ノーネーム

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8/7/2022, 1:00:41 PM

最初から決まってたんなら
教えてくれりゃ良いのに

過程はいらない
結末だけでいいから
ばらしてくれりゃ良いのに

そしたらいつも笑って生きてやるよ
抗うのもやめて 全部受け入れて
寿命を全うして笑って死んであげるよ

自分は特別だとでも思っていたんだろう
バカみたいだ だからこうなる

なんとかなるさ、って
自分を慰めるのにも
どうしよう、って
自分で追い詰めるのにも飽きてきた所さ


今ならどんな結末でも素直に聞けるよ
だから丁度いいや

最初から決まってたんなら
早く教えてくれよ結末を

8/3/2022, 11:52:44 PM


随分と淡く柔らかくなった部屋を見ていた
君の色しかない世界になった

置きっぱなしのライターも
黒のピアスもその他細々と散らばっていた
僕の物は全部僕のポケットの中

君の目が覚めるまでに、と

いつからだったかは覚えてない
気まぐれにそれっぽい言葉を吐いて、吸って
寂しい時だけのただの捌け口

そんなのいつか邪魔になる
それでも良かった、はずなのに

でもごめん、ギブアップ
それは恋でも情でも、ましてや愛でもない
欲だよ、ただの塞がらない傷の舐めあい

一番欲しい物が分かってしまった
多分君も気付いてる

だから暑くてうっとおしい
賑やかなこの季節ならいいと思った

酷いのは今更、寂しいも痛いもお互い様
でしょ?

一言書いたメモを置いてくよ
その綺麗な白いテーブルに

最後に見るのは
朝日が差しはじめたカーテン
目が覚めないふりをしてる君の背中

もう僕に縋ってこない、
言葉のいらない君の答えに
少しだけ手が震えたけど

君の目が覚めるように
前を向けるように
わざと音を立ててドアを閉めて


さよなら、

8/2/2022, 2:20:49 PM

個室の小さな病室で
一人で静かに喪った

一緒に死んでやれれば良かった

人殺しになってしまったんだと
本気で思った

救うはずの場所にいるこの自分が
異物に思えて仕方がなかった

なのに自分で絶つ力がどこにもなかった

あったのはただの無と虚

いっぱい泣いたらいいよなんて言われた
白い箱を見ても一滴も流れなかった

あぁ ついに人間でなくなったのだと思った
今のうちに誰か殺してくれと願った


それが3年前の11月半ばの事


誰も殺してくれないから
結局今日まで生き延びてるけど

今でも明日死んでもいいやって
思いながら生きてる

命を無駄にするなって
それは僕への軽蔑?君の理想?

喪った人にしか分からないもんがあるんだよ



8/2/2022, 5:54:37 AM

明日、もし晴れたら
海に行こう?

なんてベタなLINEがきたから
仕方なく来たけれど

僕は相変わらず夏は嫌いだから
日陰でやり過ごしていて

君はほんとに夏が好きだから
賑やかな波と仲良くしていて

そんな君をぼんやり見てた

日向と日陰のちょうど真ん中に
平行に線ができていて

僕と君の関係もこういうもんなのだろうかと
ふと思った

並んで歩く事はできるけれど
交わる事はできないんだろう

君はどこかで一本線を引いていて
僕はその線を越えれないでいる

好きなものは昔からお互い正反対で
なら君は僕の事嫌いなのかな

ぬるくなったサイダーは甘ったるくて
思わず顔を歪めた僕に
君は爽やかに笑いかけるもんだから

どこか期待してしまう
陽が沈んだ静かな海を
手を繋いで歩く日を


8/1/2022, 1:57:34 AM


頼るのは嫌いだった
自分の事は自分で責任を
聞こえはいいが
結局自分しか信用してないのだ

そんな僕を見透かして
君は呆れて言ってたね

君は一人じゃないよって言われたほうが
強くも優しくもなれる
誰もほっとかない中で生きたほうが
人生いいに決まってるって

分かるよ、でもね

誰一人同じ生き方はできない
自分にしか来ない災難があって
自分一人で何とかしなきゃない状況は
終わりなくこれからも山ほど襲ってくる

その時一人じゃ何もできないって縋っても
君が望む通りにならない時が絶対くる

自分しか頼れない時が絶対くる

別に気取ってる訳でも
君の優しさを突っぱねてる訳でもない

現実は容赦ないよ 社会は冷たいよ
そうだろ?

自分の弱さを全部引っ張り出して
並べて眺めて ぐちゃぐちゃに混ぜて

少しでも傷が浅く済むように
最初はどんなに脆くてもいい
自分にしかない武器を作り上げなければ

そのためには一人でなければ無理だ
それは弱さでも逃げでもない
だから

だから、一人でいたいと思う。

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