空はこんなにも
愚かな人間は罪を犯しました。
神は天罰を与え更生を求めました。
しかし人間は愚かでした。
その欲で神でさえ喰らおうとしました。
空はこんなにも汚れてしまいました。
澄んだ青色が美しかったのにそれすら人間は見向きもしませんでした。
神は人間に呆れ罰を与える事も守護することもなくなりました。
やがて虫かごからでた人間は互いに争い滅びました。
まるで同種を貪り食うコオロギのようです。
欲に飢えた人間は数を減らし一匹も残りませんでした。
神が与えた月はまだまだ綺麗です。
ですがあの青黒い夜空に輝く事はないと思うと少し寂しく思います。
君の背中を追って
僕は、彼女は出来るけどいつも長続きしない。
半年持たず別れてしまう。皆そっと
「〇〇は悪くないよ。私の気持ちの話しなの。」
そういって別れてく。
どうして?なんで?悪いとこあった?そう聞いたってあいまいに躱される。
なんで?どうして?ちゃんと彼女に恋してたのに。楽しく過ごせるようにリサーチしてたのに。
今付き合っている彼女も別れたくないだから全力を出した。出したのに今朝ラインでカフェに誘われた。
いつもは僕が誘うばかりなのに彼女から誘われるなんて何かしらあるはずだ。
ず〜んとした気持で彼女に会いに行く。
もちろん彼女と話す時は笑顔で、だ
そうやって時間5分前にカフェで彼女を待つ。少しして彼女がやってきたため、カフェへ入る。
空いている席を探して2人で着席をした。
彼女は緊張した面持ちでテーブルをじっと見ている。
普段は頼んだコーヒーにすぐ口をつけるのに今日は飲まない。やっぱり緊張してるみたいだ。
少しして緊張した彼女に「別れないか、」そう言われてしまった。
やっぱりか、そうか、気まずさからかコーヒーを口に含む。
「分かった。僕といて君が幸せになれないなら別れよう。でも一つだけ聞いていい?」
「うん。……ごめんね」
「僕のどこが嫌だった?どうしてあげたら良かった?」
どんよりとした空気、彼女は今にも泣きそうだ。
僕の悪いとこを直せるなら別れないでいたい。
でも無理そうだ、彼女に無理は強いれない。
その後意を決したように彼女は話してくれた
「えっとね、まず〇〇が悪いわけじゃないんだ。どっちかと言えば私が悪くてね。最初は何でも卒無くこなせて気も利く所に惚れたんだ。君の背中を追って頑張ってたの。
でね、〇〇と付き合った後しばらくは楽しかったんだけど、なんというか〇〇が完璧すぎたの。
デートも私ばっかり遅刻して、そのデートですら〇〇に頼ってばっかりで情けなくなったんだ。
私がなにか言う前に色々してくれるでしょ?それで、なにか君にお返ししようと思ってもそんな事も必要無いくらい〇〇は完璧で私が君にとって要らない気がしたんだ。1回そう思っちゃったら色々きになってね。告白した時も〇〇はあんまり表情が変わらないし、いつも当たり前のようにニコニコしてる。
今日だって悲しい顔しなかった。
なんかほんとに私の事、好きなのかな…って……
ごめんね、疑ってるわけじゃないんだよ。でも、私、君にふさわしくない気がして。ごめんね、きっと〇〇にはもっといい人が居るよ。」
そういって彼女は千円を残してカフェを去っていった。
雨の香り、涙の跡
なんてことのない家庭で育ってちょっと貧乏だったけど幸せに暮らしてた。
そんな日々が続くと漠然と思ってた。
今日も井戸の水汲みから始まって釜に火起こし保存してる芋を調理して食べる。
朝が始まったなそう感じぐいっと背を伸ばし親父さんの手伝いをする。散々こき使ってくれるけどまだまだ半人前、けど給料くれる文ありがたい。
午前中は仕事をして午後からは教会で勉強を習う。
総領様やその遣い様たちのような高度な勉強は出来ないけど最低限はただめ教えてくれる。ありがたいよ、ほんとに。
午後に入り親父さんに挨拶をして教会へ向かう。
大体1時間、神に祈る。
神はこの国をこの島へ創り上げ雨と共に人間を創った。雨により草花が目覚め雨が溜まった湖には神聖な魚が芽生えた。罪を犯した人間は神により動物にされ供物へと浄化される。
祈りを捧げた後神父様に言われる言葉。
この小さな島国に僕達人間を創り上げた神は気に入った人間から神子を罪を犯した人間は動物へと変化させる。
神子様は言葉では表せないほど美しいみたいだ。
数百年に一度現れ沢山の雨をもたらすらしい。
何となく分かるだろう、この国ではあめはとても神聖なものとされている。
そんなこんなで今日も勉強が終わった後家に帰り小さく育ててる芋に水をやってからご飯を食べる。今日も今日とで芋だ。
ある日珍しく雨が降った。神聖な雨として街はてんやわんやの大騒ぎ。親父さんはいつもより早上がりにしてくれまし、祈りも長くなった。
それでも僕には大きな関わりがなかった。
無いと思っていた。
今日も今日とて仕事だと井戸から水を汲むと信じられないほど美味しい水になっていた。びっくりしてお母さんに飲ませても特に変わりないと言われてしまった。
親父さんの仕事に行くとどうやら一発当てたらしく羽振りがよかった。庶民には手が出ないお肉まで貰えてホクホクだ。
教会に行くと神父さんは僕を見てちょっとびっくりしたような顔をした後美味しい萎びていない野菜をくれた。
さらに帰って畑を見てみると芋がとても大きくたくさん実っているじゃないか!!
