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5/26/2024, 3:45:46 PM

まぁるく光る月色は見るたびに、ころころと色を変えている。
その色が変わるのが思いの外楽しくて。
ああ、今日はどんな色が見られるだろう。
そんな風に思えて声をかけてしまう。

見られる時は、ふれあう時はきっと今だけ。
残された時間はとても短いから。
だからこそ、神様ではなく『月に願いを』。

持てる時間すべてでこの想いを伝えるから。

5/25/2024, 12:13:24 PM

予報よりも強く窓を打つ雨に集中なんて出来るわけもなくて、手を止めてただぼんやりと眺めていた。
こういう雨の日はどう過ごすのだろうか。
思い馳せるひとはいま、なにをしているのだろう。
濡れていないだろうか。
濡れても喜んで飛び出すようなひとだから。
もしかしたら、

誰かの来訪を告げるインターホン。

もしかして。

部屋を見渡し、服を確認し、扉の外へ。


ああ、どうか。
『降り止まない雨』がこのまま続けばいいのに、なんて。

5/24/2024, 3:19:28 PM

「もう、来ない」

何度めかの決意はいつもぼろぼろと崩れていく。
そんな薄っぺらな想いじゃ、そばにいることすら不釣り合いなのに。

「…ん、」

諦めをにじませたまま、眉を下げて微笑むのもまだすきのに。
身勝手なこころをぶつける幼い自分を嗜めるどころか、巣立ちを喜ぶように。

「おまえがそう望むなら」

許せない許せない許せない。
そういうところがきらいだった。

あの日はそのまま背を向けて。
まるで自分だけが被害者のように、憎悪吐き出して。
嘘をまとった鎧で逃げ出した。


『あの頃の私へ』

待っているだけじゃだめなんだ。
想いはちゃんと“言葉”にして。

5/23/2024, 1:39:16 PM

よほどの用がない限り、閉めきられた部屋。
湿気ったカーテンの隙間から差し込む光に舞う埃。
たった扉ひとつ、仕切られただけなのに声が遠く聞こえる。
腰かけた机に覆いかぶさられて。
心音が聞こえてしまうような、そんな距離。


かち合う双眸。
少しだけためらうようなゆれる淡い色。


『逃れられない』

5/22/2024, 2:48:12 PM

ふれた手のひらの熱さを知っている。
ただ何気なく、隣あった指先のそのむこう。
季節より先行く汗ばんで。


つぎは『また明日』

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