あなたは誰」
この質問に本名を名乗る人、ハンドルを名乗る人、職業、身分…などまあ色んなリアクションが想像出来ますが、結局のところ『あなたは誰か?」の問いに問いに答えるにあたって、知人であれ、知らない人であれ、
「俺だよおれ、」
と答えるのが人間としては一番イケてるんじゃないかと思いますね。
「あなたは誰か?」
「おれはおれだ。」
ここまで言えるようになったらもう卒業しても構いません。
ただ、『人間』は『卒業』しないように。
あれは終身雇用です。
あなたへの贈り物
初代の猫が軽く噛んで〆た巨大ムカデをそっとスニーカーの底に忍ばせておいてくれていたことがあります。
いやあ、生まれて初めて腰を抜かしましたが、腰って抜けるんですね。
あたたかいね」
新人「いや始まりましたね!」
部長「すまんが主語とかつけてくれないかな」
新人「大相撲初場所ですよ!今日は何時からかな!」
部長「ノリノリだなあ」
新人「そうでもないですよ私宇良しか観てないですから」
部長「宇良だけでそんなに、」
新人「まあ母が五月蝿いですからね。お相撲は今日か今日かって」
部長「おれ相撲は観てないんだよね、太った男の格闘技としか(珍しく部長にしてはやや感情的なほどに冷たい意見を吐く)
新人「まあでもルールわかんない球技よりは面白いですよ。飛び散る汗!爆ぜる肉!ぶつかる重量と重量!さながら戦車の超絶技巧!」
部長「血が出るんでしょ嫌だなあ(相変わらず白い目)
大体お前の母ちゃん普段アイドル推しだろ。巨大な相撲取りと両立すんの?」
新人「母の年齢だと誰を見てもイケメンしか見えないらしいですよ」
部長「なんかお前の母ちゃんて感じだよなあ…まあ暖かくして初場所楽しんでくださいって言っといて」
新人「そんな情けをかけるとタゲられますよ!(新人的にターゲットになるの意)
(特にオチることもなく舞台ではシュールな状況のまま裸の板の上で新人が巨大な箱状テレビのチャンネルを『回して』NHKに合わせる。これまたやや不自然に置かれた炬燵に入って部長はわざとらしくミカンを剥き始める幕は降りない)
君と一緒に
わたしがあなたを押し上げるのではなく
あなたがわたしを押し上げる
この呪いにも似た幸福を「恋」と呼ぶのか
冬晴れ
ゴミを出しに出た朝だったろうか、過疎化が進んで駐車場の増えた町並みを歩いてゆくと、拓けた場所に出る。
そこへ行くと今まで見たことのないような巨大な入道雲を見るのだった。
空はこんなに拓けて半円形をしているか。雲とはこんなに大きくて限りなく続いているものかと僕は思ったものだった。
こんなに空が広い
こんなに空が広い
明け方に、僕はゴジラになってこの街中踏み潰してやがて、この一面の空が明るくなって真っ赤に燃えて、やがて星が呼吸する夜を灯らせるのを見たくなった。
ゴジラ来い、ゴジラ来い