変わらないものはない
変わらないものはない。今日だって大切なものが捨てられていくのを歯を食いしばってみているだけだった。そんな惨めな自分が嫌だった。だから自分から君を切り離したんだ。あの時の君の顔は一生忘れられないよ。許してとは言わない。けれどもこれだけは信じてほしい。「ごめんね」その一言でいいから言わせてくれ。そう思ったとき、君は全てに気づいていたような顔をして僕が失った大切なものを全て抱えて持っていてくれた。君は僕の大切なものをゆっくりと優しく床において僕を優しく包みこんでくれた。そして泣きじゃくる僕に「大丈夫。こっちのことは心配しなくていいから」そう言って僕の頭を撫でてくれた。あの時の君の豊の温もりは変わらないものはないと思っていた僕の心をゆっくりと溶かしていった。
寂しさ
寂しさを隠すように私は今日も下を向いて歩いていく。でもなぜか途端に足元が明るくなった。なにかと思い少し顔を上げるとそこにはあなたが立っていたんだ。あなたの笑顔は周りに星が舞っているように光り輝いていた。あの日から、あなたに出会ったあの日から私は下を向くのをやめた。教えてもらったもんね。「君の顔をきれいだと」
どうすればいい?
どうすればいいんだろう?逃げても逃げても追いかけられる悪夢に私は限界を覚えた。知らない人から罵られて辛い日々。もうこの人生ごとなくしてやろうかと思った時、あの人は言ったんだ。「おまたせ。」そうゆうとあの人は私をふわりと持ち上げて安全なところにおろした。「あなたはだれ」と聞くとあの人は「俺は君のヒーローさ」と言ってはにかんだ。その笑顔はとても素敵で、私は一瞬で虜になってしまった。その後あの人はどこかに行ってしまったけど、また会えるなら会いたいな。そう思いながら私は今日もあの人からもらった大切な命で生きている。
飛べない翼
私には生まれつき片方の翼しかなく、周りのみんなのようにうまく飛べなかった。すると周りの子達は自分よりもできないやつを見つけて、避けず踏むようにして笑っていった。時には「汚れ者」と呼ばれ奴隷として働かされたこともあった。でもそんなところをこっそり抜け出して、路地で倒れていた私に優しく手を差し伸べてくれたのは、私と同じ片方の翼しかない少年だった。私はその少年となら空を飛べそうな気がした。だから少年の手を取って「一緒に手を繋いで飛んでみよう」と提案した。すると、少年の目がパッと輝いてその瞳には無数の星が写っていてとても綺麗だった。少年と手を繋いで地上で軽くジャンプをしてみた。すると思ったとおり体が浮いて飛べるようになった。それから私はあの少年と共に暮らしている。手を取り合いながら、自分たちのペースで。
友達
友達とは、一つのことで失ってしまう緩い嘘のような関係だと思う。実際に私がそうだった。2年間中の良かった女の子たち2人と好きな人が被ってしまった。その時私達はこれかはライバルとなると決めた。でもその覚悟は私だけだった。冬休み前の日。私はその友達2人に「〇〇くんが呼んでるよ」好きな子の名前を出され、呼び出された。私は指定の場所に行った。次の予定まで時間はなかったが、好きな子に悪いと思っていった。ただ10分立っても来なかった。来たのは友達2人だった。私がはっという顔をしていると片方の友達が「てってれードッキリでした」と言って笑いながら出ていった。その日から私はその二人と話すことはなくなった。そしてあの日から私の中での友達という存在は一つのことで失ってしまう脆い仲になった。