消えない灯
アイドル全盛期ドラマの挿入歌
♪街の灯りちらちらあれは何をささやく〜
80年代、電車通学の車窓越しの灯り
田舎の風景が続く
点在している様で地下茎で結ばれている
しがらみの中この土地で一生を終えるんだと漠然と思っていた このフレーズを回しながら
今、病室の窓越しの灯り
都会の景色が広がる
未来都市の様な高層ビル群の灯り
同じ箱に詰められた天に向かう孤独な灯り
街の灯りきらきらあれは何をささやく〜
きらめく街並み
イルミネーションに没入
きらめく街並み
現実逃避だって?
いくつになっても夢を見たいの
テーマパークのシンデレラでもね
秘密の手紙
心が落ち着く
温かくて明るい場所へ私を連れて行く
引越しの度に新しい住所の私へ旧住所から出す
差出人の名前を変えた秘密の手紙
冬の足音
やけに顔がつっぱる
化粧水
乳液
保湿
これ一本でOKじゃ…
もしやスキンセンサー発動ってこと?
冬の足音にはいち早く反応するからね
オールインワンのボトルをまたプッシュ
今日はこれでもう3回目
塗っても塗ってもまだ足りない
あー限界かも そろそろ冬用に変えなきゃ
贈り物の中身
倹約家の母は交際費に頭を悩ましていた
何かで経費節減
そこで工夫出来るのはお歳暮お中元だと考えていたらしく頂き物は開けてはならないと子供達に言い渡していた
つまり我が家を経由して他家への贈り物に変身させるために
そう選択肢のない時代で包装紙と透けて見える箱からおおよその中身は察しがつくらしかった
砂糖 調味料 鰹節たまにカルピス
儀礼的に物だけが行ったり来たり
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時が過ぎ時代が変わった
自分が大人になり贈る側になった
私は必ず頂き物は開けお礼と共に感想を添える
それは物と一緒に気持ちも受け取った表れ
特にお中元お歳暮は日頃お世話になっている方々に喜んでもらいたいと一層贈り物の中身にこだわる
膨大な情報の中から悩み悩み一品を選ぶ
なんの反応もない時には好みじゃなかったと判断して次回には違うものを苦心してまた贈る
出費を伴うこの1年に2回の慣習を儀礼的に終わらせたくない 強い思いで何十年も続けてきた
目を悪くしたこともあり近年それは楽しみから苦行にかわりつつある
それでも初心忘るべからずだ!と自分に喝を入れ 今日もお歳暮リストを前に頑張っている
一軒ずつ中身を変え想いを添えた我家の贈り物