蒼月の茜雲

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10/12/2023, 2:17:54 PM

テーマ関係なし。思い浮かんだ事を。

誰からも連絡が来ない日
私はこの世界で独りになってしまったんじゃないかと
そう思う。

テレビを点ければ、誰かしら、笑いあっていて、泣いていて、怒っている。
だから、この世界で一人では無いけれど
そんな音ですら雑音にしか聴こえなくなっている。

SNSを見れば、其処此処で、皆が思い思いの事を語っているけれど
其処に私の居場所は無かった。

誰一人、私を気にしてくれる人など居ない。

孤独になった気がしていた時に、メールが着信を伝える。
メールマガジンか迷惑メールか。
そんなメールしか届かない。
そのメールですら、機械的なものであって、私に対しての特別な物ではない。


…よくある。事件の“誰でも良かった”にさえ、私はなれない。

そんな事に巻き込まれない事を本来なら喜ぶべきなのだろうけども、どの世界でも私は、必要とされていない気がして
誰も私の事なんか気にしてない気がして、
勝手に寂しくなり、辛くなる。

連絡が来ないなら、自分から連絡をすれば、きっと
誰かしら返事をしてくれるだろうと分かっているけれど、皆それぞれの生活があって
其処での優先順位と比べると私なんて…
そう思って連絡さえも出来ない。

きっと、彼等の中での私への優先順位なんて
2番ですらないのだから。

9/30/2023, 2:12:59 AM

テーマ“静寂に包まれた部屋”

先刻、喧嘩をした。
切欠は、些細な事。

それなのに、何方も謝る事をしない。
普段ならば、何方かが謝って
何方かが許して
それで終わりなのに。

何方も謝らない。

その理由は恐らく、何方も理解しているだろう。
『相手の為を想ってる』から。

相手の為が、裏目に出て
二人共、言い争ったけれど
結果的に、お互い自己嫌悪している。

会話も無いこの部屋は
静寂に包まれていて、身動き一つしない二人が
対角線上の端に、縮こまっている。

居辛いのなら、部屋から出ても良い筈なのに
それをせずに、お互い壁側を見ている。


…さて、この静寂を打破するのは
何方の腹の虫なのか。
それとも、別の音なのか。
解るまで、後……。

9/23/2023, 2:58:14 PM

テーマ“ジャングルジム”

ジャングルジムのてっぺんから見下ろす世界は
普段よりも高いけれど
案外大したことないなと思う。

子供の頃は、きれいに見えたはずの景色も
今では、住んでいるマンションのほうが高い。
そのマンションから見下ろす世界は
とてもとても汚いような気がした。

子供の頃は、見るものすべてに
希望や夢を感受性豊かに見る事が出来ていたけれど
希望も夢もすべて叶わなかった世界に生きている私は
どんな景色を見ても、美しいと思えなくなっていた。


何を血迷ったか、何十年ぶりかに
ジャングルジムに登ってみたけれど
あの頃とは違う自分に絶望するだけだった。



さあ、問題です。
登れたはいいけれど
降りるのは少し勇気が必要。
高所恐怖症では無いけれど
足場が不安定すぎて
大人用には作られていないせいで
恐ろしい。

とりあえず、万が一落下して大怪我でもしたら
ジャングルジムが好きな子供たちを悲しませてしまうことになるだろう。
(怪我人が出たと言う事ではなく、遊び場が減るという方での。)

恐る恐る降り、私は
なんとか無事に降りられて
足はガクガクしているが(運動不足)
それでも帰路につく。
子供たちがいない、夕焼けの中
ダサい大人になったなと
考えながら。

9/4/2023, 3:28:42 PM

テーマ“きらめき”

小学生の時、とても人気がある男の子がいた。
明るい訳でも、暗い訳でもなく
優しくて運動神経が良くて頭も良い。
クラスメイト全員が彼の事を好きだった
(恋愛感情の有無は別)
クラスの男の子の中で、彼は一番身長が低く
可愛がられていて、クラスで【花いちもんめ】とか言う遊びではすぐに
彼の取り合いになっていた。

私も、そんな人気者の彼が好きだった。
私みたいな、人見知りでネガティブで
目立ちもしない(否、悪目立ちはしていた気もしないでもない)、そんな人にも
分け隔てなく言葉をかけてくれる。

そんな優しい人だった。

場所が場所なら、彼は芸能人になっていたんじゃないかと、そのくらいの
オーラ、輝きがあった。

だから、殆どの人は彼を『こーちゃんは、皆のもの。』
そう言っていた。
『抜け駆けは許されない』
そんな暗黙のルールがいつの間にかできるくらい
彼は人気だった。(本人は気づいていない様子)

彼のきらめきが増していくに連れ
周りの暴走も増していく。

私はいつしか、彼になるべく関わらないように
なっていった。

学年が上がり、彼と別のクラスになったら
彼の噂は全く耳にする事は無くなった。

たった、2クラスしか無いのに。
隣のクラスの事なのに。
彼の噂をしないのは、彼の周りにいる人達が怖いから。だと思う事にした。

運動会で、久々に見た彼は、やっぱり
凄いきらめきを放っていた。

同じクラスだったらきっと、彼の眩しさに、浄化してしまいそうなくらいだと思った(気のせい)


それと同士に。ああ、やっぱり私は彼を好きなんだなと、そう理解した。
好きだからこそ、周りの人よりも、きらめいて見える。

多分そういうこと。

8/27/2023, 1:52:04 PM

テーマ“雨に佇む”

天気予報では雨だなんて言っていなかったのに
突然バケツをひっくり返したような雨が降ってきた。
周りがワーキャー言いながら
雨宿りしたり、折りたたみ傘を開いたりしている中
私はただ、その場に立ち尽くした。

あー…雨だ。
早く帰らないと。
家まで、1.5キロ。
車は無い。折りたたみ傘も無い。
そんな事を考えながら、ただただ佇む。

周りの人は、おかしな人を見るような目で見ている。
雨宿りしたとしても、雨が止むまで
其処に居られるほど時間は無い。
何処かに行くわけでもなく
ただ帰るだけだから、電車やバスに乗る訳でもなく
ただ歩いて帰るだけだから
家に帰ったら着替えられる。

此れが冬だったら、流石に濡れて帰ろうとはならないけれど
夏の暑い日、炎天下からの土砂降りだから
何も気にせず家へと向かう。

漫画やドラマみたいに
下着が透けて見えることは無い。
肌に纏わり付く嫌な感じはするけれど
そもそも、夏とは言えど
そこ迄薄い素材の服は着ない。

人通りが少なく、誰に見られるでも無い道を進む。
途中、立ち止まる。
雨は止む気配はない。
虹が見られるわけでもない。
ただ、周りから見たら
憐れな人間が雨の中、佇んでいるだけ。
雨の中、ひた進むだけ。

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