空気は澄み渡り、動物たちは少しばかり長い眠りにつくこの季節
僕たちだけは動き続ける
ただ共通点が無いわけじゃない
それは『待っている』ことだ
てがかじかむ。手に息をふきかけ擦り合わせる。
そのままカイロで温まったポケットへ手を入れ、マフラーに顔を埋める
僕はいつも待っている
あの場所で
君を待っている
約束の場所で
雪が降る
1つ、また1つと雪の結晶が空から舞い落ちる
まるでそれは君の訪れを演出するかのように
喉を通る空気は冷たく乾燥している
声を出す。乾燥しているのか上手く出ない
君はやってくるだろうか
そんなことを考えながら息を大きく吐いた
そこには君の姿はなく、より一層景色に白さが増しただけだった
ただ君を待つ
それだけ
常に人は何かを考え、何かをしている
その何かに大小はあるものの、動いている、考えてることには変わらない
知らず知らずのうちに体と心は疲弊し、散らかってくる
心が散らかり、体が言うことを聞かなくなる
それがずっと続けば体は言うことを聞くようになったとしても治ったわけじゃない
『慣れてしまった』だけだ
そのまま動き続ければ心も体もいつかは壊れてしまう
そんな時、1回でいい
立ち止まって、空を見て、大きく深呼吸
すると少しだけ世界が広がって見える
今まで見ていた世界よりも色鮮やかで、少し大きく見える
自分という存在が大きかった世界が変わる
1回立ち止まったっていいんだよ
誰も怒らない
ほら 深呼吸をしてみて
きっと世界が少し変わるから
君はなにも隠してないと言うが
なんとなく、僕に言えないことが、言いたくないことがあるように感じる
君の扉を何回叩いても
僕の声は届かない
ただの独り言になってしまう
それでも僕は何回でも扉を叩く
何回でも声を大にして伝えるよ
たとえ伝わることがなくても
何回でも
あの時間さえも、君に触れられていたら
結末は変わっていたのだろうか
二人で話している時も、ご飯を食べている時も、寝ている時も、どんな時でも
君に触れていれば、結末は変わっただろうか
僕は、君が僕と一緒にいてくれさえすればよかった
それ以外、何も要らなかった
君がただ、僕のそばでずっと笑っていてくれれば
君の一番近くに、僕が居られれば
それでよかった
ただそれだけでよかった
さようなら。またいつか
自分がとっても小さく感じる夜がある
とっても醜くてとても弱い何かになる時がある
心の空腹感
何をしても満たされることないような空腹感
どうしたらこの空腹を満たせるだろう
そんなことを思いながら闇の中へ一歩、また一歩と歩みを進めていく
闇がこのまま僕を消してくれればいいのに
そう願いながら今日もまた闇の中へ歩みを進めた