hikari

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12/19/2024, 4:33:42 PM

寂しさ

都会の寂寞の中で忘れてきたもの。
自分。
金と、肩書と、美貌と、人望を追い求めて、
果たして自分は何がしたいのか、どうなりたかったのか、わからなくなった。
みんなが欲しいものが私も欲しいと信じ込んで、その実手に入れたものは、骨一本折れればいくらでも代わりがいるような自分。
何にも自分は喜んでおらず、得た金でまた、自己投資という名の他人の依存を満たすために身を粉にする。くだらぬ身体の毛1本で、自己嫌悪する。この毛がなくなれば、肌がワントーン上がれば、首の角度があとひとつ変われば、私は幸せになれるのだろうか。
きっと、私が正気に戻ってしまったら、自分に耐えられないだろう。
心の弱さででた悪口や、劣等感が刺激して行った最低な行動。「余裕がなかった」という、それ以上でもそれ以下でもない事実から、自分の情けない一面を見つける。
宗教も道徳も全部嘘だ、善良、真面目、誠実なんて紙屑と同じだと主張してしまえば、
本当に心が枯渇しているとき、誰も私を助けてはくれないように感じた。
あの、昔話も童話さえも、悪事をおこなったものは罰があたっている。あの悪人が、救われるためにはどう生きたらいいのか。
「やったことが己に帰る」ということは、行い自体が魔法のように戻ってくるということではなく、
そのようなことをした罪深い自分自身が誰からも相手にされず、そのような人間を救う機会が世にないことが、「己に帰ってくる」のだろう。
私は時折、そのような恐怖心に襲われることがある。
寂しさの中で生きていくときに、出会ってしまう自分も紛れもない自分。誰からも好かれない自分を作り出しているのは紛れもない「私」なのだ。
ホルモンバランスの乱れが、病気か、それとも私の本心なのか。1本減らしてもまだ明るい街灯の下で、私はあの頃の自分に土下座している。

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関係あるようで関係ないような、以下実話の最近あったことです。

とある県に旅行に行きました。
美術館まで行くバスがどれか確認していたとき、すでに並んであった列にあるご夫婦が譲ってくれました。
ご婦人の方が、「あなたが先にいたのだから、あなたが先に並びなさい」と腕を引っ張ってくれ譲ってくれました。その後、バスが到着して、並んであった列とは関係なく乗車することになったのですが、その時ですら、そのご婦人は私の腕を引っ張って、先に座るように促してくれました。
私は、お礼を言って、前方の1人席へ少し小走りに座りました。ご夫婦が後ろの2人席に座った方がよいと思ったからです。
バスに揺られた道中わたしは、涙が出てきました。
席や、並んだ場所を譲っていただく、という優しさがその時は身に沁みました。私は、プライベートも仕事も全てがうまくいかず、イライラして、最低な自分自身に自己嫌悪に過ごす中で、そういった優しさを失っていました。日常で赤の他人に親切にすることのいかに難しいことか、そして、その優しさに心の底から感謝しました。私はいかに、人に対しての優しさをケチっていたのだろうと思いました。
私は、腕一つ引っ張られ、譲ってくれたその一言だけで、特別に心の底から嬉しく、幸せな気持ちにさあせてもらいました。私は、この方が、一言くれた気遣いのために、その方が譲って良かったと思っていただける行いをしたい、私もこのかたのようにそういった優しさを持ちたいと思いました。
先日、お礼として名前も知らぬそのご婦人に向けて、旅行先の新聞会社に投稿したところ、それが載りました。
私は本当に余裕がない時、最低な自分自身でした。でも、あの日席を譲っていただいた時に、人の優しさを感じて変わろうと思ったんです。その人は、私の内面なんて一切知らないけれど。
それが新聞の先のその方にお礼が届くと良いなと思います。そして、どこかの、寂しさでいっぱいで自己嫌悪でいっぱいで、最低な自分自身を抱えてる人に、私も些細な親切を届けられる人になりたいと心から思いました。
あの日バスに乗って込み上げてきた、溶かしてくれるような温かな気持ちは忘れません。

12/19/2024, 9:20:52 AM

冬は一緒に


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12/17/2024, 5:34:04 PM

とりとめもない話

今日、有名人が死んだと報道された。
よくある病気だった。
いく人もの芸能人が死んだその人を弔っている。
みんなが悲しんで泣いている。
後日、その人の人生を追った特番がやるらしい。

よく通る駅前の交番には、
1日の交通事故件数を示す看板がある。
今日、死亡欄に、「1」という数字カードがはめ込まれていた。私の街で、誰かが死んだ。
私は、その「1」の、名前も知らない。

歴史の教科書に記載された、複数の事件には、
黒く太文字で書かれていない人間の人生がある。

有名でも、英雄でもない。
だけど、きっと、私がいま生きているように、
この街で生きてきた人の人生。

私の人生も、きっと大衆にとっては取るに足らない人生。ただ無性に、とりとめのない誰かの話を、聞いておきたかったと思う。読み人知らずの喜びや悲しみを知りたいと思うのは、そこに無数の価値があるから。
自ら命を絶ってはいけない理由は、
本当はないのだと思っている。
だって、すべては自分の決断にある。
でも、
そうやって、自分では気づかないところに、人生の価値が潜んでいるということが、何よりの理由なんじゃないか。そしてそれは、自分が認めても良いところなんだと思う。

なんとなく、今日ずっと考えていた、これこそ、とりとめのない話。

12/16/2024, 3:00:32 PM

風邪

風邪を引くと、孤独を感じる。
1人で生きていけないような気がするから。
熱にうなされて、涙が出てくる。夢すら悪夢に変わる。

暗い部屋で1人、私は一体、誰を信用できるのだろうかと考えてしまう。あの人の、良いところと悪いところ。傷つけられたことと傷つけたこと。罪悪感と憎悪。

結局、全て一長一短だ。私も含めて。
そもそも、こんなこと考えたってくだらないのだ。
悲観的な絶望論という意味合いではなくて、
自分のためにリスクを負えるのは結局自分しかいない。
だからこそ人の優しさは感謝すべきことだと感じられるし、結局自分を助けられるのは自分だけと言うのは、一種の喜びだと思う。それは人生は自分の手元にあり、自分でどうにかなるという、この幸せ以上のものはないと思う。
現実問題、助け合わなければ生きていけないけど、決断はいつも自分にある。

そんな希望すら、薄っすら壊していく、風邪。
そして月曜日という最悪な曜日。

きっと今日を乗り越えれば、私は自分の希望を取り戻せるのに。その勇気すら今はない、38度5部の夜。

12/14/2024, 1:21:19 PM

イルミネーション

大学生のころ、初めてできた彼氏と渋谷の青の洞窟に行った。その時点ではまだ彼氏ではなかった。
なんやかんやあって別れて、一年ぐらいがたった。別れた直後は悲しゅうて悲しゅうてたまらなかったけど、今となっては、付き合ったことが人生の汚点とすら思うようになってきた。
青の洞窟で撮った、青ゆえに顔色の悪いツーショットも、綺麗さっぱり削除した。うーん、人生快適で、とても良い気持ち。

大学の頃は、1人の人とずっと付き合っていたいみたいなことが理想だったけど、いろんな人と出会っていくのもいいなと思ってきた。
47都道府県、それぞれ付き合って、47個イルミネーション見るぞー。

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