風雪 武士

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3/8/2026, 4:59:40 AM

ひな祭り。

洋子はシングルマザー、朝から晩まで仕事に追われている。
3月2日、とあるアパ−トの一室。
洋子と娘の幸穂がTVを見ている。
「明日はひな祭だね」
幸穂はくるりと振り返り、笑顔で言った。
「そうだね」
洋子はふわりと微笑んで応えた。
「どんなひな人形さんがうちに来るのか楽しみ」
幸穂は無邪気だ。
「そ、そうね…」
洋子は焦った。
うちは貧しいの…。
とてもひな人形を買う余裕なんかないわ…。
かと言って幸穂を悲しませたくないし…。
一体、どうしたらいいのかしら…。
心中穏やかではなかった。
翌日。
テ−ブルの上に白い布が掛けられている。
「幸穂、今日はひな祭りよ、見てお人形さんよ」
洋子は白い布を取った。
すると、可愛らしいお内裏様とお雛様が出てきた。🎎
顔はゆで卵、髪、眉毛、目、鼻、口は海苔、体はおにぎり、着物はだし巻き玉子、帯は三つ葉で作った。
「うわあ、かわいい!」
幸穂は大喜びだ!
創意工夫で2人は楽しいひな祭りを過ごした。





3/6/2026, 5:53:23 PM

今回は「枯葉」と「0からの」2本立てです。

0からの。

1995年、兵庫県で阪神淡路大震災を直撃した。
その影響で、僕の自宅兼食堂は一瞬にして瓦礫と化した。
住居も仕事も失ってしまった。
もう終わりだ。
なぜ生きているのだ…。
もう死んでしまいたい…。
僕は瓦礫にもたれ、ただ沈黙の中、座り込んだ。
絶望に打ちひしがれている。
その時、前方で自衛隊員達が犬を連れて瓦礫の山を捜索している。
「誰かいませんか?誰かいませんか?」
自衛隊員が救助活動をしているのだ。
僕はその姿を見て自分を恥じた。
命あれば人生なんて何度もやり直せるじゃないか!!
取り敢えず、落ち着いてきたらラ−メンの屋台から始めるか…。
0から始めよう。
僕は立ち上がり、自衛隊員に避難所の場所を尋ねる事にした。

枯葉。

枯葉とは、まるで50代の自分の事を言われてるようだ。
人を葉に例えればそうなるだろう。
我ながらよく生きれたと思う。
人生、何度か死んでたかもと思う場面があった。
運が良かったのだ。
ある女性が30歳で白血病で亡くなった話を聞いた。
その人には幼い子供がいるのに…。
さぞかし無念だっただろう。
なぜ、そういう人が病死してしまうのだ?
僕は今後、結婚も、子供を授かって育てることはないだろう。
つまりそんな大した役割はないのだ。
なのに生きている。
悪人も沢山生存している。
世の中は不条理。
数年前、コロナウィルスが猛威を奮っていた頃にワクチンが日本に輸入された。
ある市役所に、ワクチン欲しさに大勢の老人が殺到してる様子をニュースで見た。
あんたら十分生きたんだし、子供や若い人達に譲ってやれよ!みっともない!と思った。
僕が亡くなったら海に散骨してもらいたい。
今まで生物の命を散々飲み食いしてきたのだから…。
枯葉は風に吹かれて静かに散る。







3/6/2026, 6:22:57 AM

欲望。

ビルの最上階、太陽の沈む時刻に二人の男女が視線を交わしている。
「沙彩ちゃん、話って何かな?」
僕は聞いた。
「風雪さん、大好きです。私と付き合って下さい」
沙彩ちゃんは唐突に告白した。
まさか女性から告白されるなんて想像もしてなかった。
彼女は後輩で、仕事を優しく教えたのが功を奏したのだ。
ついに僕の良さが分かってくれる人が現れた!
辛い事が多い人生だったが本当に生きてて良かった。
だか、、僕には淑恵という妻と生まれたばかりの赤ちゃんもいる。(テ−マ:小さな命を読んで下さい)
不倫はまずい!
こんな自分と結婚してくれた妻を悲しませる事になる。
二人の女性と付き合えるほど器用じゃない!
それに浮気がバレたら淑恵に殺される!
結論が出た。
「沙彩ちゃん、とても嬉しいんだけど、妻と子供がいるからごめんね。あと2年早く出会えたら付き合えたんだけどね…。さよなら…」
僕は泣きながらその場を走り去った。
沙彩ちゃんはポカンとして、立ち尽くしている。

3/5/2026, 5:09:42 AM


Love you。

冬の深夜、人通りの絶えた十字路。
日本人の男性と鮮やかな金髪の女性が立ち話をしている。
「アリサさん好きです。僕と付き合って下さい」
武士は告白した。
「武士…。気持ちは嬉しいけど、来週ニュ−ヨークに帰国するから無理よ」
アリサは返事をした。
「もう日本に来る事はないの?」
「そうね、だから今日でお別れよ。楽しかったわ。さよなら…」
アリサはそう言うと手を振って去って行った。
武士はその姿を寂しそうに見つめた。
2カ月後。
ポテトチップスを片手にアリサはリビングで映画を楽しんでいた。
その時、チャイムが鳴った。
アリサはドアを開けた。
すると黒髪の男性が佇んでいる。
「武士!?」
アリサは驚いた。
「やあ、アリサさん久し振りだね。貴方に会いに来たよ」
武士は笑顔で言った。
「貴方、ニュ−ヨ−クに旅行で来たの?」
「いや、移住だよ。僕は一生アメリカで暮らすよ」
「アリサさん」
「何?」
「Love you」
「…ありがとう、まずはお友達からね」
アリサは笑顔で答えた。
「ええ!ここまで努力したのに恋人にしてくれないの?」
「武士がアメリカでやっていけるか見定めてからよ」
「き、厳しい!!」


3/4/2026, 4:42:00 AM

小さな命。

自宅の寝室で僕と妻の淑恵と赤ちゃんの3人で過ごしている。
淑恵は難産の末、出産した。
女の子だ。
名前は多幸にした。
沢山の幸運があるようにと願ってだ。
我が子ながら可愛い。
顔は淑恵に100%似てもらいたい。
そうすれば美人で人生を有利に展開出来る!
ただし、スト−カ−などにつきまとわなければいいんだけどね…。
女の子の顔は高確率で父親に似る。
嘘だと思うなら調べて下さい。
僕に似たら普通レベルだな。
もしそうなら仕方がない。
娘には運がなかったと諦めてもらおう。
僕は多幸を抱きかかえた。
彼女が成人になるまでしっかり育てなければ…。
それまでは絶対に死ねない。
小さな体から感じる鼓動に喜びと共に責任を感じた。
「Love you」
と僕は多幸に言った。
「英語で?あなた、キザね」
淑恵が話し掛けてきた。
「色々あって最近毎日投稿してないから(書いて)のアプリのテ−マが溜まってんだよ。これで消化しょうと思ってね…」
「はあ?そんなズルは駄目よ!貴方の作品を楽しみにしてる方がいらっしゃるんだから!1つ1つ丁寧に書きなさい!!」
「ですよね。テ−マ(Love you)は思いついたので近日書きます。お楽しみに!?」





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