NoName

Open App
7/16/2023, 2:12:43 PM

8年前、灼熱の夏が襲い掛かる日、私は中学生だった。その日、私は幼なじみのあまねくんに再会した。あまねくんは小学4年生の時に病に倒れ、亡くなってしまった。だから、彼が私を呼ぶなんてことは、ありえないはずだった。しかし、私が振り返ると、そこには小学4年生の時のあまねくんがいた。彼は変わらずに、微笑みながら私を見上げていた。

私は驚きに震え、言葉を失った。彼はまるで幽霊のようだった。私は彼の手を取り、握りしめた。彼が本当にここにいる。彼が私を呼んでいる。それはただの夢ではなかった。

「あまねくん、本当にいるの?」私は彼に問いかけた。

彼は微笑んで、私の手を握り返した。「うん、本当にいるよ。でも、ここにいる僕は幽霊だけどね。」

私は驚きと同時に、彼が幽霊だという事実に戸惑った。なぜ彼は幽霊になって私の前に現れたのだろうか。そして、なぜ私だけが彼を見ることができるのだろうか。色々な疑問が頭をよぎった。

「なんで……今更?」私は彼に尋ねた。

「君が、はるちゃんのことが大好きだったから、かな?」彼はあの時のようにくしゃっとした笑顔でそう言った。

「遅すぎるよ、あまねのばか」私は彼を非難した。

「……ごめんね、あの時の僕は弱くて」彼は謝った。

「じゃあ今は強いんだ?」私は彼を見つめた。

「えっ?いや…うん。強いよ」彼は微笑んで答えた。

「はるちゃん」 「なあに?」
「僕ね、多分もうすぐ成仏しちゃうかも」
「え?」
「3年以上はるちゃんに見つけてもらうために頑張って、気持ち伝えたらなんかすごいすっきりしたって言うか、だから……」

「やっと会えたのに。また居なくなるの?」

「うん……だから次会う時ははるちゃんが僕を見つけて。ずっと待ってるから」
「うん……」
「何年かかってもいい。でもこれだけは言わせて。僕は君のことをずっと好きでいる。でも君は僕じゃない違う人と幸せになって、そして次会う時に話を聞かせて」
「ぅん……」

そう言って天音は消えた。

あれから何十年もたった。天音の言った通り好きな人もできて子供もできて幸せだ。
でも時々空を見上げると思い出す。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「あまね、まった?」
「ぜーんぜん?」
「ほんとに?」私はあまねを問いただした。
「嘘。めっちゃまった。」諦めたように笑うあまねはやっぱりあの時のまま。
「そう、……おまたせ」
「はるちゃん、僕はまだ好きだよ。」
「そっかー…でも残念だね。私には永遠を誓った人がいるんだ」
「そうみたいだね。約束、覚えてる?」
あまねは私を不安そうに見つめた。
「私の話でしょ?忘れないよ。」
「良かった、」
「でも、私の話長いよ?」
「待つのは得意だよ」
「待つだけじゃなくて反応してよ?じゃなきゃ話さない」
「ええ?仕方ないな」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【空を見上げて心に浮かんだこと】
ちょっと(だいぶ)おだいから逸れた……

7/14/2023, 10:53:46 AM

(お題無視)
七夕の夜、流れ星が降り注ぐ中、僕は彼女を失った。突如として彼女は消え去り、僕たちが「ずっと一緒だよ」と誓い合った約束も、一瞬で破られた。

笑い合って幸せに暮らすはずだった僕たちの未来は、現実が甘くないことを思い知らされた。神様に願いを込め、彼女を蘇らせることを願ったが、その願いは届かなかった。

最低だよ、神様。願いが叶わないなんて。

彼女は僕に、たくさんの愛を注いでくれた。生きているうちにそれを伝えられなかったことが、今になって悔しくてたまらない。

もう一度やり直せるなら、僕は彼女に愛を伝え続ける。大切さに気づくのが遅すぎたことを、心から謝りたい。

君からの「大好き」を裏返しても、僕は大好きだった。彼女がいなくなって、初めて気づいた愛の大きさに、心が震える。

いつか君のことを忘れる日が来るのか。怖いな。
こんなにも大好きなのに。

あれから何年たったんだろう。
そろそろ他の人と結ばれた方がいいんだってわかってる。もう前を向いて進まなきゃ行けないこともわかってる。

でも君と一緒にいた日々を思い出すと胸が苦しくて前を向いて進むなんてできないよ。

君のもとへいくことも考えた。でもね僕はそっちに行けない。

だって、僕がここに残らないと君のことを覚えていてくれる人が居なくなっちゃうでしょう?
1人にしてごめんね。

でも覚えていたいから。忘れたくないんだ。
だっせって、笑っていいから。

もし僕が君を忘れてそっちに行って君に再会出来たなら君が僕にかけた呪いを解いてね。

7/12/2023, 10:35:58 AM

私は常に人との交流を避けていた。幼い頃から、「変わり者」というレッテルを貼られ、クラスメイトや教師、地元の人々からも同様に呼ばれ続けた。普通であるためには、流行の曲を聴いたり、流行の食べ物を食べたりすることもしてきたが、周囲からはそれでも私が変わっていると指摘されてしまった。私自身も、周りと少し違うと感じていた。しかしその違いは、良い意味であるとは思えず、むしろ否定的な意味合いを持っていた。周りがAと言うとすると、私は必ずBと答えてしまうからだ。

