テーマ“あたたかいね”
「あたたかいね」と君が僕を見て言う
「そうかな、僕には寒いよ」と僕は言う
暑がりな君と
寒がりな僕
二人は真逆
「そうじゃないよ」と君は僕を見る
そうじゃないよと言う言葉は何となく
“僕は寒いよ”の言葉に対しての返答では無い気がする
「私は、貴方といると、心が温かいと言いたかったの」
え、何、惚気(第三者)
テーマ“追い風”
逆風に立ち向かう方がかっこいい
と、言っている人がいた。
けれど、それは、世の中に逆らってる俺かっこいいって思ってるだけで
別にその行動自体はかっこよくは無い場合が多い。
そんな事を思うより、誰かに応援されて
誰かに支援されて、追い風を味方にしてる人のほうが
かっこいいと思う。
勿論、応援や支援されるくらいの努力が必要という前提があるけれど。
テーマ“きっと明日も”
「明日の天気は、晴れでしょう」
そんな機械的な言葉しか言わなくなった
この箱は、随分と昔に廃れていたのかもしれない。
明日の天気は、晴れ
そう何日も言っている。
けれど、連日、雨。
止むことを忘れているかのように
降り続く雨。
ここ数日、そう。
真っ黒な雲で覆い尽くした空。
きっと明日も雨。
物語の世界ならば
この辺りで、聖女やら勇者やらが
転移して来て、原因を解明!
とかしてくれるんだろうけど
そんな事は起こり得ない。
ただの異常気象。
テーマ“静寂に包まれた部屋”
(2次創作で)少し前に流行っていた(らしい)
〇〇しないと出られない部屋。
に、1人で閉じ込められた私。
一緒に閉じ込められかけたやつは
鍵をかけられる少し前に
何らかの危険を察知して逃げたらしい。
基本、こういう部屋で、出る為にしなきゃいけない事は
2人以上でしか出来ない事をする前提で
閉じ込められている。
つまり、私は、此処から出られない。
普通の脱出ゲームとは違い
制限時間なんて無い。
指示書にはこう書いている
“2人で協力して下さい”
無理と言う事は
下手したら、一生此処から出られない可能性もある。
一応、水とお菓子は、ある物の
数日後には無くなってしまうだろう。
「あ、死ぬのか此処で」
気づかれずに、何処かも分からない場所で
もしかしたら、死んだ事にも気付かれず
この建物が朽ちてから、見つかるパターン…
何十年後…?
いや、こう言う物って誰かが監視してるのでは!?
…でも、出られそうにないと言う事は
死ぬまで出られないパターンか…。
紙とペンは無い為、遺書を書く事も出来ない。
静寂に包まれている。
誰がなんの意図で、此処に
誰と私を閉じ込めたのか
知る事はきっと来ない。
テーマ“裏返し”
朝起きた時、起きるはずの時間より
随分すぎていた。
自宅を出る時間、5分前。
ご飯も食べていない
顔も洗っていない
歯も磨いていない
洗顔、歯磨きをし、着替える。
外出着は、スーツでは無いから
幾らか楽だけれど、こういう時は、
慌てるから、靴下が上手く履けない
ズボンも上手く履けない。
Tシャツに、カーゴパンツ、黒い靴下
靴も慌てて履き
鍵と財布の入った鞄を持って
外に出る。
隣の家の人に、不思議な顔をされつつも
「おはようございます」
そう言って、駅まで駆けていく。
駅で待ち合わせをしていた人に
「すみません、遅れました」
そう告げると
彼女は一言
「Tシャツ、裏返しだよ」
そういった。