冒険
今日は冒険にでまつ!
近所のなーちゃんが秘密基地に連れてってくれるから遊びに行きたいと思います!
「おかあちゃん、なーちゃんの秘密基地に行てくる!秘密基地は秘密だから内緒なんだよ!」
じゃっいってくます!
お母ちゃんは気おつけるのよーとげぎげいをくれた!
なーちゃん゙家まではおうちから出て右に行ったらあります!おうちを4つ超えて5個目にでてきます!
歩いてなーちゃん家に行ってると3個目のおうちの前でなーちゃんと会いました!
迎えに来てくれたみたいです!
なーちゃんと歩いて家に行くます!
一緒に行くとさらに楽しくて、なーちゃん家まで近道をしたます!
田んぼの草道歩いていって、おうちとおうちの間を通ったらいつもより早くついた気がするます!
なーちゃんのお家についたら裏山?の木と木の間になーちゃんが作った秘密基地があった!
秘密基地はなーちゃんがお父さんに言ってダンポール貰ってこっそり作ったみたいです!
初めて家にお呼ばれしました!
秘密基地はなーちゃんのお父さんとお母さんと、お父ちゃんとお母ちゃんには秘密ます!秘密基地だから!!
秘密基地でなーちゃんと持ってきたクッキーを食べたお母ちゃんが居ないから沢山食べても怒られない!!
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いつの日かを思い出す。
なーちゃん…なつきの裏山というより庭の木の下で小さい頃ヨレヨレのダンボールで一緒に遊んだな。
当然だけどうちの両親にもなつきの両親にもバレてた。木なんて一本しか生えてないのに隠れてた気になってた。なつきの家だって徒歩5分もかからないのに1人で歩いてくのに不安になってたな……
確かにあの頃の自分には大きな冒険で大きな秘密基地だった。
願い事
僕は産まれたときから何か欠けていたのだと思う。いわゆる障害。昔は良く精神科に通っていた
そんな僕を親は気味悪がっていたけど病院へ連れて行った事を見るにいい親なんだと思う。
僕の何が欠けているかと言うと感情。
悲しい事、嬉しいこと何一つ感じれない。
分からないんだ。そういう事実ってだけ。
何をされてもどうも思わなくて3歳頃コケた時に涙を流さない僕を見てお母さんは急いで病院に行ったらしい。
僕はそんなこんなで感情鈍麻という病気になった。
原因は不明。体等に異常はなし、感情がないだけ
僕としては構わないけど他人から見るそれはとても不幸な事らしい。こういうときいっしょに俯いて涙を流したら良いんだろうけど、僕に涙は流れないから。
お母さんは最初この病気がストレスによって起こるものだと聞いて出来るだけ甘やかしてきた。とくに改善はなくて、しばらく何か悩んでた。
その後に本を読ませるようになった。読めと言われたから読んだ。童謡などの心温まるようなお話しを与えられた。
僕は人がプレゼントをもらうとうれしいと知った。
僕は人が勝負で勝つとうれしいと知った。
僕は人が怪我をすると悲しいと知った。
僕は人が人から危害を加えられると悲しいと知った
僕は人が守ってもらうと憧れると知った。
僕は人が感情が思いのほか沢山あると知った。
お母さんが僕に本を読ませたのは正解でそれ相応の振る舞い方を身に着けた。最初は間違えていたんだと思う。先生に怒られたり、友達が悲しい顔をしたりしてたから。
でも小学校中学校と上がっていってだんだん不自然じゃなくなった。便利だなと思った。
友達と遊びに行って占いにノリで入る事になった。他の友達は占い師に当たったと喜んでいたけど占い師ら僕の時だけ困った顔で何もでてこない。といいお祓いにいくよう進められた。友達は大盛り上がりだった。まあ気まずい空気になるより良いだろう。
そんなこんなで就活だ。勉強はそこそこできたので、そこそこの給料の会社へしばらく働いたら倒産した。困ったな、しばらくは良いとしてお金がなくなったら死んでしまう。そうするときっとお母さんは悲しむだろう、流石に育てて貰ったからそれくらいは避けたほうが良いのだろう。
とりあえずバイトを始めた。
バイトをして何とか暮らしてたが流石に会社へ所属したほうがやることが少なくて楽だ。ので、フラフラと散歩に出かけた。特に用事はないがすることもないし家に居ても何にもならない。何か縁があっても動かなければ何にもならないから歩く。たまに良いことはある。
そんなこんなでフラフラしてると神社についた
神主さんがこちらをすごい形相で睨んでいる。
どうしたのかと思い話しかけてみたところどうやら魂の形が欠けているらしい。
笑ったね。魂まで欠けているとは。それじゃあ仕方ないか。挨拶して帰ろうとしたら神主さんがまた凄い形相になって止められた。
こういうとき人間は焦るらしい。
そうしてとりあえず神主さんとお話しすることになった。神主さんが見ている世界は綺麗なんだと思う。春先に飛ぶ小鳥に求愛をするとり、それ狙って飛び出す猫。1つとってもこの人は綺麗に映るのだと思った。
他にも大きな岩が壮観だったり、果てしない海の果てには陸があるロマンだったりを話してくれた
僕が欠けているから何かするのかと思ったけど話し相手が欲しかったのかな?
