頑張って生きる一般人さん。

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1/22/2023, 3:04:46 PM

タイムマシーンなんて、いらない!!

だって、過去も未来も自由に行き来出来たら、つまらないじゃない。

あたしは、『今』を思いっきり楽しみたい!!

過去なんて作り変えようとしなくていい、
未来なんて見通せなくてもいい、

何が起こるのか分からない『今』を生きる方が、冒険みたいで、絶対楽しいと思うの!

――だから、あたしは!

〜タイムマシーン〜

1/21/2023, 2:23:08 PM

今宵は月が綺麗ですね。

なんて言ったら、彼はどんな反応をするのだろう。
照れるのかな。それでも普通に綺麗だねって返すのかな。
自分は、圧倒的後者だと思う。彼、すごく天然だもの。真の意味なんて、きっと理解できない。

ねぇ、愛しのテディベア。

そんな『彼』をぎゅっと抱きしめる。

今日、私は大好きな人を亡くした。
しかも、自分の手で。

……だって、彼が悪いんだよ?
他の人のところに行っちゃうから。

このテディベアは、私から彼へ送ったものだ。
きちんと大切に保管してくれてたんだろう。
だが、今は返り血が飛んで、所々に水玉ができている。

自分ももう、長くはないな。

なんて思いながら、人生初の赤ワインを口内で転がしていた。

〜特別な夜〜

1/20/2023, 3:13:26 PM

――誰かが、呼んでいる。
いや、『叫んでいる』の方が正しいのか。

えっ、どうして私を浮き上がらせるんだい?
海の魚さん。
私を餌にしてくれてもいいのに。
あっ、そうか。
私は汚くて醜いから、食べたくもないよね、そんな肉塊。

私は『必要とされていない人間』だから、海の底に身を隠そうとしたただけだよ。
なのにどうして。

私の体は、勝手に、上へ上へと浮かんでゆく。
嗚呼、何故……

私はあの太陽に手を伸ばしているのだろうか。
見たくないくらい輝いて、眩しくて、嫌なのに。

〜海の底〜

1/19/2023, 9:36:37 PM

「あっ、また来た。メッセージボトル」
 ひとり、ゆったりと海岸沿いを歩いている時、私は見つけた。それを拾い上げ、服の裾で軽く拭く。中には、くるくるに巻かれた手紙と、花の種。

 わあ、今回はなんの花の種だろう。そして手紙……今日はどんなことが書いてるのかな。家に帰ったら書こう。


『あ、また流れてきた。メッセージボトル』
 ひとり、海岸沿いを走っている時、僕は見つけた。それを拾い上げ、片手で掲げる。中には、くるくる丸められた手紙と、花の種。

 よし、今回も僕の庭に植えよう。手紙は後で書くとするか……


“――あぁ、早く君に会いたい”



〜君に会いたくて〜

1/18/2023, 3:20:36 PM

この日記は、昔、姉が書いていた。

だが、どこのページもボロボロ。

達筆で、綺麗な文字。
喜怒哀楽の感情が綴られた内容。

そして、一番の最後のページ。
この日記の最後の言葉。

『私は、自分の記憶を一生手放さないようにするために、抱きかかえたまま、燃え盛る炎の中で人生を終えます』

火事が起きた日。
姉以外はみんな避難することが出来たが、姉はこの日記を書き切るために、逃げ遅れてしまった。

落ち着いた後、自分たちの家へ訪れた。
そこには姉が愛していた日記帳が変わり果てた姿で見つかった。

――姉は今、どうしているだろう。
あの日までの記憶が閉ざされた日記帳を、自分も抱きかかえた。

〜閉ざされた日記〜

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