はぐれ猫

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4/14/2023, 9:23:58 PM

「神様へ」


雨で冷たくなった身体を

どのようにして温めたらよいのか

ずぶ濡れになった心から流れる涙を

どのようにして乾かしたらよいのか

僕が、僕を愛することができたなら

少しは、この街でも光をみつけられる?

僕が、誰かを愛することができたなら

少しは、僕を許すことができますか?

僕が、僕を許すことができたなら

また、僕は誰かを愛することができたなら

先の見えない真っ暗なこの街でも

僕は、誰かと手を取り合って光を

さがし求めることができますか?

もし、神様が存在するのならば

もし、神様へ祈りを捧げられるのならば

僕は、僕を許すことができますか


4/13/2023, 8:48:07 PM

「快晴」


いつからだろうか

快く澄みきった心を失って

陰を好むようになったのは

相手を想う優しさは利用され

個性は従順に揃えられる世界

いつしか心に積もった雪は凍って

曇った磨りガラスを通して人を見る

空は、美しくもない快晴のようだ

必ず戻ると手を振って旅立ったあの人は

現在、どこで何をしているのだろう

時は、あなたも変えてしまうが

時は、わたしも変えてしまうから

今更、清く澄みきった快晴でも

戻れる世界なんてどこにもないんだ

4/12/2023, 9:07:18 PM

「遠くの空へ」


いつも、遠くの空へそれはある

憧れて、希望を抱いて、そして届かない

手が届かないから欲しくなる

近くにないから欲しくなる

いつも、遠くの空へ手をのばして

憧れて、希望を抱いて、足元をみない

危ないよ、つまずくよ、それでも

遠くの空を見上げては歩いた

あの空と海が溶けあう水平線も

モコモコと湧き上がる入道雲も

朝日や夕陽、月さえも遠い空にある

そんなことを思いながら

河原に寝そべって、遠い空に黄昏る






4/11/2023, 8:53:11 PM

「言葉にできない」


ここのところ毎日仕事が忙しい

残業が続いて、たまの休日くらいしか

彼女に会うことができない日々が続く

こんな日々が続くなら、いっそ転職を

考えようかな…本気で考えるよ。

しばらくぶりに彼女と会う約束をした

あそこのケーキ屋のケーキ好きだったっけ

買って、一緒に食べようかな

彼女の大好きなイチゴのショートを2つ

手に持って、彼女の部屋へ迎った。

彼女は、いつになく不機嫌で、何があった

のか、全く話してくれなかった

大好きなケーキも、今はいらないと言って

食べようともしないで、ずっと黙ったまま

しばらくすると、遂に泣きはじめて

細い声で、「もぅ、別れましょう…」

僕は、事態が飲み込めず、頭が真っ白だ

ただ、部屋の隅で膝を抱えて泣く彼女の

表情は、すごく淋しくて、震えてて

僕は、言葉にできないけれど情けなくて

言葉にできないけれど不甲斐なくて

彼女を抱きしめて僕も泣いたんだ。

「ごめん」たった一言を口にして

4/10/2023, 9:09:59 PM

「春爛漫」←お題を書くことにしました。


まだ寒さが残るころ

せっかちな梅が花を咲かせる

それは予期せぬ別れの予兆のように

南から心地よい風が吹き強さを増す

山がポツポツと息吹を吹きはじめ

桜がいっきに咲き乱れはじめる

それは別れの合図のように

様々な花が様々な色をつけて

いよいよ春爛漫を迎えるころ

別れを忘れさせるかのように

慌ただしく新たな出会いを迎える

そしてやがて、みどりが濃くなり

賑やかであつい空が訪れるのでしょう

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