宝物
人から何か貰っても
人から好意を寄せられても
大きく感情を揺さぶられる事は無かった
そんな自分に薄情だなと思っても
特に変えれることでもないし、と割り切っていた
そんな僕があるプレゼントを貰った
いわゆる誕生日プレゼントだ
その中にはちょっとした小物と大きめな紙が1枚入っていたんだ。
その紙は友達が書いてくれた似顔絵と短めのメッセージが書かれていて、嬉しい気がした。
似顔絵を眺めたあとメッセージを読んでみる
こういう手紙やメッセージは自分が薄情と再認識するら、少し苦手だった。
それでも僕の為にわざわざ書いてくれた文章
ありがたく読んだ。
メッセージの内容は簡単に言えば
友達の、誕生日にあげたプレゼントが嬉しかった。
心がポカポカした。だからお返しね。誕生日おめでとう
という内容。
僕があげたプレゼントがプレゼント担って帰ってきた。
今まで無いほど心が *ポカポカ* した
嬉しかった。
ずっと悩んであげたプレゼント、
こうもはっきり褒められる事は初めてだった
伝えられなくても分かってた
でも、
伝えられる良さとは、こう言うことなのかもしれない
今でもそのプレゼント達は宝物だ。
キャンドル
ふぅっと息を吐く
たちまち消える火は儚く思える
火は家へ灯せば火事へ
蝋燭に灯せばキャンドルへ
全てを奪える程の力を持つものが
この手のひらへ
どう使うかはその人次第
そんな危険で美しいキャンドル
また会いましょう
わたしは何年も旅をしている者だ
様々な出会いと別れを繰り返して、様々な物と触れ合った。それを本にしないのは惜しいと思ってね、
この日記、、というか回顧録は決して面白いとは言えないかもしれない。しかし私の出会った人達や、私の人生の師匠と言える人をこの世の記憶から亡くしてしまうのは惜しいと思ったんだ。
ぜひよかったら読んでくれ
さて、軽く自己紹介を
私の名前は
アレン・ティスター その辺にある少しだけ裕福な商家の次男だ。
兄が真面目な奴でね、剣技も勉学も全く勝てなかったよ。
、、、まあ、だからこそこうやって旅に出ることを許されたとこはあるけれどね。
さて、旅に出たのは19歳からだった。
最初は荒れててふらっと隣町まで行ったのが始めかな。
その時は私を探して慌てる家族と使用人が見たくて遠出をしただけなんだけど、そこで師匠と出会ったんだ。
師匠はいつも「師匠」と言われるのを嫌がってたけど、彼ほど私の師匠としてやってくれた人はいなかったよ。
勿論剣技の先生はいたが、師匠と言うほど仲は良くなかったし、恥ずかしい話だが真面目に取り組んで無かったんだ
さて、話を戻すけれど師匠とは私の家がある隣町で出会ったんだ。お金は持っていたけれど小遣い稼ぎに武藝をして稼いだんだ。
隣町には3日居たが二日目の夕方、師匠と出会ったんだ。
「その藝はどこで習ったの?方も崩れていて汚いし、藝を踊るにしてもメリハリが無いよ。とてもじゃないが見れたものじゃ無いね。」
最初はそんな事を言っていたかな。
これでも兄には勝てなかったがなかなか上手いと評判でね、まだまだ若かった私はプライドを傷つけられ師匠に殴りかかったんだ。
とは言っても本気で殴る気は無くて、脅かそうとしていたんだけど師匠は避けなかった。
それで更にプライドに火がついて今度は本気で殴りかかった。そしたら気づいたら地面に転がっていたよ。
全く勝てなかったんだ。
初めて本気で負けたんだ。手も足も出なかった。
それからは私は恥ずかしくなって逃げ帰ったんだ。
それで翌日師匠に殴り込みに行ったんだけど、、やっぱり完敗それで師匠に捕まった。
最初は役所に連れてかれるかと思ってびくびくしていたら、連れてかれたのは師匠の家だった。
そこで一日中こき使われて、逃げるように家に帰ったんだ
それから私は足も出ず住民の前で負けた事も、師匠に殴り込みに行って負けた事も、恥ずかしくて、悔しくて、、
だから師匠を負かして恥をかかせるために鍛錬をした。