ちょっと気持ち悪いくらい幸運で明日死なないよなとか思いつつ美味しくいただいた。
この幸運は今日だけと思っていたのだが、要所々々からご飯をいただけなんだか前と比べとても豊かな生活をしていた。
そんなある日気のせいかと思っていた白髪が増えている。手や足から生えている体毛も白い気がする。
お母さんも不思議に思って勉強の帰り神父様に聞いてみたのだが的を得ない返事。もっとたくさんご飯を食べないさいと、。
さらに一週間、家に総領様の遣い様が来た。やんややんやと僕を担いで総領様の御屋敷へと連れてた。
豪華な部屋で美味しいご飯を食べさせられ、とても自分には恐れ多いような贅沢な時間を過ごしてしまった。
何事かと遣い様に聞いてみるが美味しいご飯いりますか?と話をそらされる。
そうやって過ごして一週間弱。僕の体毛は白くなり瞳の色までも白くなった。それどころか少し耳が遠くなった気がする。
お母さんとも会えていないどころか外にも出してもらえず、どうにかならないかと耳を傾ける。
「はぁ…総領様今日も威厳に満ち溢れていてカッコいい」「わかる……」
違う
「知ってる?あの子不倫されたんだって」「え?!ホントに?証拠集めなきゃ」
不倫した男は動物行きだな。
「神子様は順調に同一化しているな」「はいっ!!」
ん?神子様?ここ百年、神子なんて居ないはず……
新しい神子様がいらっしゃったら僕だって知っているはずだ、このお屋敷に神子様が来たという噂は聞いていない。
これでもたくさん噂は入ってきているはずなのにそんなビッグニュース知らないはずが無い。
知らないとしたらもしかすると、、
何となく気づいた。噂はこっそりするものだ。渦中にいるものが知らないのも無理がない。そう、僕が御子であるんじゃないだろうか。それだとだんだん白く変化していく見た目にも納得がいく。こんな症例聞いたことが無い。
神子とは何をするのだろう。なぜ僕に秘匿されているのだろう。分からない。
分からないがこれはきっと喜ぶことだ。
そうしてだんだん慣れてきた美味しいご飯を食べる日々前身真っ白に変化した僕を見て皆笑顔が溢れている。きっと僕が神子で確定だろう。
そうやって過ごしているある日、耳が聞こえなくなった。必死に訴えたがちゃんと喋れているか分からない。お医者様に診てもらうこともない。
神子なのに病気になるとはなんて恥知らず無のだろう、悶々と悩むなか不安そうな僕を見て遣い様が書物を持ってきた。そこには神子様にまつわる記述が、……
『神子は人間から進化した上位者である。人から姿を変え新たな姿へと変化する。それは神が創った動物や魚など様々な種て規則性はない。変化する途中虫が蛹になり成虫と変化するように神子様にも繭となるときが訪れる。その時国民全員で神子様を守るべし。』
そう書かれた書物には人間からまるで違う尾鰭の生えた魚のような人のような怪物がいた。
僕は怖かった。
僕はどうなってしまうのだろう。人から外れてしまう。それは理解していたはずだった。現実が目の前に来ると途端怖くなった。
遣い様がいない時必死に逃げた。音は聞こえない間取りも分からない、視界も悪くなってしまった体を必死に動かして逃げた。
ずっとずっと走って走って走って走った。
雨が降っていた。
知らない細い路地に身を隠して縮こまっていた。あれから3日も経っていないと思う。分からない。目が見えなくなった。
鼻も鈍くなってきた。雨が体に当たっている気がする。分からない。
もう逃げることは出来ないだろう。そう遠くへは逃げれていない御屋敷の近くだ。すぐに見つかるだろう。
ふと雨の香りがした気がした。
脱走した神子様はお屋敷から徒歩5分の路地で見つかった。体は半分以上繭化していた。
お屋敷へ連れ帰り繭化した神子様に祈りを捧げること一ヶ月繭を引きちぎり出てきたのは蚕のような美しい神子様だった。
神子様の羽はキラキラと反射し美しい。
神子様の口は蚕同様退化していた。それでも神に見初められた神子様だ、死ぬことは無いだろう。
あぁ、これでこの国はしばらく安泰だ。
神子はどこでもない虚空を見つめ羽ばたいた。
羽は光に当たりキラキラと輝いていた
fin
羽の反射のキラキラ涙の跡のようなんじゃないですかね
そう言えば山って山の方香りはしますが雨の香りしないんですよ。
