やわらかな光」
新人「実はわたくし寿司屋で食べる茶碗蒸しが好物でして」
部長「ああ、なんかエビとか魚のアラとか入ってる奴が」
新人「寿司屋の余った魚で作った出汁が満遍なく染み渡ったしょっぱいプリン!中に埋まった緑の苦い宝石銀杏!海老の背中や腹の段々が舌に触った時の歓び!おばあちゃんのようなしおしおの椎茸の旨み!表面に蓮の葉のように張った三つ葉の香り高さ!あの神々しいやわらかな光の反射する黄色い宝石箱!」
部長「…やめろよこんな時間に…腹が減るじゃねえか。」
新人「行きますか部長!くら寿司ならそこそこ遅くまでやってる筈です!」
(奢ってもらう気満々の新人、笑顔で茶碗蒸しを絶賛し続けるが実の所両者共に金欠であることを知るのはその20分後である)
了
「鋭い眼差し」
もしも街中でやさぐれたおじさんと肩などぶつかるとか、
小学生ストーカーが中学生になるまでべたべたと付き纏ってくるとか、
例えば昼間の生徒を嫌味の号令一つでクラスの全体にハブにさせるつもりの新人教師とか、まあそういうの生きてれば数限りないですが、
『コイツとは刺すか刺されるかだ!』
という気概を目に込めて睨みつけるよりも早く怒鳴りつければ、大体相手は悔しそうに俯いて泣きながら逃げます。
基本は常に『殺気』ですので、皆さん常に野生の感覚は断捨離せずにお持ちください。
泣いても誰も助けてくれません。
高く高く」
higher higher higher
If I climbed high into the sky
Falling flowers run down the river at a glance
ヨリタカクモットヨリタカクト
サラニタカミヘノボッタナラバ
ラッカリュウスイイチモクサンニ
カケオリル
より高くもっとより高く
空の高みへ登ったならば
落花流水、一目散に駆け降りる
(It's machine translation. Don't believe it!)
010101.
放課後」
「放課後マシンて知ってますか?」
「何それ、放課後にマシンが起動する…田植え機?」
「発想が浅すぎて逆に一周してオリジナリティを感じるような所、好ましいですね。違います。」
「違うんだ。なんなの?」
「ほらタスクさん、もう学生辞めて久しいじゃないですか。放課後の感覚とか、感傷とか、何かあります?」
「…そう言われると特にないかな…う、うーん、やっと解放されたぜ腹減ったマックしばくかな、とか、そんな?」
「うち田舎でマックありませんでしたが、まあそんなですかね。
高校生ならば。」
「ーーあ、まあそうだね。何その圧」
「小学生の頃の放課後感覚、覚えてます?」
「ーー覚えてるよ。思い出したくないな。」
「じゃあその思い出したくない小学生の放課後感覚、塗り替えてあげます。どんなのが良いですか?」
「塗り替えれるの?」
「サンデー調、ラブコメ調、マガジン調、ヤンキー風味の友情、ジャンプの異世界バトル、秋田書店で突然ホラーも可能ですが…」
「いま微妙に偏りあったね。カシハラさんの読んできた本がなんとなく見えた気がした」
「で、どんな味に塗り替えます?」
「味なんだあ…要らないよ。おれ塗り替え嫌いなんだよね。」
「無かったことに出来るのに?」
「でもきっと、
どこかで一生忘れない
「忘れちゃいなよ」
カシハラさんが目を糸のように細めて満面の笑顔で微笑む。
「嫌な時に、嫌だった自分を、ネグレクトするの?カシハラさんはさ。」
カシハラさんは背後から小さな緑色のプラスチックのボールを出してきた。
満面の笑顔で。
差し出した緑色は、よく見るとメロンシャーベットの器だった。
「良い子にはアイスあげます。タスクさん。」
「マシンじゃないじゃん、よくこんなレトロアイス買ってきたね。てかこれアイスじゃないからね」
受け取って、一口掬って口にする。偽物のメロンの味が少し瞼に差し込む。シャーベットの欠片が目に差し込むような感じがする。
「掬ったタスクに、愛すあげます。」
カシハラさんが笑ってる。
カシハラさんの放課後は、愛せる放課後だったのか、それとも愛せない放課後だったのか、
気にはなったが何も聞かずにそのままメロンシャーベットで流した。
了
力を込めて」
運営さん!うんえいさん!
なんかどっかのページの左上のなんかのボタンを押してURLをコピーしてブラウザに持って行ってそこで開いたら全テキスト見れました!
流石運営さんですね!お忙しいなかありがとうございます!
因みにハートフルなポエムの方は揉め事解決したんですか?
よけいなおせわですね!
がんばってください!
運営さんたち聞こえてますか⁈
おつかれさまです!