リチ

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3/20/2025, 1:37:23 AM

「どこ行ったんだろうなー…」

「うーん、どこだろー?」

「どこー?」

「…ねえ、」

──────貴方に言ってるんだけど?

3/15/2025, 11:53:08 AM

たとえば、テスト前の不安なとき。

たとえば、先生に呼び出されたとき。

心がざわざわするの。これは、嫌な予感ってやつかな。

それは大抵、杞憂で終わるんだけどさ。

でもさぁ、

「…別れよっか」

これは杞憂で終わって欲しかった。

たしかに心がざわざわした。

嫌な予感した。

だけど、ほんとにそうなるとは思わないじゃん?

木がざわざわするのと同じくらい、わたしの心はざわざわしてる。

そして、心臓がばくばく言ってるの。

「ドッキリ?」

で、あってほしかった。

きみの目見たら一目瞭然。

この質問はナンセンス。

かっこよくいったら愚問ってやつ。


病める時も健やかなる時も、きみにはわたしと同じ気持ちを味わってほしいの。


こころが、ざわざわする。

「うん、ばいばい。でも、最期にキスしよ…」

「最後?いいよ。」

意味深な、ことばのこして。

この世に諦めを感じた目で見つめて

ほろりと、涙を流すの。

そして、

「あいしてたよ。」

きみとの生涯に終わりを告げて

「しあわせだったよ。」

わたしの生涯に終わりを告げる






「…嫌な予感、的中した」

…あは、

今更、遅いのにね。

手を掴まれてわたしはちゅうぶらりん。

きみがわたしをとめるっていう嫌な予感が的中。

「あいしてたよ」

ううん

「あいしてるよ」



夜の屋上で風がざわめく。

木々もざわめく。

桜の花が舞い落ちる。

少し寒くても、握られた手の温もりで我慢できるの。

心はもう、ざわめかなかった。




3/7/2025, 11:12:02 AM

syudoさん『邪魔』オマージュ

今更何も言わないけれど、お前の態度が気に食わぬ。

なんて、心の中の燻り。

気配り上手だし聞き上手。

「誰にも言わないでね?」なんて他言無用もお手の物。

おまけに突飛な輩にも擬態処理。いくら癖の強いやつも絆されていく…醜いアタシの嫉妬。

「███ちゃんは可愛いよね!」
「一緒にいて楽しい!」

誰彼皆々お前らの味方になるけれど、それでもアタシは許さない。認めない。

昔からヒロインが嫌いだった。皆悲劇のヒロイン。

虐められて悲しいの何の。読者の同情を買おうと涙をほろりほろり。

だけど、アタシは靡かない。客観的に見ても何を見せられているのだろうと呆れるの。

まあ最終的には王子様と結ばれて幸せに暮らすオチ。

ホント、くだらない。


別にアタシが善とは思わないが、お前が善など反吐が出る。

アンタの心は道徳心の塊。心が道徳の教科書なんじゃないの?

いじめは許さない、親切に見返りを求めるな、親を大切にしろ、命の尊さを知れ…

ウザったらしい。

だけど、アンタの周りの奴らの目は明らか。

自問自答で夜は暮れる。

そう、アンタは善なの。アタシは認めないけれど。

理屈や倫理や常套句、二股論拠さえ…アタシの前では通じない。聞こえない。

耳を塞ぎたくなるほどの正論は、アタシにとっては迷信なの。

そうやってずっと殻にこもる。

意味を殺してしまえよ!
好きに狂ってしまえよ!

…なーんて、出来たら良かったのになあ。



昔の記憶。アンタとアタシのはじまり。

アンタはいつも主人公で、アタシはいつも悪役だった。

アンタをいじめられる優越感に浸れても、最終的にアタシは壇上から降りるの。

いっつもアタシは悪役だったの。

でも本当は、王子様に愛されたかった。

エンドロールの1番上に、主人公として乗りたかった。

最後まで舞台に立っていたかった。



…うふふ、あはは!!!

現役女優であるアタシとアンタ。

学校の中では人気者でもSNSでは違うんだ。

エゴサーチしていると簡単に見つかるアンタの悪口。

そうそう、御託に酔っておられますが…

さしずめアンタも個人主義。

敵なく生きてくことなんざ、

所詮オメーにゃ無理なのさ。


カンカンと頭に鳴り響く。

人目避けて笑っていこうぜ!