そんなこんなで帰宅した。
それから僕の散歩コースに神社前が追加された。
神主さんのお話しは参考になった。感動を言葉巧みに伝えてくれたおかげでさらに僕の表現に磨きがかかったのではと思う。
そうやって散歩したりバイトしたり就職活動したりしてたらお父さんが病気になった。
脳梗塞だと。僕も大人になってしばらくたった。この調子だと孫は見せてあげれないけど仕方ないか。
まあつまり、もういい年だ。いつ死んでもおかしくない。僕を非情だと思うか?当たり前だ非情だ。
きっとよくないのだろう。人は家族を友を喪うととても悲しむから。悲しいフリはした。でもきっとお父さんにはバレている。昔の僕を知ってるから。
やはり必要なのか?感情は。
悩んだって仕方ないから神主さんに聞いてみた。僕が信用する一番感情豊かな人だから。
神主さんは神妙な顔をして祈ってみるか?と聞いてきた。心が籠もってなくてもと言うと笑って良いと頷いてくれた。
神様、僕の願いをどうか、どうか、
何を捧げましょう
お金?
食物?
土地?
人間?
それとも全部?
何でも捧げますから、どうか願いを……
僕に、願いをください………
なんでも良いんです。
たとえこの身が地獄に堕ちるような事でも、なんでも
だからどうか、人間としての、欲を、感情を…
お願いだからこの身に苦しみを、教えて、、
そんな事を言ったって空っぽな言葉では意味なかったのかな?
神主さんを見て、どう?上手だった?
そう笑った
空恋
淡いオレンジ色に染まる空、反射して海にも移ったその色は綺麗だった。
私の事なんか忘れてお嫁さん貰いなよ、__だよ
そんな事を言う君を忘れることなんて出来なくて
だめだと分かってるのに手を伸ばす
空にのまれてオレンジ色に染まる君はそこには居なくて
波に飲まれて消えてしまいたい僕はきっと君以外この瞳には映らなくなった。
君が言った言葉とは裏腹に君は僕に呪をかけたみたいだ
クリスタル
手を伸ばしても二度と届かない
後少しでも早ければ、
早く気づいていれば、
そんな事思ったってもあぁ、どうしようもない。
クリスタル
時間がたって結晶化した私の思い出
その中身は何だったか曖昧だけど
思い出
とても綺麗で大切なクリスタル
青く深く
自分は要領がいいとよく言われる。
そりゃあ勉強も運動もそこそこ出来た。ついでに顔がいい。で、なんだかんだでホストになった。
真面目に働いたって良いがたいして勉強してきてないし運動で食ってくのは現実味がない。そんな稼げんならいっそホストがいいかと、ちょいと始めてみればこれがハマった
たちまちのうちにナンバーワンとはいかないけど着実に、
そうやって数年稼いであとは細々バイトでもして引退しようかと思ってた。名字に連なる人が1人増えた。
大切なものが増えて今までの倍稼がなくちゃいけなくなった。それは苦ではないが焦りを生んだのかもしれない。
「勿論、今日も〇〇ちゃんの為に開けてたんだ」
「そうだね、姫はこんな俺にこうやって会ってくれるよね。ほんとに優しいね」
媚びへつらってまた明日。
上辺だけでも転がる彼女たちに同情する。
毎日予定の詰まった日々、沢山のパートナーと言うなの姫たち。何でも完璧とは行かない。
大事な大事な一本のバラとを守っていかないといけなかったのに。
自分の体が宙に浮く感覚がある。目を開けるとそこには鮮やかな青い空。
体を包み込むのは青く深く冷淡な冷たい海。
姫が何か言っているのだろう声が聞こえる。