日焼けしそうなほど太陽が輝いている快晴の空。
前方から吹いてくる風が全身に当たって心地良い。
このまま風に乗って、遠くまで飛んでいきたくなる。
空を飛ぶことが、こんなに気持ちいいとは思わなかった。
魔法のホウキって、本当に空を飛ぶんだ……。
「おーーーい!そろそろ降りてこいよ!先生にバレるぞ!」
地上から、魔法学校の同じクラスの友達がこっちに向かって大きい声で言ってきた。
先生の部屋から持ち出した魔法のホウキ。
少しだけ飛んで返そうと思っていたけど……。
「降り方が分からないんだーーー!先生呼んできてーーー!」
飛ぶのは簡単だったけど、降り方が全く分からず、同じ所をぐるぐると回っていたのだ。
この後、先生に助けてもらって地上に降りれたけど、めちゃくちゃ怒られて補習を受ける羽目になった。
多くの人達が行き交う騒がしい交差点。
この中からどの子にするか、刹那の判断が必要だ。
迷うな、自分の勘を信じろ。
……よし、あのポニーテールの子にしよう。
見失わないよう、瞬きをあまりせずに尾行する。
この子のポニーテールから良い匂いがする……どうやら当たりのようだ。
今日はこの子に決まりだな!
獲物が決まった瞬間、ポニーテールの子が急に止まり、こっちに振り向く。
「さっきからなんで付いてきてるんですか?」
ポニーテールの子は、俺を睨みつけるように言った。
おお、可愛い顔をしている。
やっぱり俺の勘は間違ってはいなかった。
「じーっと見てないで何とか言ったらどうですか?」
「喜ぶがいい。今日の獲物は君だ。ちょっと来てくれないか?」
「行くわけないでしょ!警察呼びますよ!?」
うむ、どうやら勘違いされているらしい。
「俺は怪しい者じゃない。こういう者だ」
名刺を取り出し、ポニーテールの子に手渡す。
「んん?アイドルプロデューサー?」
「そうだ。君には人気アイドルになれる可能性がある。俺の勘だ」
「か、勘……?やっぱり怪しいから遠慮します!」
ポニーテールの子は、ポニーテールを揺らしながら走って逃げていく。
「待ってくれ!刹那の判断で選んだんだ!俺の勘は正しい……はず!」
俺は諦めることが出来ず、ポニーテールの子を追いかけた。
生きる意味とは、いったいなんだろうか?
なんとなく生きている俺には分からない。
多分、死ぬまでの間に何か大事なものを見つける感じだと思う。
因みに、俺はまだ見つけていない。
いつか、どこかで、生きる意味を見つけることが出来るだろうか?
人生は長いようで短い。
生きる意味を見つけるため、視野を広げることを心掛けた。
誰も犠牲にせずに世界を救う人。
誰かを犠牲にして世界を救う人。
どちらも同じ世界を救おうとしているのに、どうして真逆なのだろう?
誰も犠牲にしないために、命懸けで戦う。
目的のために、誰かを犠牲にして戦う。
この二人が話し合っても、きっと平行線で終わる。
どちらが正しい?と問われても、答えるのは難しい。
だから僕は、強いほうに付いていこうと思う。
「あなた方のどちらが強いか、試させてもらいます!」
善と悪、どちら側に付くか決めるべく、鞘から剣を抜いて、二人に戦いを申し込んだ。
夜空を駆ける素早い流れ星。
願い事をしようとしても、早すぎてすぐにどこかへ行ってしまう。
とてもじゃないが、願い事を三回唱えるのは無理だ。
早口で唱えたが途中で噛んでしまうし、短い願い事に変えても間に合わない。
いったいどうすればいいのだろう?
……ああ、そうすればいいのか。
これなら確実に願い事を叶えられる。
流れ星の移動経路を調べ、特殊素材で作った捕獲用の箱を宇宙空間へ流す。
よし、これであとは流れ星が箱に入るのを待つだけだ。
だが、流れ星が箱に勢いよく入った瞬間、箱ごと爆発したしまい、結局願い事は叶わなかった。