他者の目なんて気にせず好きに狂っていこうぜ!

死ななきゃ何も問題ないのさ!

嫉妬で駆けて行こうぜ!

嫉妬塗れで何が悪いの?全部アタシの自由よ!!


「ララララララララララ」

ミュージカルで歌ったことなんてなかった。

「ララララララララララ」

いつだってハモリ役だった。

「ララララララララララ」

でも今だけは…

「ララララララララララ」

アタシを主役にさせて。


──────ララララララララララ

子供の鼻歌のような声だけが、路地裏にこだました。

3/4/2025, 10:20:12 AM

「約束だよ。」

なんて、何を約束したのだろうか。



DECO*27さん『妄想税』オマージュ

ある男は言う。
俺はイケメンだからあの子でもいいし、あの子でもいい。選べる権利がある。

だがまた別の男は言う。
僕はブサイクだからあの子でもいいし、あの子でもいい。女の子だったら誰でもいいのさ。

なんて、妥協にも色んな種類はある。

人間というのは妥協が大好きなのだ。

妥協・・・何かの物事を進めるにあたって、関係する双方の意見が食い違い、そのままではそれ以上の進展が望めそうもないときに、いずれか一方が自身の意見を取り下げたり、あるいは双方が互いに相手の意見を一部容認して、歩み寄りして、問題の打開を図ること。(Wikipediaより)

だけど、あなたはそれで満足ですか?

自分の意見を蔑ろにしているけれど…叶えたいとは思いませんか?

妄想税というものをご存知だろうか。妄想税を積むと叶えたい夢がなんでも叶う。そんな魔法の紙。


例えば、陸に恋い焦がれた愚かな人魚姫は尾びれを捨て、声を担保に足を手に入れた。

妄想税を払えば「あれしたい」「これしたい」という欲も全て思い通り。

汚い妄想は汚いお金で解決させれるんです。

おっと、興味がおありで?


そう!妄想税とは素敵なシステム!あなた方の為の愛しき制度、優しき義務化。

皆様の暮らしを豊かにするためのモノです。

…ですが、中にはNOと声を荒らげる馬鹿もいるのです。どこにでも堅物はいるものですね。


そう、馬鹿…こんな馬鹿もいる。

何事にも対価が必要だというのに、ルールを破り無償で欲を叶えようとする馬鹿。

叶わないよ、払わなきゃ。





「きみがねがうことも」

「きみがおもうひとも」

「きみがにくむかこも」

「おもいどおりだよ。」

「きみがほしいかおも」

「きみがほしいむねも」

「はらえばかなうので」

「約束だよ。」

なんて、何を約束したのだろうか。

対価の約束?それとも…

僕は、なんで…

押しよる群衆の声。

馬鹿共の遠吠え。

耳を劈く恨み言。

孕んだ怨念。

嗚呼…煩いな。



叶わないよ、払ったって!!!!


全部大嘘だよ!!!!!


こんなの、騙された方が馬鹿さ!!

どうも、39ました。もういいよ…もういいんだ!!

この紙切れは僕のもんだ!!

この妄想税という名がついたただの金。

そうさ、金を払ったってお前らが望む顔や胸は手に入らない。

ほんとに欲しいなら整形でも豊胸手術でも勝手にしてろ馬鹿が!!!!

過去は消えない、取り戻せない。




「××ってほんとにデブだよね」

「××ってノロマだし」

「××はブサイクだよね〜」


そんなの僕がいっちゃんわかっているさ!!!


努力して、手に入れたこの体!頭脳!!権力!!

お前らにはわからないだろう!?


金を払って解決出来ると思ってる馬鹿どもが!!


このなんの保証もない口約束を信用する馬鹿共め!!

「約束は、契約書を介しましょうね♡」

汚い妄想は汚いお金で解決させましょう。

3/1/2025, 11:11:37 AM

泣いてたら

何も言わずに

ただ手を差し伸べてくれた

なのに今は

嫌いなんて言われた

ネタ?ノリ?冗談?

ハハッ

あの時の君の温もりは

どこへ消えたんだろう

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