わたしの世界は生まれた頃から黒色で埋めつくされていた。その理由は私が目が見えないからだ。小さい頃から母親に「どうしてお前は目が見えない上に馬鹿なんだ。お前なんて産まなきゃ良かった。お前はこの家の恥だ。」そう言われた。その日からわたしの世界はもっと黒くなった。何もできない自分が悔しかった。だからわたしは必死に点字を学び障害の子たちが通う学校で一番になれるように頑張った。でも一番になっても母はこちらを向いてくれなかった。お姉ちゃんは振り向いてくれた。するとわたしの世界が少しだけ灰色に変わった気がした。わたしはこれからも母に振り向いてもらえるように頑張りたい。そして目を治せる医療を点字で学びたいと思う。
俺は病気のお姉ちゃんがいる。名前は愛。小さい頃に発病してしまいずっと病院生活だった。俺は彼女がいた。でも先月別れた。理由はお姉ちゃんの病気が重くなったからだ。彼女も病気のことを知っていたからすぐに別れてくれた。お姉ちゃんはガンだった。でもお姉ちゃんは、「大丈夫、大丈夫」とニコニコしながらベッドで寝ていた。きっと一番つらいのは本人なのにと思いながらそばで見守っていた。ふとお姉ちゃんが外にある桜の木の花を見ながら、「来年も見れるかな」「きっと見れるよ」と話した。来年は俺の成人式だ。2ヶ月後お姉ちゃんは手術を受けた。何回も何回も手術を受けたが結果は変わらなかった。夏休みになると近所の子たちがお見舞いに来てくれた。だがクリスマスになるにつれてお姉ちゃんの病気は悪くなるばかりだった。お姉ちゃんは毎日毎日「桜が見たい」とつぶやいていた。1月になり俺は成人式を迎えた。成人式が終わったあと母から電話があった。「はやく病院に来て。愛が、愛が、」俺は友達に挨拶をしてから全力で走った。だけどあと一歩のところで俺は間に合わなかった俺が病室に入ったときにはお姉ちゃんは息を引き取っていた。あとから先生に呼ばれた。お姉さんは最後まで「弟と桜が見たい」と言っていましたよ。俺は誰もいなくなった病室で泣いていた。「お姉ちゃん桜見せてやれなくてごめん」俺からでてくる言葉はそれだけだった。ふと後ろからお姉ちゃんの声がした。「もういいんだよ。さようなら」俺は「さようなら。天国でも安らかにね。」と言った。どれだけ願ってもお姉ちゃんは帰ってこないから。そしてお姉ちゃんと見た最後の桜は俺の心の中で一生散らない桜となった。
夢見る心
私は小学2年生のときいじめられていた。いじめっ子とは仲が良かった。でもある日私はいじめっ子に「わたしのことどう思ってる?」と聞いてみた。するとその子は「ゴミ」と答えた。理由を聞くと「うざくてクラスにいらない家庭にいらないゴミと同じだもん。」そう言われた私は「先生に言う」と先生のところに行った。でも「忙しいからあとにして」と言われた。あのとき先生がしっかりと話を聞いてくれたらあんなことは起きなかったのに。でも何回願っても夢は見えなかった。
届かぬ想い
私は好きな人がいる。でもこの想いは一生届かない。彼にはもう彼女がいるから。ある日彼が死んだ。届かない想いがもっと遠くなった気がした。葬式に行くと彼女が彼のそばで泣いていた。棺の中の彼の顔を見ると苦しそうな顔をしていた。どうしたらいいのかと思いどうしたら彼に思いが届くのかと考えた。私は一番いい方法を見つけた。次の日私は屋上に立っていた。そしてそこから飛び降りた。彼と同じところに行けば想いが伝わるそう思ったから。そんな届かない想いを抱きながら私は空に登っていった。
神様へ
俺の名前は空です。あなた様がいるなら俺の姉を生き返らせてください。俺の姉は愛といいます。姉は俺の成人式のときになくなりました。姉は毎日「桜が見たい」といっていました。そして俺は姉が死ぬとき一緒にいてやれなかった。そのことをあやまりたい。そしていま桜が満開です。このきれいな桜を見せてやりたい。俺は姉が死んだときこの世に神様なんていないそう思いました。そのことは謝ります。だから30秒だけ時間をください。お願いします。もう一度15秒でもいいから会いたいんです。
もしも貴方様がいるならお願いします 笹川空より