね」って言われた、月曜の3時半。
君のことは好きだけど恋愛的な好きじゃないって。
悲しかった。
物心ついてからずっと隣に居たんだもん。
あなたのことは何でも知ってるつもりだった。
きっと将来はあなたと幸せになるって思ってた。
けどね、ちょっと嬉しくもあるんだよ。
いつも返事を濁すあなたが、
いつも笑ってごまかすあなたが、
胸を張って、私の目を見て、
「ごめんね」
って言ってくれたから。
あなたの好きな人はどんな人なんだろう。
きっとあなたの隣が似合う人で、
その人の隣はあなたが1番似合うのだろう。
もうちょっとだけ、頬の雨を汗と騙されてほしい。
今日が真夏で良かった。
大好きだったあなたへ。
ごめんなさい。
さっき言った「大丈夫」は嘘なんです。
でも、本当にあなたの幸せを願っているから。
だから、あなたとその人の結婚式には、
ちゃんとお客さんのひとりとして呼んでくださいね。
私はきっとあなたのことを忘れられない。
次の恋にはまだたどり着けそうもない。
けど、けどさ、これはきっと新しいスタートだから。
幼い私へごめんなさい。あなたの夢は叶えられない。
昨日の私へごめんなさい。手紙、渡せなかった。
明日の私へ
大丈夫、きっと上手くいくから。
この涙は恋する私への献花にしてくれ。
ばいばい、ばいばい。また明日。

5/28/2023, 11:49:23 AM

君が半袖を着てきた。
もうそんな季節なのか。
そういえば、中間が近いもんな。
中間。
中間試験。
.....................。
勉強しないと、と思うたびに
自分の数少ないやる気が干上がっていく。
教室の窓を開けて身を乗り出す。
来年からは教室にエアコンがついて、
窓には転落防止用の突っ張り棒がつく。
こうして柔らかい風を感じられるのもあと少し。
夏って暑いから嫌だけど、
なんでか大好きなんだよな。
ああでも暑すぎる。
早く紅葉が散りますように。

Next