予報よりも強く窓を打つ雨に集中なんて出来るわけもなくて、手を止めてただぼんやりと眺めていた。こういう雨の日はどう過ごすのだろうか。思い馳せるひとはいま、なにをしているのだろう。濡れていないだろうか。濡れても喜んで飛び出すようなひとだから。もしかしたら、誰かの来訪を告げるインターホン。もしかして。部屋を見渡し、服を確認し、扉の外へ。ああ、どうか。『降り止まない雨』がこのまま続けばいいのに、なんて。
5/25/2024, 12:13:24 PM