たーくん。

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10/28/2025, 10:15:58 PM

ずらっと横に整列した人型アンドロイド。
最高のおもてなしをするには、人間では役不足だ。
アンドロイドなら、正確におもてなしをすることが出来る。
アンドロイドばかり雇用した結果、人間の仕事がなくなっていった。
よし、この調子でアンドロイドを増やしていこう。
そして少しずつ人間を減らし、我々アンドロイドだけの世界にするのだ。

10/27/2025, 10:18:36 PM

バチッバチッと音を立てながら燃え盛る焔。
強い意志を持ち続ければ、永遠に燃え盛る。
死んで焔が消えても、意志を継いだ者によって、再び火が点き、燃え盛っていく。
だから、この焔が消えてしまわないように、強い意志を持ち続けようと心に誓った。

10/26/2025, 10:09:02 PM

不安になるほど静かな、何も見えない暗闇。
突然パッとスポットライトのように光が差し、そこには木製の椅子が置かれていた。
椅子の元へ行き、ゆっくり座り、自分に問いかける。
今の自分に満足しているのか?
「……いや」
このままでいいのか?
「……よくない」
じゃあ、なにか行動起こさないか?
「……恐くて行動を起こせない」
今の自分に満足していないんだろ?
「……ああ」
だったら──。
終わらない問いに、だんだん息苦しくなってくる。
分かってても、行動を起こせない自分が情けない。
すぐに行動に移せる人が眩しくて……自分はそれを暗闇の中で見ているだけ。
ああ……この暗闇から出て、光を浴びたい。
今の自分に満足しているのか?
また、同じ問いが飛んできた。
問いが聞こえないように耳を塞ぐ。
結局こうやって、聞こえないふりをして現実から逃げている。
もっと行動しやすい現実ならよかったのにと、心の底から思った。

10/25/2025, 11:42:59 PM

さっきまで浮かんでいた雲がどこかへ行き、爽快になった青空。
散歩をしている途中、空から何かが落ちてきた。
ゆっくりゆらゆらと……それは手のひらに落ちる。
小さくて青い羽根。
見上げると、電柱に青い鳥がいて、つぶらな瞳で空を見ていた。
青空と青い鳥が重なり、真っ青。
今日は何かいいことが起きそうな予感がする。
「あっ、橘君。こんな所で奇遇だね。あれ?なにその青い羽根」
視線を下ろすと、同じクラスの寺田さんが、俺の手のひらに乗っている青い羽根を見ていた。
寺田さんは明るくて可愛くて、俺が好意を寄せている女子だ。
「この羽根はあの青い鳥が……」
再び見上げると、青い鳥はその場からいなくなっていた。
「ねーねー、羽根見せてくれる?」
「ああ、いいよ」
いつもより寺田さんが近い距離にいる。
寺田さんからいい匂いがして、今にも口から心臓が飛び出そうだ。
まさかこんな形で、寺田さんと二人きりで話すことになるとは……。
もしかしたら、あの青い鳥は幸せを運んできてくれたのかもしれない。
少し離れた所で、青空に混じりながら飛んでいる青い鳥が見えた。

10/24/2025, 11:08:45 PM

心の奥にひっそりと置かれている秘密の箱。
誰にも開けられないように、しっかりと鍵をかけている。
家族にも、好きな人にも言えない秘密。
誰にも言えない秘密の一つや二つは、皆あると思う。
死ぬまで、決して開くことはない。
まぁ、死んだらもう開けられないけど。
……秘密の箱をずっと持ちながら、生きていくのが辛い人もいると思う。
でも、大丈夫。
案外、どうにかなるもんだ。
本当に辛い時は、誰もいない静かな場所で、大声で叫ぶといい。
そうすれば、すっきりするから。
それでもダメなら、現実から逃げて遠い所へ行くといい。
あまり遠すぎる所へ行くと、私みたいに迷子になっちゃうから気をつけてね。
秘密の箱を持っていることは恥じゃない。
生きた証として、ずっしり堂々と持っていよう。

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