「少しお出掛けしない?」
人の良さそうな笑みを浮かべた青年(今は、だけど)は、人相の悪い少女(多分ね)に声をかけた。
「……いいよ。行こうか」
少女は青年の手をとった。
青年は嬉しそうに笑うと、見覚えのある白いポケットから、これまた見覚えのあるピンクのドアを取り出した。
「さあ!行くぞー!」
「著作権やっちゃってない?」
少女の問い掛けを無視して、青年はドアを開ける。
「海底ファミリーレストランへ!」
「ねぇ、それも著作権やってない?」
途中から何書きたいか分からなくなったから、ドラえもんと海底ファミリーレストラン入れとくねᵔᢦᵔ
海の底だからいいよね!
家に帰ると、玄関が開いていた。
全身からさっと血の気が引いた気がして、嫌な予感が当たっていて欲しくなくって、家に駆け込んだ。
リビングに設置していたゲージが開いていた。
空っぽだったんだ。
「とも、ちゃん?ねえ……ともちゃんいるんでしょ?!居るよね!!ねえって!!」
いつもなら名前を呼べば来てくれたのに、なんでだか今は来てくれない。
ゲージの中をよく見ると、切られた首輪が落ちていた。
あぁ、逃げたんだ。
「……なんで、なんでどうしてどうしてどうして!クソッ!あの餓鬼ぃ!ああ、クソッ。手足なんて切り落としておけば良かったんだ!」
衝動のままに、目に付いたものを壊していく。
飽きたし、何書きたいんだっけかねってなった。
書き始めた時の設定は、女の子が誰か(個人的趣味では男であれ)を監禁していて、逃げられた感じ。
なんか荒れだした辺りで、何書きたいかわからんなった。
ヤンデレ女子可愛い
窓の先、提灯の灯りに照らされて見えた横顔。
ややつり目の横顔は、どの女よりも綺麗で人の目を惹く。
お偉い方々が大金を掛けて会いたがるほどの女だ。
そりゃあ、美しくないわけがないよなあ。
その横顔は、チラとほんの一瞬此方を見て、微笑んだ。
飽きた。
けど、多分予定では笑いかけられて、「いいんすか?私、盛大に勘違いしてしまいますよ?」な女の子書きたかったんだと、思っとくわ。
高ぇ女に夢(恋愛的な)見てる女の子可愛い。
「ずっとだよ、ずっと、恋のままにしておいてね」
蠱惑的な笑みを浮かべて、あの子は私にそう言った。
そう言われた時は、応とも、否とも、答えられなかった。
「知っているだろう?人は焦がれている間が、いちばん相手を想っていられるの」
私の手にそっとしなやかな手を重ねて、そのまますぐにするりと離れた。
「僕はね、君には想われていたいの」
一息おいて、今までにないくらい、とびきり甘く、寂しそうな声であの子は言った。
「君の事がさ、大好きなんだ。だからどうか、どうかこのままでいて」
私もよ。私も、君が大好きよ。
嗚呼、だからそうだね、そうしよう。
ずっとこのまま、恋を続けよう。
手袋が意味なさねえ