ノーネーム

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7/30/2022, 4:15:14 PM

うまれて初めて目を開ける
スタートは皆同じだったはずだ
きっと初めて見たものも
一緒だったと思うんだ

どこでズレた?僕達の景色は
同じ季節をこの目に映し
似たようなものを見て笑い
きっと流れる涙だって同じ色だった

一握りの者は澄んだまま綺麗になり
多くの者は血走らせて耐え抜き
悟った者は諦めて淀ませた

その違いはなんだろうか?

淀んだ世界には
何もかもが皮肉に見えてくるもんだよ
澄んだものには目を逸らして
でも閉じるわけにもいかなくて
僕にはそれが良く分かる

君もそうなってしまうのかな
できればならないでほしいな

なんだかんだ居心地は悪くはないけど
君には似合わないなって思うから

7/30/2022, 3:27:21 AM

どんなに嵐が来ようとも
君は傘をさすのを諦めなかった
もはや原型のない傘の柄を
必死に掴んでいた

その小さな手だけは熱を失わないでいた

「諦めればいいものを」
僕はずぶ濡れで見ていた
抗うからしんどいのだ
ただでさえ荷物は雨で重たいのに

無性にイライラした
そうか
冷えた僕のこの手には何もない
だからか

不器用な強さでいい
君のような熱が欲しい

嵐が去った後の
君の瞳に映る色が見たい



7/28/2022, 12:26:45 AM

神様が舞い降りてきて、こう言った

「あなたの寿命はあとこれくらい」

そう優しく言ってくれたなら
僕は思いっきり生きられるのに

願わくばその寿命は
短ければ短いほどいいなぁなんて

それはやっぱり綺麗事だろうか

命が終わりがあるからこそ美しい?
ダラダラ無駄に過ごした今日の
どこが美しいというのだろうか

きっと命の終わる日が分かっているから
美しいんだろうよ
僕が大嫌いなアレでさえ
儚く美しく見えてしまうもの

自殺願望がある生き物は
この世の中人間だけと言うなら
簡単に死ねるように創ってくれりゃ良かったのに
そしたら世界はもっと美しくなるだろうよ

分かってる
そんなの自分次第だって事

ここ数年非現実が日常になってしまったから
少し卑屈になってるだけだよ

言葉も知能も感情もアンタがくれたんだ
舞い降りてきて聞いてくれよ僕の隣で

くだらない愚痴と、ただの綺麗事を

7/27/2022, 1:07:27 AM

誰かのためになるならば、と
そうして僕らは強くなってきた
それが僕らの生きている意味で
今ここにいるという存在証明で

ただその代償は
あまりにも孤独なのも事実で

「辛い」を何度も飲み込んだ
たまに吐いた「もうだめかもしれない」は
自分の手で処理をした

誰もいない所で泣く事も 眠れなかった日も
何度も自殺願望に負けそうになった夜も

そのうち「あぁ、またか」とただ身をゆだねる
たまに「いや、まだやれる」と身を捨てて

そうして僕らは大人になっていった

誰かのためにと今日も笑いながら
それが強さとか優しさとか周りは言うが

僕の場合
自分のために頑張る理由が見つからないだけで
ずる賢く紛れて生きてるだけだよ

これからもそうなのかは分からない
ただ「ありがとう」と言われた時の

あのふわりと心臓が揺れた感覚は
ずっと忘れないでいようと思う

7/25/2022, 2:51:28 PM


自分に無いものに憧れる
今日もあの空を見ながら

気付いてないのだその鳥は
そのために何の努力もしてない事に

知らないのだ
その籠にどれほど守られていたかを

籠はとっくに錆びれきっているのに

行きたきゃ行けよ、あの空へ
立派な羽を見せびらかせて

どれだけけしかけても飛ばないのだ
変わらずそこで綺麗に歌ってみせるのだ

どうしてかは知らないが
「籠鳥雲を恋う」
とはよく言ったものだ


そうだよなぁ
憧れるだけなら楽だもんなぁ

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