真昼の夢
あつ〜い暑いよ
韓国語が絶え間なく聞こえているここはどこ?
確かめなくては…
でも目を見開いたまま身動きがとれない私は
砂漠にハングル文字留めされたガリバー
目だけで探る視点の先には
青とピンクのチェックのカーテン
見慣れたそれが示す居場所は私の部屋だ
アパートの6畳間
カーテン越しの西日が容赦なく熱気を注ぎ込んでくる
あれっうたた寝しちゃってた?
でもなんでハングル?
ドロシーが竜巻きにあったように
部屋ごと高く舞い上がり
韓国へ運ばれた?…イヤイヤそれはないでしょ
韓国語の砂嵐だ轟音をたてうねる様に迫る
それがラジオの雑音だと気づいた瞬間
身体の自由が戻った
半世紀前の夏の午後
韓国語と金縛りがセットになって
毎日の様に引きずりこまれた
汗まみれの異次元に
何の意味があったのだろう
今?
こう暑い毎日だと涼しい夢を選びたい
高齢者は熱中症リスク高くお昼寝も命がけだからね
例えばエヴァレットミレイのオフィーリア気分で英国の小川に浮かんでいるとか…
自分の死が近づいていることも知らないままで
7/17/2025, 3:29:43 AM