ミッドナイト。
僕の職業はホテルのフロントで夜勤専属だ。
お客様のチェックイン、レジ金の確認、パソコンに顧客リストの入力、部屋の清掃リストの作成、レストランや大浴場の片付け、駐車場の管理チェックなどの業務を終えると一時三十分ぐらいになる。
ふと我に返ると寂しくなってくる。
ミッドナイトは普通の人は寝ているので当然だ。
僕は外に出て、駐車場で口笛を吹いた。
しかし、何も起こらなかった。
テ―マ「木枯らし」を読んで下さった方なら分かるのですが、残念ながら野良猫は出てきません。
野良猫のトルコ猫ちゃんは実在します。
会えば必ずエサをあげますし、喧嘩も5回止めてますが、全く懐いてくれません。
僕が、トルコ猫ちゃんに接近して約2mで必ず逃げます。
僕にしたら、外が騒がしいから喧嘩を止めに来た。
でも、トルコ猫ちゃんにしたら、私を捕獲しに来た危険な人間だ!ヤバい逃げろ!って思っているのかもしれません。
ネットでは野良猫の喧嘩は止めてはいけないとなっていますが、大怪我するかもしれないし、下手すれば猫エイズに感染して死の可能性もある訳です。
おそらく、過去に捕獲器で捕らえられて、動物病院で去勢手術を受けて人間を警戒しているのでしょう。
トルコ猫ちゃんの気持ちを考えれば当然の事です。
野良猫の寿命は3〜5年。
死と隣合わせの過酷な生活をしています。
僕は人間に生まれて良かったです。
すべての野良猫が幸せになってくれればと願っています。
※野良猫にエサは近隣の方々の事を配慮し、少量しか与えていません。
トルコ猫ちゃんは去勢された地域猫です。
僕が野良猫に興味を持ったきっかけは、相応しいテ-マが出題された時に書きます。
安心と不安。
僕は、今まで一所懸命働いてきて、貯金しているので老後の心配はない。
独身だから出来た事だ。
もしも結婚していたら、子供の教育や学費、奥さんの小言や住宅ローンに悩んでいただろう。
なので安心だ。
だが、当然不安はある。
人生には上がり坂、下り坂、まさかがある。
この言葉は、元総理大臣小泉純一郎から唯一学んだ事だ。
僕は、彼の掲げる「聖域無き構造改革」を信じて、選挙で一度だけ投票した。
その結果、彼が恨んでいた郵政省が民営化したぐらいで格差社会は更に拡大し、国民の生活は苦しくなった。
なのに国民はマスコミに踊らされて彼を支持した。
僕には全く理解出来なかった事である。
話を戻そう。
悪い事はしてはいけない!真面目に生きようと思っていても、人間は魔が差す事がある。
人生には「まさか」があるので、自分を律して歩んで行きたい。
逆光。
1994年8月。
僕と恭子さんは砂浜にいる。
「せっかくだから海をバックに写真撮ろうか?」
僕はカメラを構えて言った。
「うん、良いわよ」
恭子さんは上機嫌で答えた。
「素敵な笑顔を下さい。ハイ、チ−ズ!」
カシャ、カシャ、カシャ。
恭子さんに、海辺の様々な場所でいろんなポ−ズをとってもらった。
「モデルがいいからとっても楽しいよ」
「お上手ね」
恭子さんを家に送った後、写真屋さんにネガを渡し現像をお願いした。
1週間後、写真屋さんでネガを受取り、恭子さんの部屋で写真を見た。
「何これ?逆光で顔が写ってないよ、この写真は目を閉じてるし、これなんか腕が3本あるじゃない!心霊写真じゃないの!!」
恭子さんはご立腹だ。
「心霊写真をテレビ局に送れば有名になるよ」
僕はからかった。
「そんなことで有名になりたくわないわよ!」
「でも、この最後の1枚はどう?」
その写真は恭子さんが光り輝く海をバックに微笑んでいる。
「そうそう、こういうのが欲しかったの」
恭子さんはご機嫌になった。
今の時代は、カメラがなくてもスマホで高画質の撮影が出来る。
しかも、撮影した画像をその場で確認出来るし、何枚でも撮影出来る。
便利になったが、その反面カメラ屋が沢山廃業している。
新製品が発売されてると必ず被害を被る人が出る。
生き残らなければ…。
こんな夢を見た。
20XX年。
日本政府は、今後の政治はス-パ-コンピューター「AIヤマト」が運営すると発表した。
世界初の試みである。
AIは早速無駄な制度、投資、施設などを排除した。
ある日、赤坂離宮で日米首脳会談が行われていた。
「日本はアメリカの為に30兆円よこせ!」
大統領は高圧な態度で言った。
「我が国にそんな余裕はありません!」
総理大臣は断った。
「貴様!関税かけるぞ!有事に守ってやらんぞ!それでもいいのか?」
「それでは中国と仲良くします。中国と揉めれは、ロシアと仲良くしますし、ロシアと揉めれば、EUと仲良くします。超大国はアメリカだけではありませんよ!」
「ぐぬぬ、分かった。今の話は忘れてくれ」
大統領は引き下がった。
日本はアメリカの世界戦略に不可欠な存在なのだ。
その後もAIヤマトは活躍し、国家予算を無駄にせず、福利厚生が充実し、貧困な子供はいなくなった。
日本が抱える様々な問題に的確な答えを提示して解決した。
AIヤマトは、コンピューターなのでしがらみや私利私欲はなく、忠実に職務を行う。
日本国民はなんの心配がなく安心して暮らせる国になった。
この話は僕の理想です。
手塚治虫先生はこの内容を漫画で触れられているので本当に凄いです。
残念ながら権力や大金を手放す人間はいないのでAI政治は実現しません。
ロ―マ時代から賄賂や不正は横行してるし、政治は人間には無理だと思います。
読者の皆様やアプリ関係者の方々はなるべく貯金して、法律や制度を利用して自分の身を守って下さい。
タイムマシン。
僕はある研究所の警備員として働いている。
タイムマシンが完成したと聞いて研究室に忍び込んた。
タイムマシンに乗り込んで主電源を長押しした。
ピコンと音がしてモニターにアンドロイドが映し出された。
「初めまして、どの時代に行きますか?」
タイムマシンが話しかけてきた。
「しゃべれるのか!?凄いな…。1970年に連れて行ってくれ」
僕は答えた。
「目的は何ですか?」
「親父に美人で能力の高い女性と結婚させて、僕の人生を変える!」
「タイムパラドックス!!そんな事をしたら貴方は消滅します!」
「なに!そうなのか?ならば、母親にハンサムで優秀な男性と結婚させる!」
「タイムパラドックス!!それも貴方は消滅します!」
「母体でもダメなのか!ならば未来に行ってロト6の当選番号の本を買う!」
「それも出来ません!タイムマシンで現代に戻ってきた時に消滅します。過去や未来で得た記憶も抹消されます」
「じゃあ、何が出来るんだ?」
「観光です。誰かの人生を変える事は一切出来ません!」
僕はしょんぼりして研究室を後にした。
タイムマシンは実現不可能。
人生は一度きり。
過去は変えられないが、未来は変える事が出来る!
分岐点で熟慮し、自分にとって最良の選択をし、己の道を歩んでいくしかないのだ…。