永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に
並び続ける狂気を演出するには、ぴったりのコピー&ペースト。
本当に狂ってるのかどうか、ボーッとしてるだけなのか、私にも判らない。
判らないということは狂っているのかもしれない。キキキキ。
ワイキキ。
ワイキキってなんだろう。
突飛な思考を追いかけて指が踊る。ぽん、ぽん、すい。
ワイキキ。
ハワイ州の地名。
ハワイって州なんだ。島なのに。州ってなんだろう。
県と違うの?
州。
川の中にできた島。
海って川だったのか……。
いやいや、そんなわけはない。
州。アメリカ。
誰か調べたものなのか。えーあいが教えてくれるのか。
なんでもいいや。今知りたいのはたぶんそれ。
永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に永遠に頭を使いたくない
誰かが考えてくれる。
誰かが答えてくれる。
誰も答えられなくなったら?
「誰か」が間違っていたら?
誰かに聞こう。
間違ってるとき どうする。
検索。
ーーー
永遠に機械から離れない。
永遠に誰かから離れない。
知識は大事。
友達も大事。
でも、永遠にあなたから離れることもできない。
なんて、説教臭いかしら。
私はパソコンを閉じた。
原稿を出すときはいつも不安なの。これも永遠なのかしら。
夜の海。深い海。
太陽も月も食べてしまう。
波の音は遠くて近い。
波間の煌めきは、何かの蠢き。
星星に誘われて、ひたひたとやってくる。
「さかな」
窓の向こう、風に揺れるカーテンの端から魚籠(びく)が突き出される。
「いらないよ」
「やすい、うまい、おいしい」
死んだ魚の目が上向いている。
部屋の灯りは太陽の代わりになるだろうか。
「いくら」
「くっきー、にまい」
自転車に乗って、どこまで行こう。
透き通った青空を駆け抜けて、飛行機雲に乗りたいな。
虹の橋を渡って、あの子に会いに行くんだ。
ふわふわの雲の国で、ゴロゴロ楽しんでるはずだから。
ひっそり見守って、帰りは自転車を押していくんだ。
何度も何度も振り返って、あの子を見守るんだ。
少しでも気づいてくれないかと願いながら。
「――」
白昼夢の終わりは突然に。
白い天井に動かない身体。
飛行機雲に乗るのは失敗したみたい。
また会おうね。僕がもっとお年寄りになったら。
君の奏でる音楽、僕の奏でる音楽。
残念だけど合わないみたい。
でも僕は君の音楽が好き。
僕には出せない、分からない、素敵な木管の音。
ああ、どうして僕はドラムやギターしか鳴らせない?
チェンバロを叩いて、チェロを弾き鳴らしてみたい。
君がくすくす笑う。
「チェンバロは叩かないよ」
「大きくて、キレイな音のする、フロアタムみたいな」
「ティンパニかい」
ぽんぽん。ポポン、ポン。
君のスマートフォンから聴こえる、透き通った音。
ドラムじゃ出せない音。ジャーンとか、ドーンとか。
君と僕じゃぜんぜん違う使い方。
君の奏でる音楽が好き。
麦わら帽子、見ぃつけた。
夏の落とし子、見ぃつけた。
からから。からから。
自転車が走って、セミが鳴くよ。
じじじじじ。
みみみみみ。
本や映画でしか見たことのない夏。
森に行きたい。
きっと虫だらけで、鬱陶しくて、最高で最悪だ。