たーくん。

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11/15/2025, 11:12:58 PM

空からこぼれ落ちてくる木漏れ日。
光を浴びた花と草は、元気よく背を伸ばしていた。
俺も元気を分けてもらうべく、花と草に混ざって光を浴びる。
「んー……」
思わず背伸びをしてしまう。
自然の中で浴びる太陽の光は気持ちいい。
心が穏やかになるし、パワーが貰える。
その証拠が、足元に生えている立派に育った花と草だ。
仕事で疲れた時やストレスが溜まった時に、こうして自然の中へ来るようにしている。
やはり、自然に触れるのが一番いいと思う。
もう少し、このまま光を浴びていよう。
時間を忘れて、自然の空気と太陽の光をたっぷり堪能した。

11/14/2025, 10:58:22 PM

授業が終わり、一気に賑やかになる教室。
席を立ち、幼馴染みの席へ向かう。
「ねぇねぇ、今日は一緒に帰ろ?」
「ん?ああ、分かった」
あくびしながら答える幼馴染み。
猫があくびしたみたいな顔で可愛い。
ささやかな約束をして、席へ戻った。

放課後、幼馴染みと一緒に帰ろうとしたけど……担任から用があるから職員室まで来てほしいと言われてしまう。
「ごめん。職員室に行かないといけなくなっちゃったから、先に帰っていいよ」
「ん?ああ……ふあ~~あ」
背伸びしながら、大きなあくびをする幼馴染み。
昨晩、ゲームに熱中し過ぎて夜更かししたらしい。
幼馴染みにバイバイして、職員室へ向かった。

窓の外はもうすっかりオレンジ色。
用はすぐに終わったけど、別の話をしていたら結構時間が経ってしまった。
暗くなる前に早く帰らないと……。
下駄箱に着くと、出口に長い影が伸びていた。
影の持ち主は……幼馴染み。
先に帰っていいよって言ったはずなのに、どうして?
「まだ帰ってなかったの?」
「ん?ああ……あれからまた寝ちゃってな。気がついたら夕方になってて、今から帰るところ。一緒に帰るか?」
幼馴染みはそう言って、わざとらしいあくびをする。
もしかして、私のこと待っててくれたのかな?
だとしたら、すごくうれしい。
幼馴染みの元へ、小走りで向かう。
「うん、一緒に帰ろっ」
外へ出ると、夕陽が私達のことを遠くから見ていた。
地面には、私と幼馴染みの影が並んで伸びている。
うれしくてはしゃぎたい気持ちを抑えながら、幼馴染みと一緒に帰路に着いた。

11/13/2025, 10:11:11 PM

薄暗くて、少し肌寒い教会内。
皆、神様に向けて祈っている。
「神様はいつも皆さんのことを見て下さっている。祈り続ければ、神様から幸福を与えて下さるでしょう」
教会の会長が、皆の前で言った。
そっか……こんな私でも、神様は見てくれているんだ。
沢山祈って、幸福を頂こう。

……また会社でいじめを受けた。
課長は見てみぬふりをしていて、助けてくれない。
でも大丈夫、神様が助けてくれるから。
お金は必要だから、毎日頑張って耐えながら会社へ行っている。

両親が行っていたバス旅行のバスが交通事故に遭い、お母さんとお父さんが死んでしまった。
私、ひとりぼっちになっちゃった……。
でも、大丈夫……神様が助けてくれる。
この日から、毎日が辛い。

信用していた彼氏が私の貯金を全て下ろして、姿を消してしまった。
大丈夫、神様が……。

「教会へ支払う金がないだと?そんな者に神様を祈る権利はない。出ていきなさい」
会長から冷たい言葉を浴び、教会から追い出されてしまった。
……そっか、最初から神様は私を見ていなかったんだ。
だからこんなに辛いことばかり起きたんだね。
ひどいなぁ……神様。
教会の裏口からこっそり侵入し、ペットボトルに入れていたガソリンを床に垂らす。
ライターで火を点け、教会を燃やしてやった。
これで空にいる神様に、私の辛さが届くだろう……ふへへへへへ。

11/12/2025, 10:15:33 PM

心の中に広がる巨大な迷路。
一度迷い込んだら、長い間迷い続ける。
出口はどこにあるのだろうか?
行き止まりが多く、なかなか前へ進めない。
飛び越えようとしても、下から行こうとしても、壊そうとしても、巨大で丈夫な壁だから進めなかった。
……進めなくなってから何日経つだろう?
まだ迷路の中で、迷い続けている。
ふと上を見上げると、光と共に手が出てきて、差し伸べてくれた。
手を掴もうと、上に向かって手を伸ばす。
ガシッ!と力強く掴むと、そのまま引っ張りあげてくれて、迷路から脱出することが出来た。
「助けてくれてありがとう」
改めて、友達というのは大切な存在だと感じた。

11/11/2025, 10:09:45 PM

我が家の汚れた台所とは不釣り合いの二つの綺麗なティーカップ。
妻が近所の人から貰ったらしい。
「早速このティーカップでコーヒー飲む?」
「ああ、そうしよう」
本当なら、このティーカップに相応しいコーヒーを入れたいところだが、我が家にはない。
妻はティーカップに粒状のインスタントコーヒーを入れ、お湯を入れてかき混ぜる。
インスタントと言われなければ、喫茶店に出てくるコーヒーと瓜二つだ。
ティーカップの持ち手を掴み、口へ運び、コーヒーを一口飲む。
いつも飲んでいるインスタントコーヒーだが、ティーカップ効果なのか、美味しく感じる。
「ティーカップで飲むコーヒーは美味しいわね」
妻も、俺と同じ感想らしい。
「ああ、美味いな」
いつもならすぐに飲んでしまうコーヒーだが、俺達は時間を掛けて、ゆっくりと味わった。

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