テーマ“ありがとう、ごめんね”
最近、友人からの返信が無い。
「ねーねー、今日、私の誕生日なんだけど」
と、別に祝って欲しいわけじゃなくて
連絡が欲しいから気軽に送ってみた。
『あ、ごめん、忘れてた』
って返事が来るかなと思って
待っていたのに
彼女は、
SNSに
『めっちゃウザい奴がいるんだけど
お前に友達なんか居ねぇよ
みんなお前なんか嫌いなのに
嫌われてる事気付かないなんて
馬鹿じゃん?』
と言う内容がアップしただけだった。
わざわざ、私が連絡した直後
私の誕生日にアップするという事は
私に対しての当てつけなのだろうと
即座に理解した。
泣くとか、怒りとかそういう感情より
ただ、心を潰された気がした。
だから、私は
返信不要で最後に送った。
返信が来ても、もう返さない気持ちで。
「長い間、友達としていてくれてありがとう。
貴女の私に対しての想いはよく伝わったよ。
もし、このメールが読まれなかったとしても
もう、二度と連絡しないから。
ずっと、迷惑だってことに気付かなくてごめんね。」
少しだけ、期待していた。
電話が来るかもしれない。
返信が来るかもしれない…。
だけど、電話も返信も無かった。
あれから、数年が経過したけれど
何も無い。
あっさりと、終わるような友情だったんだと
未だに思い込もうとするけれど
彼女と過ごした楽しかった日々
嫌われてたと気付かない鈍い私。
全部、忘れられたら良かったのに。
(実際にあった事)
テーマ“眠れないほど”
眠れないほど
悩んで悩んで悩んで出した結論だったはずだったのに
あっさりと
それを否定される。
他でもない自分に。
本当に嫌になる。
テーマ“夢と現実”
とても、暖かかった。
パパとママと私。
晴れた日にピクニックとか行って。
一緒に遊んだり
お話したり。
そんな夢を見ていた。
私が全く経験したことのない夢。
だって私は…
ゴミ袋に囲まれた部屋。
開かない窓。
何ヶ月も開かないドア。
時々誰かが外から殴ったり蹴ったりする音だけはする。
真っ暗な部屋に動けない私が居る。
どのくらい食べ物を口にしていないんだろう。
どのくらい飲み物を口にしていないんだろう。
誰かに抱きしめられた記憶も
笑いかけられた記憶もない。
そもそも、私は今、生きてはいないと思う。
それが、現実。
誰も私の存在を見つけてくれなかった。
それが、現実。
パパとママという存在は
いつの間にか私の前から姿を消した。
それが、現実。
(フィクションです)
テーマ関係なし
私はアイドルのオーディションを受けている。
周りには、可愛い綺麗、自信満々な人ばかりで
ただ、アイドルが好きで、歌が好きでだけと言う私は、周りからすれば浮いていた。
見た目も黒髪ツインテール、ゴスロリ服…
書類審査は受かっている人達が集まっているから
私にも何かあるのかも知れないと思ったけれど
同じ、オーディション2次審査組の人達は
私を嘲笑っていた。
こういう場でも、友人が出来て楽しそうに話している人たちが居るのに
私は孤立していた。
私と同じく孤立している人たちも居るけれど
彼女たちは、自ら望んで孤立しているようだった。
馴れ合いは無駄。最終的に受かるのは一人だけだから、此処で友人なんか作ってる暇なんか無い。
そんな事を言った人たちだった。
プロ意識が高いと言えば聞こえはいいが
他人を見下している、高圧的な態度の人たちが多かった。
確かに、孤立を選んだ人たちは、歌唱力もダンスも申し分無く、直ぐにでもプロとしてデビュー出来るほど、完璧だった。
けれど、アイドルとしてではなく、歌手、アーティストとしてのほうが、求められるんじゃないかと言う事で、3次審査には進めなかったようだ。
(テレビやインターネットで放送されている)
あくまでも、アイドルをデビューさせる為のプロジェクトなので、他人への態度も評価されていた。
私は、3次審査に進めていたけれど
孤立したまま、誰とも仲良くなれずに、1人練習をしていた。
『あの子、変な声 』
『そんなに上手くないのに、なんで残ってるんだろうね』
『あれじゃない?』
『あー…あれ』
くすくすと嘲笑うような声が聞こえる。
きっと、この声はテレビやインターネット配信では聞こえないくらいの大きさだろうと思う。
私は気にしないように、振り付けの練習もする。
ダンスは苦手だけれど、必須だから、頑張る。
他の子達は、ダンススクールに通っているの人が殆どのようで、軽く練習しただけで完璧に踊れるようになったようで、踊らずに喋っていた。
自主練習じゃなく、ダンスの先生が教える時には、真面目に取り組んでいるのだが、それ以外の時間は、練習はしていないようだった。
……そして、デビューが決まったと発表され
受かったのは…私ではなく
2次審査で落とされたと思っていた、
『私、馴れ合う気はありません』
と宣言した女性と
最終審査まで残っていて、友人が沢山出来ていた少女だった。
2次審査で落とされたと思っていた子は
1人特別ルールで審査されていたようだった。
オーディションに落ちた私は、
一番応援してくれていた幼馴染みに連絡をする。
しかし、彼からの返事は無く、地元に戻ると
彼は、私がオーディションで頑張っていた時に、
誰にも何も言わずに、居なくなったらしい。
………。
私の支えはどこにも無くなったんだ。
そう理解した。
(昨日見た夢の話。)
テーマ“距離”
ずっと隣りに居た筈なのに
いつの間にか、其処には
私以外の人が居た。
手を繋ぐのも、笑い合うのも
私だったのに
私じゃない誰かが君に笑顔を向けている。
手の繋ぎ方も私とは違う。
何だか切ない。
ずっと隣りに居た筈なのに
今ようやく気が付いたよ。
ずっと君の事……
やっぱり違うね
幼馴染みと恋人の距離って。
幼馴染みが恋人になるなんて
物語だけの世界…。
初恋に気が付いた瞬間
その恋は儚く散った。
初恋は実らない。