不安になるほど静かな、何も見えない暗闇。
突然パッとスポットライトのように光が差し、そこには木製の椅子が置かれていた。
椅子の元へ行き、ゆっくり座り、自分に問いかける。
今の自分に満足しているのか?
「……いや」
このままでいいのか?
「……よくない」
じゃあ、なにか行動起こさないか?
「……恐くて行動を起こせない」
今の自分に満足していないんだろ?
「……ああ」
だったら──。
終わらない問いに、だんだん息苦しくなってくる。
分かってても、行動を起こせない自分が情けない。
すぐに行動に移せる人が眩しくて……自分はそれを暗闇の中で見ているだけ。
ああ……この暗闇から出て、光を浴びたい。
今の自分に満足しているのか?
また、同じ問いが飛んできた。
問いが聞こえないように耳を塞ぐ。
結局こうやって、聞こえないふりをして現実から逃げている。
もっと行動しやすい現実ならよかったのにと、心の底から思った。
10/26/2025, 10:09:02 PM