でもそんな理由で鍛錬をしても対して強くは成れなかった
2年位かな?師匠に殴り込みに行ったんだ。
そうしたら師匠が
「何故お前なんかに付き合わなくちゃいけないの?面倒くさいんだけど、、、」
とか言うから私はつい頭に血がのぼって怒鳴ってしまってね師匠にあれよあれよという間に
師匠が勝ったら私が師匠の世話係になるとかいうやく約束をしてしまったんだ。
で、自信だけはあっからそんな馬鹿げた話しに乗ってしまったんだ。ほんとに思い返して恥ずかしくなるよ。
で、やっぱり完敗。
そんなこんなで師匠の世話係になったんだ。
勿論最初は無かった事にしようとしたけどまぁすぐに捕まったよね。
師匠は何かの研究をしてる人でその研究のために旅をしていたんだ。結局なんの研究をしているのかは教えてもらえなかったけど、本格的に旅をする始まりだった。
この時の年齢は23歳。
家との関係で少し延期してしまったけど
師匠の旅について行くことになった。
師匠と最初に行った街は大きな街ではなく小さい商店が少しあるだけで、ほとんどは家か畑。
のどかな街だったが私は暇で暇で仕方がなくってね、
師匠は何か熱心に書き物をしていて相手をしてはくれないし周りには私と近い年齢の人は居ない、
仕方がなしに山を探索したりして時間を潰したさ。
そんなこんなで1週間、なんだか師匠が小さくなった気がしたんだ。それに線も細く……とか思って確認するとほとんど何も食べてなかったんだ。
仕方がないから食べ物を買って軽く料理をして師匠に食べさせたけどその時思ったよね、今までどうやって生きて来たのかってね
結局その街には一ヶ月ほどいたけど師匠の為に買物をしたり一緒に遊んだりした人をのせてくね
まずは商店のおばちゃん。最初は私の態度が悪いから怖がられてたんだけど、数週間もしたら仲良くなって少しまけてもらえたりした。気のいいおばちゃんだったよ
次に肉屋のおっちゃん。
おっちゃんはチンピラに絡まれてるとこを助けたら肉を分けてくれて、そのお肉が美味しかったからよく行ってたんだ。最初助けたこともあってよく色々もらった。
あとは数少ない年齢が近い兄ちゃん達。
私も若かったからね、小さいけど夜の街に一緒に行ったりしたんだ。あとはよく兄ちゃん達の家の手伝いに行ってお菓子をもらったりしたね、
他にも色々いたけどこんなもんかな、
その間師匠はと言うとひたすら何か書いて時々寝てトイレに行って私が出すご飯を食べると言うような事しかしてなかった。一度だけ街の噴水を見に行っていた気がするけど、基本はそんな感じ、
師匠の研究?が一段落して次の街に行ったんだ。
続きを読みますか?
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好評だと続きます
飛べない翼
魚はつばさを持ってないから飛べない
ニンゲンもそう。
じゃあ鳥は水を泳げるかといえばそうじゃない。
持っていない物を欲しがるのは人間の考え方なのだろうか?
だったら、飛べない翼を持った鳥だとどうだ?
きっと生き残れない。
しかし人間はそんな自然淘汰されるものを救う事を善としている。これは正しい事だろうか?
もし、魚が飛べない翼を持った時、その魚が綺麗では無かった時、人間は救うだろうか?
ただの自然淘汰される奇形の魚になるか、人間に救われた魚として、人間と生きるか、、
それは大きく違う事となるはずだ
もし救われない魚だったとして、
飛べない翼を持つ鳥と、飛べない翼を持つ魚だと何が違うだろうか?
それは、そもそも持っていたはずか、そもそも持っていないか、ということだろう。
でも、結局自然淘汰される命だ。
じゃあ何が違うのか?
ススキ
肌寒い夜
カーディガンを持つ
風が冷たくなり、冬の音を告げる。
変わらぬ日々に時が経つのは速い
もう●月、
時の流れは残酷で平等。
朝が来て夜が来る
風が冷たい。
しかし
さら、さら、とススキの音が聞こえる
夜が凪いでしまうと聞こえない音
₌₌
冬の音ずれも許してやろう