この違いが私を虐めの対象にしてしまうことを理解していたにもかかわらず、私は常に自分自身を1人に閉じこもらせることを選んでいた。もしも、あいつが現れなければ、自分自身を守り続けることができたかもしれないのに。でもどうしてもあいつを避けることが出来なかった。そしてあいつも私を手放そうとはしなかった。

私は、自分の違いについて考え込むことが多かった。それは、自分が周りと違うことが原因で虐められることもあったし、自分自身のアイデンティティーについても悩んでいた。しかし、ある日、あいつが私に話しかけてきた。最初は警戒していたが、彼は私の違いを否定せずに受け入れてくれた。彼は私にとって初めての理解者だった。彼との出会いが私の生き方を変えることになるとは、その時私にはまだわからなかった。

私と彼は、違いを認め合い、互いの良さを尊重し合うようになった。彼は私に勇気を与え、私は彼に感謝していた。私は彼との交流を通じて、自分を知り、自分に自信を持つようになった。そして、私は彼との出会いが私の人生を豊かにしてくれたことに気づいた。

今では、私は自分の違いを誇りに思えるようになった。私は自分自身を受け入れ、自分のアイデンティティーを確立することができた。そして、私はあいつとの交流を通じて、人とのつながりの大切さを学んだ。

あの頃の私は、自分を閉じこもらせていたが今では、誰かとつながることが私にとって幸せなことだと思えるようになった。私は、あいつとの出会いをきっかけに、自分自身を発見することができた。そして私は、自分自身を受け入れ、自分を信じることができるようになった。

あれから何十年と年月がたった。

7/11/2023, 10:32:03 AM

「1件のLINE」&共依存(?)

届いたメッセージは、一行だけだった。しかし、その短い言葉には、彼女の心情が滲み出ていた。

「もう会えないかもしれないけど、あなたと過ごした時間は本当に幸せでした。ありがとう。」

切なさと感謝の気持ちが、私の胸を締め付けた。

私は彼女に返信を送ろうとしたが、手が震えていた。どうやって伝えればいいのか、わからなかった。私も彼女と過ごした時間は本当に幸せだった。彼女との思い出は、私の心に永遠に刻まれるだろう。

「私もあなたと過ごした時間は、一生忘れない。ありがとう。」

私は、伝えたかった言葉を簡潔にまとめて送信した。しかし、彼女からの返信は、私が予想していたものとは異なっていた。

「ごめん、冗談。会えるよ。」

彼女の言葉に、私はほっとした。だが、同時に小さな怒りも感じた。冗談でも別れを告げるなんて、彼女が私に対してどんな思いを抱いているのか、わからない。でも彼女は私にとって特別な存在だ。会えないなんて、考えられない。

「こんな冗談はもうやめて。」

この一言だけでも伝えたかった。これ以上は送るつもりはなかった。しかし、止められなかった。

「私たちはずっと一緒なの。これは絶対に変わらない。そうでしょう?」

自分でも驚くほど、私は言葉を重ねた。
「そうね。私たちはずっと一緒よ。」
ああ、良かった。彼女も私と同じ。"一緒"だ。

"私たちはずっと一緒よ"
その一言がどれだけ嬉しいことか。
今日もまた彼女と私の愛は深まっていく。
誰にも邪魔できない。私たちの愛情。


7/10/2023, 9:51:16 AM

朝、目覚ましの音が鳴り響き、私は眠りから覚めた。父と母に「おはよう」と声をかける習慣は、私にとって何気ない日常風景だった。

しかしその当たり前が、わずかな瞬間で壊れてしまった。

父と母が交通事故で亡くなったのだ。父は即死し、母は病院に運ばれて医師たちが命を救おうと懸命に手を尽くしたが、やがて彼女も父の後を追うように息を引き取った。

当時中学生だった私は、その事実を受け入れることができなかった。人生最愛の家族が瞬く間に失われ、深い悲しみに包まれた。

しかし、幸いなことに母方の祖父母が私を引き取ってくれた。彼らは私に愛情を注ぎ、時には厳しく接して、私が自分自身を取り戻す手助けをしてくれた。

それから私は、毎日父と母について色々聞くようになった。彼らの話を聞くことで、私は彼らの存在を再び感じることができた。そして、徐々に彼らがいなくなったことを受け入れることができた。

今でもたまに、父の優しい笑顔や母のやさしい言葉が脳裏に浮かび、胸が痛むことがある。しかし、私は彼らが私の心の中に生き続けていることを知っている。私は彼らを忘れないし、彼らから学んだことを守り続けることを決意した。

「当たり前」という概念が、簡単に壊れてしまうことを改めて思った。そして、その「当たり前」がなくなったとき、人は絶望を感じるのだと痛感した。

この物語はフィクションです。ですがどこかではこのような悲しいことが起きているかもしれません。今を大切に。ですよ。

Next