駄作です
恋か、愛か、それとも
あの子が産まれた日僕の世界は変わった。
色彩はどんどん鮮やかに、花々は咲き誇りあの子の誕生を祝っているようだった。
それから少ししてあの子が立った。、だんだんと立っていられるようになって、ちょっとずつ歩き出す。
始めて話した言葉は兄ちゃんだった。
可愛い可愛いあの子は気づいたら野を駆け回り、兄ちゃん兄ちゃんとついてくるようになった。
僕の可愛い妹を守ろう、そう決心した。
あの子は特別だった。皆に平和をもたらす神の子だ。仲が悪かった両親もあの子が生まれてから平和になった。
友達が喧嘩したってあの子が居るとすぐに仲直りする。
そしてあの子は聡明だった。文字を覚え、本を読み、歌を歌った。
僕よりうんと凄くって可愛かった。
そんなあの子は神に愛され過ぎたのかだんだん怪我が増えるようになった。小学校に上がって次第に周囲の子供に吸われるように元気もなくなった。
しまいには可愛いあの子の足に大きな怪我をして帰ってきた。
それでも何とか過ごしてたある日。暴走した自動車が横断中の子供たちに突っ込んで皆を庇ったあの子が、轢かれてしまった。
酷い。許せない。あの日沢山の管に繋がったあの子を見てこの世の全てを恨んだ。なぜこの子何だろう。僕なら良かったのに。そう思った。僕が中学校にあがったばっかりにあの子を守れなかった。
あの子は2カ月しても目を覚まさなかった。次第に荒れてく両親。延命するかと意味のない問いばかりであの子の状態を回復させることの出来ない医者。やっぱりあの子が居なくちゃダメなんだ。
そうこうしているうちに両親は離婚した。もともと鬱憤は溜まっていたのだろうあの子が入院して爆発しただけだ。
あの子と僕は母親に引き取られ以前より貧乏な生活になった。
それでもあの子を見捨てようとした父親についていくよりは良かった。
さらに時が立って僕は大人になって働いているとあの子が目を覚ましたと連絡があった。
もう9年。沢山時が経った。奇跡的にあの子が目を覚ました。良かった。あの子を諦めようとした母親になんか合わせてやらない。僕があの子を守ったんだ。
あの子はやっぱりというか記憶は小学校のままだった。
それでも良かった。あの子が生きてる。
普通の生活をあの子にあげることはできないけど、それでも、また守れる。
あの子が怪我をしないよう、また意識を失わないよう、しっかりとセキュリティのついた家に迎えて、3食ご飯をあげて、可愛い洋服もあげて、娯楽品だって与えた。
でもあの子は学校に行きたいと言い出した。
僕のめがない所なんて行かせれない。何か入ってるか分からない給食も駄目だし、あの子だけ大きくていじめなんてあってもだめだ。また同じように車が突っ込んできたらあの子はきっと子供を庇う。そんなのだめだ。
あの子は家に居てくれないと。
だからできる限りあの子のお願いを聴いて、あの子にはこの世の全てを与えられるように色んなこともした。
それなのに、それなのにだんだん憔悴していく。
なんで?なんて?
どうやってもあの子は元気にならなくて、、可愛い顔が曇ったまま、。どうすることも出来なくてあの子を見捨てようとした母親だって会わせてみた。
でも、それが間違いだった。
あの子は母親と協力して愛の住処から逃げ出した。
僕が手を伸ばした時には間に合わなくて、、
最後に会ったまるで化け物でも見るようなめであの子は
「おかしいよ、お兄ちゃん」
それから輝いていた色彩は色あせた。
この感情は恋か愛か分からないけど、あの子が大切だった。
でも、あの子を連れ去った母親に言われたんだ
「あの子の名前言える?」って
それとも僕はあの子が……
お題: さらさら
「広大な砂漠」
ガラスにある砂はいずれ落きちる。 人だって、命の砂時計が落ちきる
変えれない 抗えない、 ただの事実
たとえすくったって 大事に抱えたって こぼれ落ちてなくなってしまう゛砂゛
抗いたい僕は残り少ない砂を掬おうと必死なのに いくら掬ってもいずれ砂漠の一部になって終わり。 いくら掬っても穴の空いた器は溢れてしまう そんな事を呪ってしまいたい
沢山の砂が集まって出来た、この砂漠。 これはとてもさらさらとしていて、すくえない。 穴の空いていない器を持てないという証だろう