蒼月の茜雲

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テーマ“夢と現実”

とても、暖かかった。
パパとママと私。
晴れた日にピクニックとか行って。
一緒に遊んだり
お話したり。

そんな夢を見ていた。

私が全く経験したことのない夢。

だって私は…

ゴミ袋に囲まれた部屋。
開かない窓。
何ヶ月も開かないドア。
時々誰かが外から殴ったり蹴ったりする音だけはする。
真っ暗な部屋に動けない私が居る。
どのくらい食べ物を口にしていないんだろう。
どのくらい飲み物を口にしていないんだろう。
誰かに抱きしめられた記憶も
笑いかけられた記憶もない。

そもそも、私は今、生きてはいないと思う。
それが、現実。

誰も私の存在を見つけてくれなかった。
それが、現実。

パパとママという存在は
いつの間にか私の前から姿を消した。
それが、現実。


(フィクションです)

12/4/2022, 2:50:52 PM